映画監督、芸人のビートたけし(北野武)が選ぶ腕時計は?

LIFEセレブウォッチ・ハンティング
2021.04.23

一流のセレブたちは一体どんな腕時計を選ぶのか? 世界のセレブたちのワンシーンを切り取り紹介する連載コラム「セレブウォッチ・ハンティング」。今回は国民的タレントのひとりで映画監督、俳優でもある北野武の腕時計を紹介しよう!


ビートたけし(北野 武)

ビートたけし

写真:読売新聞/アフロ
2008年9月、映画「アキレスと亀」の記者会見で答える北野武。

 1947年1月18日、東京都足立区に生まれたビートたけし。65年に明治大学工学部へ入学し、中退後の72年に浅草フランス座から芸人の道を歩み始め、同年にビートきよしとともにツービートを結成。79年頃から81年頃にかけて社会現象にもなった漫才ブームで大ブレイクを果たす。「赤信号みんなで渡れば怖くない」などのフレーズで知られた毒舌漫才の芸風だけでなく、世相を風刺する発言でもたびたび注目を集め、討論番組やニュース番組の司会者としても抜擢されてきた。数多くのテレビ番組出演をこなしながら、89年からは映画監督や俳優としても活躍している。

 芸能界において独自のポジションを築き、タモリ、明石家さんまと並んで日本のお笑いビッグ3の一角を担ってきたビートたけし。今回はそんな彼と関わりのある腕時計の話題を3つピックアップしてみた。


愛用時計のひとつはパテック フィリップ「パーペチュアルカレンダー」

3940

 最初に掲載した写真は2008年に映画「アキレスと亀」の記者会見に答えるビートたけしの姿だ。その左手首に見られた腕時計は、パテック フィリップ「永久カレンダー」である。機械式時計の3大複雑機構に数えられる「永久カレンダー」。大の月(31日)・小の月(30日)だけでなく、うるう年の調整まで自動で行い、月初にカレンダー調整をすることなく正しく表示させるこの機構を、世界で初めて汎用の腕時計に搭載したとして知られるのがパテック フィリップである。同社は1898年に女性用ペンダントウォッチとして考案された永久カレンダー搭載モデルを1925年に腕時計へと作り替え、27年に販売した。このファーストモデルはセンター針による日付、12時位置のサブダイアルによる曜日、6時位置の12カ月表示に加え、3時位置にムーンフェイズ表示を装備したものであった。

 ビートたけしが着用するのは、1984年に発表されたRef.3490と考えられる。後継機Ref.5140との見分けはこの1枚だけでは難しいが、ラグの形状から見るに、前者の可能性が高そうだ。Ref.3940は第3世代までアップデートされながら、20年以上にわたって人気を博したロングセラーモデルであった。ビートたけしが着用するこの写真のモデルの色彩は判然としないが、文字盤はシャンパンカラーのようにも見受けられ、もしそうであれば初期生産品の珍しいモデルである。なお、Ref.3940に搭載されたマイクロローター採用の極薄自動巻きムーブメントのキャリバー 240 Qは、永久カレンダーの現行モデルであるRef.5327にも搭載されている。

3940

パテック フィリップ「パーペチュアルカレンダー」。Ref.3940。自動巻き(Cal.240 Q)。27石。2万1600振動/時。パワーリザーブ約48時間。18KYGケース(直径36mm)。25m防水。生産終了モデル。

ジャガー・ルクルトがヴェネチア国際映画祭で贈った「監督・ばんざい!」賞、第1回受賞者はビートたけし

 1932年に設立された世界で最も歴史のある映画祭、ヴェネチア国際映画祭。2005年からこの映画祭を支援し、アーティストたちをたたえて時計を授与している時計ブランドがジャガー・ルクルトである。07年からは映画祭と共同で「監督・ばんざい!」賞(グローリー・トゥー・ザ・フィルムメーカー・アワード)の授与を開始。その記念すべき第1回受賞者がビートたけしであり、同賞を受賞するきっかけとなった監督作品「監督・ばんざい!」はそのまま賞の名称となった。以降、この「監督・ばんざい!」賞の受賞者には、シルヴェスター・スタローン、アル・パチーノ、スパイク・リーらが続いた。

ヴェネチア国際映画祭を支援するジャガー・ルクルトが「監督・ばんざい!」賞の受賞者へ贈る副賞のレベルソ。


自身の映画では「アーティア」を起用

 士郎正宗・原作の「攻殻機動隊」を、スカーレット・ヨハンソン主演でハリウッドが2017年に実写映画化した「ゴースト・イン・ザ・シェル」。日本人として出演を果たしたビートたけしの着用モデルとして選ばれたのはアーティアの腕時計であった。アーティアはウブロやジェイコブ、ロマン・ジェロームといったブランドのプロデュースを手掛けてきたイヴァン・アルパが2009年にスイスで創業し、超高圧電流の人工カミナリで加工したケースにトゥールビヨンなどの複雑機構を組み合わせた斬新な作風でデビューを飾ったブランドである。自身の着用経験からアーティアを気に入ったビートたけしはその後の監督作「アウトレイジ 最終章」でもアーティアの腕時計を起用。俳優の大森南朋、白竜らがこれを装着して撮影が行われた。

ビートたけしの映画に登場したアーティアの腕時計3本。いずれもユニタスのムーブメントをリワークしており、文字盤や受けがオープンワーク化されている。SSケースには金、亜鉛、使用済みの弾丸カートリッジの銅による独自の合金をケース側面に採用。すべて世界限定99本。
左/「ゴースト・イン・ザ・シェル」で北野武が着用した「ロシアン ルーレット」。文字盤は写真7時位置に.357マグナム弾が飾られ、その重みが錘となって腕の動きに合わせて文字盤全体が回転する。25石。1万8000振動/時。パワーリザーブ約52時間。直径44mm。5気圧防水。149万6880円(税込み)。
中央、右/「アウトレイジ 最終章」でビートたけしが選んだ「ゴールデン シャムズ 2」。中央のゴールドカラーモデルを大森南朋が、右のシルバーカラーモデルを白竜がそれぞれ着用。25石。1万8000振動/時。パワーリザーブ約52時間。直径44mm。5気圧防水。各59万9500円(税込み)。(問)グローバルブランディング Tel.03-3666-7871


高井智世

2021年4月23日掲載記事


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