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タグ・ホイヤー/カレラ Part.2(1/4)

デザインコードなきアイコニックピース
カレラデザインの多様性

1963年の発表以降、ホイヤーのベストセラーとなったカレラ。
しかし同社の急成長は、やがてカレラのデザインを拡散させていくことになる。
ドレスウォッチとスポーツウォッチの狭間に揺れた往年のカレラデザインを、
ジャック・ホイヤーのコメントとともに、振り返ることにしたい。

カレラ[1966]
1966年に登場した、デイト表示付きの“カレラ 45 ダト”(Ref. 3147S)。ドレスウォッチを意識した試みか、搭載ムーブメントも多く用いられたバルジューではなく、ランデロン189であった。手巻き。17石。1万8000振動/時。SS(直径36mm)。参考商品。


広田雅将:取材・文 吉江正倫、古浦敏行:写真
[連載第24回/クロノス日本版 2014年11月号より増補改訂]

 本誌のインタビューに対しジャック・ホイヤーは、視認性がいかに重要であるかを、再三にわたって強調している。そして氏がカレラの文字盤をシンプルに仕上げたかった理由は、前述の自伝を読めば理解できる。1958年に氏は、スイス国内で開催されたラリーに参加。ゴールの直前まで1位であった。しかし彼はラリーカーに据え付けられていたダッシュボードストップウォッチの表示を読み間違い、3位でゴールすることになった。

 「このミスは私を激怒させた。また同時に、当時のオウタヴィア ストップウォッチは、見にくく、混乱を招き、またスピードを出しているラリーカーの中では正しく読み取ることが極めて難しいと知った」

 社に戻るなり、氏はデュボア・デプラに新しいストップウォッチの設計を依頼。完成したムーブメントは、6時位置に大きなデジタル式の12時間積算計を持つものとなった。これが伝説のダッシュボードストップウォッチ、「モンテカルロ」の起こりである。

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