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ジラール・ペルゴ/ヴィンテージ 1945 Part.3(1/2)

新たなデザイン性を加味するスケルトナイズのアプローチ
Vintage 1945 XXL
Largedate & Moonphase

ヴィンテージ 1945 XXL ラージデイト&ムーンフェイズ
2015年発表のカラーバリエーション。透過させた文字盤からのぞくのは、非常に優秀な設計を持つジャンピングアワーモジュールである。仕上げも優秀だ。自動巻き(Cal.3300-0105)。32石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約46時間。SS(縦36.1×横35.25mm)。30m防水。177万円。
広田雅将:取材・文 吉江正倫:写真
[連載第28回/クロノス日本版 2015年7月号初出]

 実に多くのデザインに取り組んだルイジ・マカルーソ。現行品で、その要素を最も色濃く受け継いでいるのが、「ヴィンテージ 1945 ラージデイト&ムーンフェイズ」ではないだろうか。ケースの形状は従来のモデルに同じ。しかしインデックスはさらに拡大され、文字盤もスケルトナイズされた。そのデザインは、一見従来のジラール・ペルゴからは離れているように思える。しかし、大胆さを盛り込む手法は、ルイジ・マカルーソが好んだものだ。彼の精神的遺産を踏襲したモデル、とは言い過ぎだろうか。

 搭載するのは、キャリバー3000の改良版であるGP3300。リリース当初は安定しないムーブメントだったが、現在は素材や設計が改良され、優れた安定性を持つに至った。現在の基準から見るとパワーリザーブなどは短いが、精度は良好なうえ、現行品とは思えないほどの薄さは、この時計に優れた装着感をもたらしている。かつこのジャンピングデイトとムーンフェイズモジュールも、初出は2001年だ。ちなみにこのモジュールは、ルイジ・マカルーソの肝入りで設計されたもの。1の位のディスクは、透明で厚さが0.1㎜しかないため、ラージデイトにもかかわらず、表示のつなぎ目は見えない。またこのラージデイトは、数百分の1秒で切り替わる、という特徴を持っている。そのための動力は長い時間をかけて小さなスプリングに蓄えられており、振り角への影響は最小限に抑えられる。

 筆者の見る限り、最もルイジ・マカルーソのデザインを、本質的に受け継いだであろうヴィンテージ 1945 ラージデイト&ムーンフェイズ。当然だが、この新作は彼が手掛けたものではない。しかし彼が今にありせば、きっとこの時計を喜んだのではないか。

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