時計用語辞典

コハゼ

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香箱真の逆回転を防止する部品。ゼンマイがほどけないためのもの。コハゼバネがコハゼを角穴車の歯に押し込み、逆回転を防ぐ。かつての高級機には角穴車の受け(ブリッジ)にコハゼを取り付け、確実に逆回転を止めるものもあった。これは長方形のコハゼがオルガン状に広がる。現在広く使われるのは退却型コハゼ。ゼンマイを巻ききった状態でも、リュウズから手を離すとコハゼが落ち着くために角穴車は3〜4歯退却する。そのためゼンマイの巻きすぎを防止できる。なおグラスヒュッテ製の時計はバネの長い独特の退却型コハゼを採用する。これはA.ランゲ&ゾーネやノモス グラスヒュッテの手巻きなどによく見られる。