バーゼルワールド2011ランキング / バーゼルワールドを飾った良質な時計

2011.07.26

薄型、シンプルに傾注した1月のS.I.H.H.から一転。今年もやはり多様性を見せてくれたバーゼルワールドから、良質と思える時計を選考。1位の栄冠は5名の選考委員が推した「トランスオーシャン・クロノグラフ」に輝いた。しかし今回、各順位の差は僅か。ここまで好みで票が割れるのも、バーゼルワールドというお祭りゆえか?

 

バーゼルワールドを飾った良質な時計

1位 59point / 5persons

ブライトリング / トランスオーシャン・クロノグラフ

Photo:「トランスオーシャン・クロノグラフ」。自動巻き。SS。74万5500円。

●マッチョなイメージのブライトリングだが、エレガントなデザインも得意。大型旅客機で海を越えた輝かしい時代を感じるタイムレスな時計に仕上がっている。(篠田) ●ブライトリングらしからぬ穏やかなデザイン、と言ったら怒られるかもしれないが、自己主張しすぎないおとなしいデザインは良いですね。質の高さが感じられます。(名畑) ●「ナビタイマー」の呪縛から解き放たれたようなブライトリングもまた魅力的。オーセンティックなデザインも好印象だが、機能や品質の点でも申し分がない。(菅原)



バーゼルワールドを飾った良質な時計

2位 47point / 4persons

オメガ スピードマスター / コーアクシャル クロノグラフ

Photo:「スピードマスター コーアクシャル クロノグラフ」。自動巻き。SS。74万5500円。

●同軸積算計搭載の新キャリバー9300が秀逸。「スピードマスター」のオリジナルって、本当は2つ目クロノだったのかも……と錯覚させる、デザインの演出力もまた魅力。(菅原) ●ヴィンテージ風のツーカウンターという単純な話ではなく、3時位置に同軸積算計を配置することで、デザインと技術を上手に融合できている。(篠田) ●新開発のCal.9300を搭載したツー・インダイアルのスピードマスター。「なんかデザインが物足りない」と言う人もいるが、私としてはクラシカルな意匠は好みです。(名畑)


バーゼルワールドを飾った良質な時計

3位 47point / 3persons

ローラン・フェリエ / ギャレ・マイクロローター・アントルポン

Photo:「ギャレ・マイクロローター・アントルポン」。自動巻き。18KRG。価格未定。

●個人的なお勧めモデル。マイクロローターに興味はないが、仕上げも良く、時計全体のパッケージングも優れている。アカデミーの妙な作品を買うぐらいなら、このモデルをお勧めしたい。(広田) ●クラシックであり、現代的なセンスも感じさせる新生ブランドのマイクロローターが光ります。奇をてらわず直球勝負が心地良い。(読者/Piroshikiさん)


バーゼルワールドを飾った良質な時計

4位 45point / 4persons

ペキネ / リュー ロワイヤル

Photo:「リュー ロワイヤル」。自動巻き。SS。77万7000円。

●多機能でありながら、いい意味で合理化、簡素化された構造は、高精度を得るに理にかなっている。組み立て工程も削減でき、高いコストパフォーマンスへとつながった。(高木) ●2010年発表のモデルですが、細部を修正して、いよいよ発売されるようです。旧来のフェミニンすぎるロゴは変更され、キリッとしたイメージに生まれ変わって大正解です。(名畑)


バーゼルワールドを飾った良質な時計

5位 41point / 4persons

ベル&ロス / ヴィンテージ WW1

Photo:「ヴィンテージ WW1」。自動巻き。SS。40万9500円。

●復刻モノに見えるが、あくまでもファッション。スタイルとしてのミリタリーウォッチを作り上げた手腕に脱帽。(篠田) ●復刻じゃないのに、復刻のように見える。ヴィンテージ感を演出する巧みなデザインワークが光る。きっと売れるんだろうなぁ。ダイアルやケースの仕上げも、向上している。(高木)