2012年ジュネーブ新作展示ランキング / S.I.H.H.とジュネーブの良作

2012.05.26
S.I.H.H.とジュネーブの良作

篠田哲生(34歳) 嗜好品ライター

「不都合だけど好ましい、それが今年の傾向」
話題性重視の派手な新作が少なかったため、”企画にしにくいなぁ”というのが正直な印象。でもトレンドばかりに目が向いてしまうのはメディアの悪い癖。普通に欲しくなる時計が多かったのは、悪いことではない。ユーザー側からすればむしろ好ましい1年になるだろう。

1 IWC/ビッグ・パイロット・ウォッチ・パーペチュアル・カレンダー “トップガン”
2 カルティエ/タンク ルイ カルティエ XL エクストラフラット
3 ロジェ・デュブイ/エクスカリバー クラシック オニキスダイアル
4 ヴァシュロン・コンスタンタン/メティエ・ダール-ユニヴェール アンフィニ
5 オーデマ ピゲ/ロイヤル オーク 自動巻き(41mm)
6 ラルフ ローレン/スポーティング コレクション クロノグラフ モデル サファリ RL67
7 ヴァン クリーフ&アーペル/ミッドナイト ポエティック ウィッシュ
8 A.ランゲ&ゾーネ/グランド・ランゲ1
9 リシャール・ミル/RM056
10 ピアジェ/ピアジェ ポロ FORTYFIVE(DLCケース)


S.I.H.H.とジュネーブの良作

広田雅将(38歳) 時計ジャーナリスト兼アートソルジャー、Web Chronosモデレーター

「1位はダントツ、なのだが…」
ミドルレンジの質感向上が目覚ましかった2012年。ただし好みを優先して、1位は敢えてロイヤル オークである。また興味深い複雑時計も、いくつか選に加えた。質感で言うと、ジャガー・ルクルト、ボーム&メルシエ、そしてボヴェの3社には見るべきものがあった。

1 オーデマ ピゲ/ロイヤル オーク 復刻モデル
2 ヴァン クリーフ&アーペル/ポエティック ウィッシュ
3 カルティエ/ロトンド ドゥ カルティエ ミニッツリピーター フライングトゥールビヨン
4 ラルフ ローレン/スリム クラシック コレクション 867モデル
5 ボーム&メルシエ/ケープランド・クロノグラフ44mm
6 ボヴェ/アマデオ フルリエ 0
7 ジャガー・ルクルト/デュオメトル・カンティエーム・ルネール 40.5
8 パネライ/ルミノール1950 スリーデイズ-47MM
9 A.ランゲ&ゾーネ/グランド・ランゲ1


S.I.H.H.とジュネーブの良作

高木教雄(49歳) ライター

「今年の新作はバラエティ豊か」
ジュネーブ取材を思い出しながらリストアップしたら15本。泣く泣く10本に絞った。トップ3が古典的なのは個人的趣味。今まで手が出ない高額モデルは基本的に外してきたけど、今年はあまりに驚いたので入れちゃった。とにもかくにもバラエティに富んだ新作で、今年も時計は楽しい。

1 ジャガー・ルクルト/ヴィンテージ・クロノグラフ 1959
2 パネライ/ラジオミール S.L.C.スリーデイズ-47MM
3 オーデマ ピゲ/ロイヤル オーク 復刻モデル
4 A.ランゲ&ゾーネ/ランゲ1・トゥールビヨン・パーペチュアルカレンダー
5 ラルフ ローレン/スリム クラシック コレクション 867モデル 32mm
6 リシャール・ミル/RM056
7 タグ・ホイヤー/マイクロガーダー
8 フランク・ミュラー/ラウンド・ヴィンテージ
9 ウブロ/キング・パワー ウニコ GMT セラミック
10 モンブラン/タイムウォーカー ツィンフライ クロノグラフ グレーテック


S.I.H.H.とジュネーブの良作

名畑政治(52歳) 時計ライター

「合い言葉はヴィンテージ……?」
あらゆる場面で中国の影響の強さを感じる昨今の時計界。ジュネーブの新作もヴィンテージ路線が主軸で、これも中国の嗜好を反映したものだろう。基本的に、日本もこれが大好きだから歓迎だ。ジュネーブ系には少ないが、中には見かけ倒しのモデルもあるから要注意。例によってすべて同列、順位なし。/p>

・ カルティエ/タンク ルイ カルティエ XL エクストラ フラット
・ A.ランゲ&ゾーネ/グランド・ランゲ1
・ オーデマ ピゲ/ロイヤル オーク スケルトン エクストラ シン
・ ジャガー・ルクルト/デュオメトル・カンティエーム・ルネール 40.5
・ パネライ/ラジオミール S.L.C. スリーデイズ-47MM
・ ラルフ ローレン/スポーティング コレクション クロノグラフ モデル サファリ RL67
・ リシャール・ミル/RM037
・ フランク・ミュラー/トノウ・カーベックス ヴィンテージ
・ F.P.ジュルヌ/オクタ・スポーツ
・ MB&F/レガシーマシーン


ランキングの集計ルール
●ルールに則して合計10モデルを選び、1位から10位までの順位をつける。
●それぞれが選んだ10モデルの、1位に20ポイント、2位に18ポイント、3位に16ポイント…‥9位に4ポイント、10位に2ポイントを与える(順位なしの場合は、個人の持ち点110点を10で割り、全てのモデルに11点ずつ加算する。順位ありとなしが混在する場合は、持ち点110点から順位分を引き、残りを割って分配)。その集計により、ランキングを決定する。
●同ポイントとなった場合、そのモデルを選んだ選考委員の数が多いほうを上位とする。
●それでも同位となった場合、最高点が高いほうを上位とする。
●さらに、それでも同位となった場合は、プライス設定の低いほうをバリュー的価値が高いものとして、上位とする。※パネライはディストリビューターの都合により順位には入りません。