【88点】ロレックス/オイスター パーペチュアル エクスプローラーII

FEATUREスペックテスト
2012.03.03

spec130205ro67c.jpg

仕上がりの水準の高さでは定評のあるロレックス。ベゼルに施された放射状サテンと鏡面の装飾研磨の組み合わせも、完璧なまでに美しい。

操作性にも工夫あり

さて、そのリュウズだが、リュウズガードがあるにしては開閉しやすい。自動巻きながら、第1ポジションでは手巻き同様に主ゼンマイの巻き上げが可能。第2ポジションでは時針のみの針合わせができる。時針だけを1時間ずつ進めたり戻したりと、素早く合わせられるので便利である。第2ポジションで時針を操作すると、外国にいる時などは24時間表示針をホームタイム(自国の時刻)としておき、時針を現在地のローカルタイムに設定できる。ローカルタイムが午前零時を指すと同時に、日付表示も瞬時に切り替わる。つまり、日付の修正も前後に動かせる時針だけを回せば、望む日付に早く到達できるというわけだ。第3ポジションは時分針の針合わせ用。もちろん、分針を1周させれば、時針も24時間表示針も1時間進む仕組みである。

ブレスレットはケースと揃うように、上面はサテン、側面は鏡面に磨き込まれている。このブレスレットは本当に使い勝手が良い。クラスプは作りが頑丈に出来ている上、フラップ式のオイスターロック付きなので一層安心感がある。さらに役立つのはエクステンション式のイージーリンクが付いている点だ。ロレックスが特許を取得したイージーリンクは、エクステンション部分の開閉によって約5mm長さを微調整できるようになっている。メタルブレスレットはラバーや革のストラップに比べて肌当たりはより快適であるが、それでも夏場や運動量が多い場合はやはり汗ばむので肌がベタついてしまう。そんな時、ちょっとブレスレットを緩めるだけで不快さは軽減できるというわけだ。

その上、構造上のコンセプトとして、エクステンションを利用して長めにセットしても、外側からはみ出して見えたりしないように作られているのは心憎いばかりだ。
ケースの裏側はフラットになっているため座りがよい。そして何よりも、ブレスレットのコマがふっくらとカーブを描いた形状でしなやかに動くので、腕の毛が挟まっていらつくことがまずない。これが装着性の良さに一役買っている。また、クラスプの近くはブレスレットの横幅が若干狭くなっていることにも注目したい。この部分は太すぎると、さっと手を動かした時に手首に食い込み、下手をすると皮膚を傷付けてしまいかねないからだ。素材はケースと同じく904Lスティールを使用。この金属はステンレススティールの中でもとりわけ耐食性に優れるのが特徴である。