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ヒストリカルピースにインスパイアされた現代の時計(後編)(1/1)

ここ何年かで時計業界に広まっていたヴィンテージ風デザインの流行からは、歴史的な名モデルの現代的解釈版とも呼べるものがいくつか発表された。そのようなヒストリカルピースにインスパイアされた特徴ある腕時計を、前編に続き紹介する。(前編を見る
Originally published on watchtime.com
Text by Mark Bernardo

パテック フィリップ
「カラトラバ・パイロット・トラベルタイム Ref.5524」

パテック フィリップ「カラトラバ・パイロット・トラベルタイム Ref.5524」。自動巻き(Cal.324 S C FUS)。29石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約45時間。18KWG(直径42mm)。30m防水。カーフストラップ。519万円(税別)。㉄パテック フィリップ ジャパン・インフォメーションセンター ℡03-3255-8109

 多くの時計愛好家が知っているように、パテック フィリップはワールドタイムの長い歴史を持っている。ワールドタイム機構を1930年代後半に時計師ルイ・コティエと開発し、1959年にはトラベルタイム機構で特許を取得した。あまり知られていないことだが、このブランドが航空業界黎明期に「サイデロメーター(またはアワーアングル)」を発明することでも、パイロットウォッチ発展の歴史に影響を与えている。そのうちの2本は現在ジュネーブのパテック フィリップ・ミュージアムに収蔵されている。またこれらが「カラトラバ・パイロット・トラベルタイム Ref.5524」のデザインのインスピレーションの源ともなっている。このように「カラトラバ・パイロット・トラベルタイム Ref.5524」は、(ホワイトゴールドケースではあるが)20世紀初頭のパイロットウォッチを彷彿とさせる外観を持っている。パテック フィリップのキャリバー324 S C FUSを搭載し、パイロットにとって使い勝手の良い第2時間帯表示を備えている。ニス塗装ブルーの文字盤を含む外観は、1930年代のアメリカの戦闘機にインスパイアされており、コントラストの効いたステッチの施されたヴィンテージ・ブラウンのカーフストラップは、1930年代のパイロットたちが身に着けていたレザーベルトを想起させる。


グランドセイコー
「62GS 復刻デザインモデル」

グランドセイコー「62GS 復刻デザインモデル」。自動巻き(Cal.9S65)。35石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約72時間。SS(直径37.6mm)。10気圧防水。クロコダイルストラップ。2015年発売モデル。販売終了。㉄セイコーウオッチお客様相談室 ℡0120-061-012

 グランドセイコー「62GS 復刻デザインモデル」は、1967年に発表されたグランドセイコー初の自動巻き時計「62GS」をベースにしている。近年新しい解釈で発表された2モデル、1967年の「44GS」や1964年の「セルフ データ―」などのヒストリカルコレクションと同様に、オリジナルを忠実に反映しており、このブランドのファンであればすぐにそのディテールが見て取れるデザインだ。ザラツ研磨が施された鏡面仕上げのケース、ベゼルのない文字盤開口部、特徴的な鋭いエッジの針、そして手巻きをする必要がないことを使い手にスマートに伝える4時位置のリュウズなどがそれである。またオリジナルと同様にケースバックの獅子のエンブレムと、文字盤の「ダイヤショック」(セイコーの耐震技術)のロゴなどを受け継いでいる。グランドセイコーの機械式キャリバー9S65を搭載した自動巻きで、約72時間のパワーリザーブを持つ。


オリス
「オリス ダイバーズ65」

オリス「オリス ダイバーズ65」。手巻き(Cal.Oris 733、セリタCal.SW200-1ベース)。26石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約38時間。SS(直径40.0mm)。10気圧防水。ラバーストラップ。21万円(税別)。㉄オリスジャパン ℡03-6260-6876

「オリス ダイバーズ65」は、約50年前に発表されたオリスのダイバーズウォッチのリバイバルである。1965年のモデルは真鍮製ケースにクロムメッキが施され、プレキシガラスの風防を備え、両方向回転ベゼルとプラスティックのストラップが付属していた。21世紀の再解釈により新しいモデルのケースは直径が40mmとなり、素材は汗に強いステンレススティール製となっている。曲線を描く反射防止加工を施したサファイアクリスタル風防、(ダイバーにとって)安全な逆回転防止機能付きのベゼルが採用されている。「オリス ダイバーズ65」のベゼルはブラックカラーのアルミニウムインレー、針とインデックス(オリジナルではチタンが使われていた)には「ライト・オールド・ラジウム」と呼ばれる蓄光塗料が塗布され、そのベージュカラーがブラック文字盤とのコントラストを際立たせている。ステンレススティール製ケースバックには、オリジナル同様オリスのエンブレムが刻まれ、リュウズはねじ込み式を採用し100mの防水性を確保している。またこのモデルにはブラックカラーのファブリック製NATOストラップとSSブレスレット、そしてラバーストラップが用意されている。ムーブメントはセリタSW200をベースにした、オリスの自動巻きキャリバー733が搭載されている。


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