ブライトリング「クロノマット B01 42」の着用レビュー

FEATUREWatchTime
2021.08.11

新生ブライトリング・クロノマットは、1980年代の機械式時計の復活と、クロノグラフのパイオニアとしてのブライトリングの役割を思い起こさせる、オールマイティなスポーティーウォッチである。ユニークなルーローブレスレットがレトロ感を腕にもたらし、その一方で現代的な自社製キャリバー、ブライトリング01が未来への道を指し示しているようだ。今回はこの時計をクロノスドイツ版編集部のマルティーナ・リヒターが実際に着用してレビューを行った。

Originally published on watchtime.com
Text by Martina Richter
2021年8月11日掲載記事

ブライトリング「クロノマット B01 42」

クロノマット B01 42

ブライトリングの歴史の中で重要な位置を占める「クロノマット B01 42」。新たに組み込まれた特徴的な要素が、ムーブメントに搭載された最新技術と相まって、あらゆる要望に応えるブライトリングの万能モデルへと進化した。

 ブライトリングが1984年に「クロノマット」を復活させたとき、それは明確なメッセージを伴っていた。1970年代のいわゆるクォーツ危機の中ですっかり姿を消してしまった機械式時計の復活を告げるものであった。ブライトリングは1940年代に、後にナビタイマーの特徴となるストップウォッチ機能の「クロノグラフ」と計算尺の「マスマティック」を組み合わせて、「クロノマット」という名称をすでに使用していた。だが1984年にはこの言葉が新たな意味を持った。最初のふたつの音節は、ストップウォッチ機能の「クロノグラフ」を意味していたが、3つ目の音節は、クォーツ時計が主流だった当時、この時計を動かしていた機械式自動巻きムーブメントの「オートマティック」を表すようになったのである。ムーブメントにはかつてはヴァルジュー7750が、後年にはETA製のムーブメントが採用され、ブライトリングが独自に改良を加えていた。

 ブライトリングが自社製のクロノグラフ・ムーブメントを発表するまでには、さらに四半世紀を要した。2009年に発表されたCal.ブライトリング01は、プレステージ性のあるクロノマットに搭載された。堅牢なムーブメントは現在でも信頼性が高く、ブライトリングの数多くのクロノグラフウォッチに搭載されている。

日常使いに適したムーブメント

 Cal.ブライトリング01は、垂直カップリングを備えたコラムホイール式クロノグラフである。垂直カップリングによって、ストップウォッチ機構は切れのいいスタートを見せ、クロノグラフ秒針のブレがない。コラムホイールの製造には最新の技術が用いられており、その生産は以前に比べると格段に容易になった。

 経過時間を独立したカウンターで表示する従来の方法と異なり、このシステムではカップリングが経過秒・分・時のカウンターへの接続を行う。帰零のための特許取得のハートカムのセルフセンタリング・システムも革新的だ。この機構は、製造およびメンテナンスにおける、技術者の手作業による帰零のための調整を不要にするという画期的な機構である。

 カレンダー機構にも同様に誤作動防止機能があり、昼夜を問わず、いつでも日付を調整できるように設計されている。また、デイト表示の基本構造は調整を前進・後退どちらでもできるようになっている。デイト表示はほぼ瞬時に切り替わる。テスト機では午前0時の約3分前に自動的に新しい日付に切り替わった。

ブライトリング01

ブライトリングの自社製キャリバー、ブライトリング01。C.O.S.C.認定を取得し、2009年の完成から現在まで活躍し続ける名機である。

 Cal.ブライトリング01は現代的ムーブメントの標準である約70時間のパワーリザーブを保持し、ブライトリングの全ての時計同様にC.O.S.C.認定を取得している。本モデルでは、ねじ込み式のサファイアクリスタル製ケースバックからムーブメントの駆動が鑑賞できる。テスト機において、完全に巻き上げた時も、トルクが落ちてきた時も、またクロノグラフの作動・非作動にかかわらず、何日も何週間も偏差なく駆動していた。

短いインターバルを計るのに便利

 クロノマット B01 42は、30分刻みの逆回転防止機能付きベゼルを備える。4カ所にある特徴的なライダータブは1980年代からの復活である。これらはベゼルをつかみやすくして使い勝手を向上させるだけでなく、15分、45分のライダータブを置き換えることによって、回転ベゼルをカウントダウンベゼルとしても使用可能にする。カウントダウンに用いるベゼルのミニッツスケールの視認性も高い。

クロノマット B01 42

ふたつの楕円形のプッシュボタンでクロノグラフを操作し、ねじ込み式のオニオン型リュウズによって200mの防水性が担保されている。

 タキメータースケールの内側をよく見ると、赤色で1/100スケールがあしらわれている。愛好家にはこれが初期のブライトリングのモデルに見られたものとすぐに分かるだろう。これは10進法で時間を表示するためのもので、例えばクロノグラフ秒針との組み合わせにより、36秒の経過時間は例えば0.6分ということが瞬時に分かる。

 秒の経過は、フランジまで届く先端がカイト型の赤いクロノグラフ秒針で正確に表示される。クロノグラフの先駆者らしく、時分秒針のみならず、ストップウォッチ機能に関連するすべての針にも蓄光塗料が塗布されて、暗所でも経過時間を確認することができる。

クロノマット B01 42

新生クロノマットには、長い円筒形のリンクで構成された、ブランドのアイコニックなルーローブレスレットが採用されている。

レトロなスタイルとモダンなデザインを兼ね備えたスポーティーな万能モデル

 クロノグラフの機能を作動させるのは、ふたつの楕円形のプッシュボタンだ。そのスタイルはモダンで、1984年以来初めて復活したルーローブレスレットが与えるレトロな印象とコントラストを成す。長い円筒形のリンクで構成されたルーローブレスレットはサテン仕上げのマットな質感を持ち、その先端は連結部分と同様にポリッシュ仕上げが施されている。レトロなスタイルとモダンなデザイン、そして実用的な機能を兼ね備え、クロノマット B01 42は、スポーティーなオールラウンダーとして完成した。

技術仕様

Ref.: AB0134101C1A1
機能: 時・分・日付表示、スモールセコンド、クロノグラフ(1/4秒、30分計、12時間計)、タキメータースケール
ムーブメント: 自動巻き(Cal.ブライトリング01)。47石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約70時間。二ヴァロックス製ヒゲゼンマイ、ベリリウム銅合金テンプ、耐震軸受けを採用。直径30.0mm、厚さ7.20mm。C.O.S.C.認定取得。
ケース: ステンレススティール製ケース、サファイアクリスタル製風防(両面無反射加工)、サファイアクリスタル製ケースバック、200m防水
ブレスレット&クラスプ: ステンレススティール製ルーローブレスレット、ステンレススティール製ダブルフォールディングクラスプ
サイズ: 直径42.0mm、厚さ15.1mm、ラグ幅22mm、重量198.0g(実測値)
価格: 97万9000円(税込み)

精度安定試験 (巻き上げ直後とT24の日差 秒/日、振り角)

巻き上げ直後 T24
文字盤上 -0.8 -1.1
文字盤下 +1.5 +1.1
3時上 -1.0 -2.2
3時下 +2.4 +1.5
3時左 +0.5/ -0.3
最大姿勢差: 3.4 3.7
平均日差: +0.5 -0.2
平均振り角:
水平姿勢 315° 303°
垂直姿勢 284° 266°

Contact info: ブライトリング・ジャパン Tel.0120-105-707


ブライトリングのコレクションの歴史とは。ブランドの系譜にも迫る

https://www.webchronos.net/features/52701/
ブライトリング「ナビタイマー」/時計にまつわるお名前事典

https://www.webchronos.net/features/37745/
C.O.S.C.を取得した、女性のためのブライトリング「クロノマット オートマチック 36」と「クロノマット 32」

https://www.webchronos.net/news/55312/