2021年 カルティエの新作時計まとめ

FEATURE2021年新作時計
2021.04.08

パシャ ドゥ カルティエ

パシャ ドゥ カルティエ,クロノグラフ

© Cartier
カルティエ「パシャ ドゥ カルティエ」
自動巻き(Cal.1904-CH MC)。37石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約47時間。18KYG(直径41mm、厚さ11.97mm)。予価269万2800円(税込み)。

 2020年に刷新された「パシャ ドゥ カルティエ」にケース径41mmのクロノグラフが追加された。全体のフォルム、ベゼルの存在感、チェーンで結ばれたリュウズカバー、カボション、フォントにいたるまで、パシャのデザインコードを受け継ぎつつ、クロノグラフという新たな個性が与えられた本作は、単なるバリエーションモデルではなく、コレクションの新たな柱とする強い思いが込められたモデルとなっている。目盛り付き回転ベゼルと、カボションがセットされたふたつのプッシュボタンがボリューム感を生み出し、パシャの力強さと存在感を高めたものに仕上がっている。搭載されるムーブメントは、自動巻きCal.1904-CH MCであり、センターにクロノグラフ秒針、3時位置に30分積算計、6時位置にスモールセコンド、9時位置に12時間積算計を備える。18Kイエローゴールド製ケースのモデルと、ステンレススティール製ケースのモデルが用意され、SS製モデルにはブレスレットモデルも用意される。それぞれ、「クイック スイッチ」システムが採用されており、ストラップやブレスレットをワンプッシュで交換可能である。




パシャ ドゥ カルティエ

パシャ ドゥ カルティエ

© Cartier
カルティエ「パシャ ドゥ カルティエ」
クォーツ。18KPG(直径30mm、厚さ8.22mm)。予価376万2000円(税込み)。

 2020年のモデル刷新時には35mmより小さいモデルが用意されていなかった「パシャ ドゥ カルティエ」に、30mmのモデルが追加された。従来モデルでは少し大きいと感じていた女性には、より好適なモデルがラインナップされたことになる。写真の18KPG製ケース、ベゼルにブリリアントカット ダイヤモンドを配したモデルでは18KPG製ブレスレットとレザーストラップのモデルが選択可能である。それぞれ、「クイック スイッチ」システムが採用されており、ストラップやブレスレットをワンプッシュで交換可能である。ムーブメントにはクォーツムーブメントが合わせられる。




タンク マスト

タンク マスト

© Cartier
カルティエ「タンク マスト」
自動巻き(Cal.1847 MC)。23石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約40時間。SS(縦41×横31mm、厚さ8.37mm)。予価41万2500円(税込み)。

 タイムレスで研ぎ澄まされたデザインを持ち、存在感を放ち続ける「タンク」に、「タンク マスト」が追加された。マストの名は1970年代にカルティエで誕生しており、ラグジュアリーなデザインコードを再解釈するモデルに与えられてきた。2020年時点では、マストの名を持つウォッチはラインナップされていなかったが、そのポジションを再定義して登場することとなった。今作のキーワードは精巧さであり、丸みを帯びた縦枠と、プロポーションを改めたダイアルが与えられる。ブルーシンセティックスピネルカボションのリュウズや、伝統的なアルディロンバックルを復活させるなど、細部のディティールも伝統に立ち返ったモデルとなっている。また、SS製ブレスレットはブレスレットからリンクに至るまで全面的に刷新されている。XLモデルには、自動巻きのCal.1847 MCが搭載され、LMサイズ、SMサイズにはクォーツムーブメントが搭載される。また、LMサイズとSMサイズには、ケース縦枠にブリリアントカットダイヤモンドを配したモデルが用意される。




タンク マスト

タンク マスト,ソーラービート

Laziz Hamani © Cartier
カルティエ「タンク マスト」
ソーラービート™️ソーラームーブメント。SS(縦33.7×25.5mm、厚さ6.60mm)。予価30万3600円(税込み)。

タンクの伝統的なスタイルを修正することなく、光起電発電を行う「ソーラービート™️」を搭載した「タンク マスト」が追加された。利便性を向上させるために光発電式を採用する場合にも、光発電のための部材が文字盤のデザイン性を失わせることは許されないと考えたカルティエは、デザインの修正を必要としないソリューションを見出した。それは、ダイアルに描かれたローマ数字に、穴を空け、その開口部からダイアル下に隠された光電池に光を届ける方式である。搭載モデルのケース厚さも、クォーツムーブメントを搭載した他のタンク マストと同じとなっており、差異の無いように配慮されている。2年の歳月をかけて開発されたこのソーラービート™️は、耐久年数約16年で、長く愛用する上でも安心の性能を持つ。さらに本作に合わせられるストラップには、スイス、ドイツ、イタリアの農産物加工産業用に栽培されたリンゴの廃棄物から作られる植物素材が約40%使われている。その生産工程は環境保護を一歩前進させるものとなっており、カーフスキンのストラップ製造時と比較して、カーボンフットプリントを6分の1、水使用量を最大10リットル、スマートフォンの充電約80回分に相当するエネルギーをそれぞれ削減している。




タンク マスト

タンク マスト,モノクローム

© Cartier
カルティエ「タンク マスト」
クォーツ。SS(縦33.7×25.5mm、6.60mm)。予価31万7900円(税込み)。

 1980年代にリリースされた、ボルドーまたはブラックのダイアルを持つモノクロームのマストを引き継いだ「タンク マスト」が追加された。レッド、ブルー、グリーンの3色のモノトーンモデルが用意される。ミニマリズムを重視した本作のダイアルには、ローマ数字もレイルウェイもなく、トータルルックのカラーがブレスレットにマッチする。クォーツムーブメントを搭載。

タンク マスト,モノクローム

Laziz Hamani © Cartier




タンク ルイ カルティエ

タンク ルイ カルティエ

© Cartier
カルティエ「タンク ルイ カルティエ」
手巻き(Cal.1917 MC)。19石。2万1600振動/時。パワーリザーブ約38時間。18KYG(縦33.7×横25.5mm、厚さ6.60mm)。予価153万1200円(税込み)。

 ゴールドケースを備えるタンクの上位コレクション「タンク ルイ カルティエ」に、カルティエが古くから好んで採用してきた鮮やかなブルーと濃いレッドをそれぞれダイアルに使用したモデルが追加された。オリジナルのタンク ルイ カルティエは、1917年に誕生したタンクのデザインを22年にルイ・カルティエが刷新したことによって生まれたモデルだ。この際、レイルウェイトラック、サファイアカボション、ローマ数字というカルティエを象徴するウォッチデザインの基礎が築かれた。最新モデルでは、このエッセンスを受け継ぎながら、色彩の選択肢を本作のファンに提示している。従来モデルに対し、ダイアルデザインと相似形を描く枠がブルーあるいはレッドで新たに描かれており、その中にローマ数字のインデックスが配置された。ブルーモデルには18Kピンクゴールド製ケース、レッドモデルには18Kイエローゴールド製ケースが採用され、それぞれのカラーにマッチしたストラップが合わせられる。

タンク ルイ カルティエ

Laziz Hamani © Cartier



Contact info: カルティエ カスタマー サービスセンター Tel.0120-301-757


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