【92点】ロレックス/サブマリーナー デイト

FEATUREスペックテスト
2011.11.03

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グライドロッククラスプを内蔵したバックルは確実に留まり、操作しやすい。また、ブレスレットの長さを小刻みに調節することができる。

高いブランドイメージと伝統を重んじるモデル戦略

これらの要素は、ロレックスの時計でよく知られた高い精度にも寄与している。だが、着用テストですでにマイナス3秒/日が観察されたことで、歩度測定機によるテスト結果に対しては一抹の不安がよぎっていた。果たして、ウィッチ製電子歩度測定機、クロノスコープX1では、最高とは言い難い6秒という最大姿勢差が観察された。平均日差はマイナス1・8秒/日で、水平姿勢(文字盤上および文字盤下)と垂直姿勢の間の振り落ちもかなり顕著であった。とは言え、全体として見れば、精度はまだ良好な部類に入る。

時が経つにつれ、サブマリーナー デイトは高価格帯に属するモデルになった。だが、これまで数多くの改良が加えられ、最近では、傷に強いセラクロムベゼルと自社製ヒゲゼンマイも採用された。特に、針、ベゼルの噛み合い、また、入念なポリッシュ仕上げが施されたネジに至るまで、すべてのディテールにおける極めて高い品質を考慮すれば、正当な価格と言えるだろう。また、ロレックスの持つ高いブランドイメージと伝統を重んじるモデル戦略により、将来も揺るぎない価値が見込まれる。納期が長いことが懸念されるが、サブマリーナー デイトの場合はそれほど深刻ではないようである。
サブマリーナー デイトを選べば、上質で美しいデイリーウォッチを入手できることは確かである。あらゆるシーンで着用でき、大きな弱点も特に見当たらない。しかし、サイクロップレンズについては賛否が分かれるだろう。また、精度の点でも、もう少し改善が望まれる。だが、抜群の装着性や良好な視認性と同様に、加工品質の高さには感服させられる。すなわち、サブマリーナー デイトには、ダイバーズウォッチとしての模範的な役割を担う資格が十分にあると言えるのだ。

技術仕様
ロレックス/オイスター パーペチュアル サブマリーナー デイト

製造者: ロレックス
モデル: Ref.116610LN
機能: 時、分、秒(ストップセコンド仕様)、日付
ムーブメント: 自社製キャリバー3135、自動巻き、2万8800振動/時、31石、耐震軸受け(キフ使用)、ブルーのパラクロム・ヘアスプリング、マイクロステラナット付きグリュシデュール製テンワ、パワーリザーブ約48時間、直径28.5mm、厚さ5.37mm
ケース: S(904Lスティール)製、ねじ込み式裏蓋、サファイアクリスタル風防、リュウズガード、ねじ込み式トリプロックリュウズ、300m防水
ストラップとバックル: SS製グライドロッククラスプ(小刻みに調節可能なエクステンション)付きオイスターブレスレット
サイズ: 直径40mm、厚さ12.5mm、総重量148g
バリエーション:
価格: 73万5000円

*価格は記事掲載時のものです。記事はクロノス ドイツ版の翻訳記事です。

精度安定試験 (T24の日差 秒/日、振り角)

文字盤上 0
文字盤下 +1
3時上 -5
3時下 -1
3時左 -4
3時右 -2
最大姿勢差: +6
平均日差: -1.8
平均振り角:
水平姿勢 295°
垂直姿勢 257°

評価

ストラップとバックル(最大10pt.) 9pt.
操作性(5pt.) 5pt.
ケース(10pt.) 9pt.
デザイン(15pt.) 15pt.
視認性(5pt.) 5pt.
装着性(10pt.) 10pt.
ムーブメント(20pt.) 18pt.
精度安定性(10pt.) 7pt.
コストパフォーマンス(15pt.) 14pt.
合計 92pt.