ブレゲ マリーンの万有引力

2017.06.02

MARINE FLYBACK CHRONOGRAPH 5827

2004年の「マリーン 5817」に導入された新しいスタイリングをベースにして、2005年に初めて登場したのが「マリーン フライバッククロノグラフ 5827」である。
リセットボタンの操作で連続的な新しい計測を可能にするフライバックや、クロノグラフ秒針と同軸の分針による見やすい60分積算表示など、
「マリーン」特有の精悍なデザインと合わせて、クロノグラフ機能についてもブレゲの素晴らしい時計製造技術を存分に楽しむことができる。

マリーン フライバック クロノグラフ 5827
「マリーン」のラグジュアリースポーティーウォッチとしての趣を一段と高めたのが、フライバッククロノグラフとセンター分針による60分積算計を搭載した2005年発表のシリーズ第2弾である。シルバーダイアルのRGモデルは高級感も抜群だ。自動巻き(Cal.583Q/1)。25石。2万8800振動/時。18KRG(直径42mm)。100m防水。341万円。

 第2世代「マリーン」にとっての次なる進化は、新しいデザインと融合した複雑機構にある。3針による時刻表示と6時位置のビッグデイトという比較的シンプルな「マリーン 5817」に続き、2007年には現行の「マリーン フライバッククロノグラフ 5827」がデビューする。複雑時計の名門として名を馳せるブレゲとしては、きわめてロジカルな開発と言える。

 ブレゲでは、複雑機構を搭載する場合も、他の追随を許さない独自色を明確に打ち出すのがブランドの一貫したスタイルなのは言うまでもない。「マリーン フライバッククロノグラフ 5827」は、ブレゲの先鋭的なパイロットウォッチとして名高い「タイプXXI(トゥエンティワン)」と同じく、クロノグラフの連続計測が容易に行えるフライバック機能を加え、なおかつセンターのクロノグラフ秒針と同軸で60分積算針を配置するという、非常に凝った仕様になっている。市場に数多くあるスポーティーな高級クロノグラフの中でもひときわ異彩を放つモデルであるがゆえに、これを求める愛好家は後を絶たない。

 さらに、「マリーン フライバッククロノグラフ 5827」に、この上ないプレステージと稀少性をプラスするのが、時計全体をバゲットカットダイヤモンドで装飾したジュエリーウォッチバージョンの「5829」である。マニュファクチュールのブレゲには、時計のみならず宝飾を専門とする職人も自社に数多く存在している。両分野の並外れた職人技をひとつの時計に結集したこのモデルは、その圧倒的な目映い輝きによって、かつてブレゲが授かったフランス海軍省御用達時計師の栄誉をたたえている。


MARINE FLYBACK CHRONOGRAPH with baguettes 5829

「マリーン フライバッククロノグラフ 5827」のデザインとムーブメントを基にして、ダイヤモンドやルビー、ブルーサファイアで豪華に装飾した5829モデル。
ケース全体はもとより、リュウズやプッシュボタンの隅々まで精密にセットされたバゲットカットダイヤモンドは、

ブレゲがジュエリーの分野においても高度なノウハウと卓越したクラフツマンシップの持ち主であることを見事に証明している。

マリーン フライバック クロノグラフ・バゲット 5829
フライバッククロノグラフの贅沢なジュエリーウォッチバージョンは宝飾職人の芸術品だ。ベゼル、ラグ、ケースサイドに合計158個のバゲットカットダイヤモンドをセット。さらに、リュウズに18個、プッシュボタンに10個、バックルに58個のダイヤモンド。また、マザー・オブ・パール・ダイアルには、右からバゲットカットのブルーサファイア、ルビー、ダイヤモンドを各55個ずつセット。機能は5827と同様。右は18KWG、中と左は18KRG。各3227万円。