セイコー/セイコーダイバー Part.3

FEATUREアイコニックピースの肖像
2018.07.26

半世紀にわたる進化の集大成
[最新ダイバーズ7選]

1986年の「SSBS018」でひと通りの完成をみたセイコーの飽和潜水用ダイバーズウォッチ。
しかし“150mダイバー”の発表から半世紀を経た2015年、多くのモデルにいっそうの改良が加えられた。
変更点は残光時間を約60%増したルミブライト、装着感に優れる強化シリコン製のバンド、外装の硬化処理などだ。

プロスペックス
マリーンマスター プロフェッショナル メカニカル 1000m 飽和潜水用防水モデル SBDX014

いわば「SSBS018」のメカニカル版。IP処理の技術が進んだ結果、華やかなピンクゴールドカラーも実現可能になった。質感は極めて良好だ。
自動巻き(Cal.8L35)。26石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約50時間。Ti×セラミックス(縦53.5×横52.4mm)。1000m防水。35万円。
広田雅将:取材・文 吉江正倫:写真
[連載第30回/クロノス日本版 2015年11月号初出]

 現在、マリーンマスター プロフェッショナルの流れは、大きくふたつに分かれる。ひとつは1975年の600mダイバーを継承するもの、もうひとつは68年の300mダイバーの後継機だ。両者の違いは性能というよりも、用途とデザインによる。両者ともに飽和潜水仕様でありながら、後者は特に使い勝手を重視したものだ。

 これまで述べてきた通り、セイコーダイバーの開発を推し進めたのは、主にセイコーエプソンであった。しかし80年代以降、主に外装の開発に当たって、セイコーインスツル(SII)との共同作業も増えていった。ケースへのIP処理では、後に両社は歩みを同じくするに至ったし、セイコーエプソンと京セラが共同開発したジルコニアセラミックス製の外胴も機械式モデルに採用された。つまり、セイコーダイバーのノウハウは、セイコー全体に共有されたと見なしてよい。エプソンのお家芸というべきダイバーズウォッチの技術が、なぜSII製の機械式ダイバーズウォッチに搭載されたのかはこれで理解できるだろう。