SIHH2017 詳報 パート3

FEATURESIHH2017
2017.02.14
RM 50-03 トゥールビヨン・スプリットセコンドクロノグラフ・ウルトラライト マクラーレンF1
搭載する新型ムーブメントは重量わずか7g。構成部品を可能な限り肉抜きし、チタンやカーボンTPT™などの軽量素材を用いた結果だ。クロノグラフ機構に目を向けると、コラムホイールの柱を8本から6本に減らしてレバーの完璧な動作作動、機能の完全ロックなどを実現。他にもトルクインジケーターやファンクションインジケーターなど実用的な機能をふんだんに盛り込んでいる。手巻き(Cal.RM50-03)。2万1600振動/ 時。約70時間のパワーリザーブ。グラフTPT™(縦49.65×横44.50㎜)。5気圧防水。予価1億1270万円。世界限定75本。

 

リシャール・ミル
毎年のように超大作を発表するリシャール・ミル。今年の目玉は何といっても「RM 50-03 トゥールビヨン・スプリットセコンドクロノグラフ・ウルトラライト マクラーレンF1」。2016年に10年間のパートナーシップ契約をF1チームのマクラーレン・ホンダと締結したばかりだが、その成果が早くも披露されたのだ。カーボンTPT™にグラフェンと呼ばれるナノ材料(SSに比べて重量は約6分の1、強度は約200倍)を特殊な方法で注入して完成したグラフTPT™をケース素材に採用する新開発のスプリットセコンドクロノグラフ・トゥールビヨンだが、注入に関してはマンチェスター大学とマクラーレン・アプライド・テクノロジーの共同研究がベースになっている。いかにもリシャール・ミルらしい超軽量の複雑時計に仕上がっており、生産される75本にはSIHH会期中に世界各国から注文が殺到した。高級時計市場が苦戦を強いられる中にあって、このメゾンだけは勢いを保ち続けている。

RM 17-01 トゥールビヨン
高い耐傷性と高硬度を誇るATZホワイトセラミックスをベゼルに採用。RM 027のブリッジデザインのベースになっているRM 017はブリッジを徹底的に肉抜きした超軽量のトゥールビヨンキャリバーだ。初期の傑作RM003などと同じケースサイズも古くからのファンの支持を集めそうだ。手巻き(Cal.RM017)。2万1600振動/ 時。約70時間のパワーリザーブ。ATZホワイトセラミックス×18KRG(縦48.00×横39.70㎜)。5気圧防水。予価4980万円。

RM 07-01 レディース カーボンTPT™ ジェムセット
メンズコレクション専用素材として用いられてきたカーボンTPT™を初めてレディスモデルに採用。フェミニンさを強調するため、ベゼルはダイヤモンドで飾られる。カーボンTPT™は極めて硬質な素材のため、CNCマシンで石留めの切削加工が行われる。手巻き(Cal.CRMA2)。2万8800振動/ 時。約50時間のパワーリザーブ。カーボンTPT™&18KRG(縦45.66×横31.40㎜)。5気圧防水。予価1340万円(パヴェダイヤモンドをセットしたモデルは予価1700万円)。

 

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