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ショパール×クロノス日本版 「ショパール・アカデミー第2弾」 誌上レビュー(2/4) 2016年03月号(No.63)

昨年開催されたショパールと本誌共催の人気イベント「ショパール・アカデミー第2弾」で熱弁を振るう本誌所属の時計ジャーナリスト、広田雅将。

 ショパールの魅力は大きくふたつあります。ひとつは長く使えること、もうひとつが、品質が優れているということです。他社に比べて、ショパールは、特にこの2点が優れているのが特徴です。なぜそうなのか? まずその大前提をお話しいたします。ショパールはオーナー企業です。1963年以降、オーナーファミリーであるショイフレ家が経営を担っています。株主がいないわけですから、長期的な視点に立って、オーナーが方針を決断できるため、モノ作りに投資しやすい土壌を持っていることを意味します。加えて、ショイフレ家が異例の〝一流好み〟という点が挙げられます。これは、ショパールを真の高級ブランドたらしめている根本的な要因でもあります。それでは具体的な解説に移ります。

 まず、長く使うことができるという点。その一例として、ショパールではゴールドを地金で購入し、ジュエリーや時計のケースなどの貴金属を加工している点が挙げられます。そして、すべての貴金属ケースを自社で鍛造・切削しています。ケースの製法には大きくふたつあります。ひとつはたたいて形を作る鍛造。もうひとつは削って形を作る切削です。前者は金属を何度もたたくため、金属の目が詰まって硬くなります。硬くなると長持ちする。一方の切削は、立体感は出しやすくなりますが、素材は硬くなりません。鍛造のメリットは素材が長持ちするようになること、デメリットは何度もたたいて成形するため、いくつもの金型が必要になることです。これはコストがかかるので多くのメーカーはやりたがりません。ショパールは、少量多品種生産にもかかわらず、たくさんの金型が必要な鍛造を行い、しかも、その金型をすべて保管しています。つまり、どのモデルもケースを作り直すことができるのです。そして、鍛造で形を作った後、仕上げに切削によって〝ひと皮むく〟ことで立体感も与えています。このようなメーカーはほかにはほとんどありません。

ブティックには、同メゾンのオーナーファミリーであるショイフレ家の写真が飾られる。中央が現共同社長のカール-フレドリッヒ・ショイフレ氏、一番右が同じく共同社長兼アーティスティック・ディレクターのキャロライン・ショイフレ氏。
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