ゼニス「エル・プリメロ」が変革したクロノグラフの歴史(後編)

FEATUREWatchTime
2019.10.10

ゼニス「エル・プリメロ」

世界初の自動巻きクロノグラフとして発表されたゼニスのCal.3019PHC、通称エル・プリメロは1969年1月10日に発表され、今年で50周年を迎えた名機である。
エル・プリメロは現在においても高く評価されているムーブメントのひとつとして認識され、そして、一部の改良を経ながら、今なおクロノグラフの第一線に立ち続けている。
今回は誕生50周年を機にその歴史を振り返る。

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中古市場でのエル・プリメロ

 ゼニスの技術的頂点を取り入れたムーブメントは、何年にもわたって「熱狂的に」迎えられた。このムーブメントはエレガントなモデルだけでなく、現在のゼニスファンによく知られているスポーティーモデルにも搭載された。ゼニスのエル・プリメロ レインボーは、ツールとしてもエレガントな時計として長く成功を収めたモデルだ。特にカラフルなバージョンがコレクターたちにとっては、ひときわ知れわたっている。

ゼニス, エル・プリメロ

2006年発表のデファイ クラシック クロノアエロは、中古市場にはほとんど出回らない希少モデルである。

「レインボーフライバック」ことRef.02.0480.405には、その名の通りゼロリセット、リスタートを可能としたフライバック機構が追加されている。現在このモデルは中古市場で、4000USドルほどの価格で取り引きされているが、レインボーコレクション自体は3000USドルくらいから見つけることができるだろう。何年にもわたって開発された幅広いバリエーションのおかげで、ゼニスのエル・プリメロは入手しやすい価格帯もそろっている。20世紀最後から21世紀初頭にかけてのエル・プリメロはだいたい、2000USドルくらいからのスタートだ。とはいえ、中古市場で購入しようとする人は本体価格とは別に、プロの時計師によるオーバーホールと調整用の予算を考えておかねばならない。なぜならこれらは長年調整されていない可能性が高く、ムーブメントの精度を安定させるためには、熟練した時計師の助けが必要だからである。

ゼニス, エル・プリメロ

古い時計を購入する際には、オーバーホールと調整の予算を本体の購入資金とは別に考慮する必要がある。

 希少価値の高い時計といえば、かつてのゼニス「デファイ」が挙げられる。1990年代のゼニスのコレクションの中ではエントリーレベルに位置付けられていたモデルだ。ステンレススティール製ブレスレットまたはレザーストラップを備えたこのスポーティーモデルは、今日のゼニスとの懸け橋となるものである。

ゼニス, エル・プリメロ

カラフルな分積算計が採用されたエル・プリメロのレインボーは、コレクターの間でも非常によく知られたモデルだ。