2011年新作展示会inジュネーブ ランキング / ウォッチメイキングウィークの良作

2011.05.26

S.I.H.H.、W.P.H.H、GTE、LVMH各社のプレ・バーゼル、その他の個別展示会など「ジュネーブで1月に開催された新作展示会」から、良質と思える時計を選考。その結果は「グランド・レベルソ・ウルトラスリム・トリビュート・トゥ・1931」のぶっちぎり。“事実上の最高得点”で1位を獲得した。その分、2位以下の大接戦も興味深い。

 

ジュネーブ・ウォッチメイキングウィークの良作

1位 142point / 8persons

ジャガー・ルクルト / グランド・レベルソ・ウルトラスリム・トリビュート・トゥ・1931

Photo:「グランド・レベルソ・ウルトラスリム・トリビュート・トゥ・1931」。手巻き。SS。73万5000円。

●レベルソ・ファーストモデルの復刻。あぁ、最初期のアール・デコって、こんなに美しかったんですね。ダイアルデザイン、角型ケースの縦横比、薄く仕立て直した反転ケース……。どれをとっても素晴らしい。(高木) ●今回もモデル名が長いが、復刻モデルとしては出色の出来。「REVER SO」銘もそそるポイントだ。(篠田) ●期待通りの復刻だ。最近は「いじりすぎ」の感もなきにしもあらずの「レベルソ」だが、こうした原点回帰は大歓迎。今年買いたい時計の最有力候補のひとつ。(菅原)



ジュネーブ・ウォッチメイキングウィークの良作

2位 54point / 4persons

オーデマ ピゲ / ミレネリー4101

Photo:「ミレネリー4101」。自動巻き。SS。予価183万7500円。

●浜口氏開発の新型キャリバーの興味深い設計。ムーブメントとデザインとの絶妙なコンビネーション、コストパフォーマンスなど見どころが多い。(菅原) ●特異な楕円形ケースにピッタリ収まる新型ムーブは、やはり横長楕円のダイアルを生かして、右サイドに時分針を、左サイドにテンプを見せる。ミレネリーのオリジナリティを最大限に引き出している。(高木)


ジュネーブ・ウォッチメイキングウィークの良作

3位 50point / 4persons

ボーム&メルシエ / ケープランド・フライバック・クロノグラフ

Photo:「ケープランド・フライバック・クロノグラフ」。自動巻き。18KRG。162万7500円。

●古典回帰と言ってしまうのは容易いが、ダイアルや針、ケースなど、仕上げは大幅に向上し、単なる復刻に終わらせていない。傾斜させたベゼルは、より薄い印象を与え、スタイリッシュでもある。(高木) ●同社のヴィンテージ・クロノグラフを知る時計好きにとっては、感涙ものの新作。これもまた、一目惚れして買いたくなる、誘惑ムードたっぷりの時計である。(菅原)


ジュネーブ・ウォッチメイキングウィークの良作

4位 48point / 3persons

カルティエ / ロトンド ドゥ カルティエ アストロレギュレーター

Photo:「ロトンド ドゥ カルティエ アストロレギュレーター」。自動巻き。ニオブチタン。予価2861万2500円。

●「真摯なるギミック」に感服。長年を費やし、遊び抜きでこんな重心定位機構を開発するなんて、ありえないだろう。カルティエおそるべし。(菅原) ●重力の影響を相殺するのではなく、できるだけ重力の影響を受けないという発想から生まれた次世代トゥールビヨン。カルティエの革新コンプリ旋風はまだまだ続く。(山田)


ジュネーブ・ウォッチメイキングウィークの良作

5位 48point / 3persons

タグ・ホイヤー / ホイヤー カレラ マイクログラフ1/100th クロノグラフ

Photo:「ロトンド ドゥ カルティエ アストロレギュレーター」。自動巻き。ニオブチタン。予価2861万2500円。

●「真摯なるギミック」に感服。長年を費やし、遊び抜きでこんな重心定位機構を開発するなんて、ありえないだろう。カルティエおそるべし。(菅原) ●重力の影響を相殺するのではなく、できるだけ重力の影響を受けないという発想から生まれた次世代トゥールビヨン。カルティエの革新コンプリ旋風はまだまだ続く。(山田)