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ベル&ロス/BRシリーズ Part.3(1/2)

充実のバリエーション展開で獲得した
〝アイコニックウォッチ〟の地位

BRシリーズの成功に弾みをつけたのは、その拡張性の高さだった。大きな文字盤と汎用ムーブメントを搭載したBRシリーズは、
生まれながらにしてバリエーションの拡張を約束されたようなものだった。
加えてベラミッシュの持つ多方面への興味が、BRシリーズに多様なエッセンスを盛り込むようになる。

BR 03-92 ブラック マット セラミック
個人的には最も好ましいモデル。サイズが小さくなったほか、日付表示も加わった。自動巻き(BR-CAL.302/ETA2892A2またはSW300)。21または25石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約40時間。セラミックス(ケース径42mm)。100m防水。49万円。
吉江正倫:写真
広田雅将(本誌):取材・文
[連載第38回/クロノス日本版 2017年3月号初出]

 前述したように、BRシリーズが支持された理由は時計としての高い完成度にあった。加えてこのコレクションは、ミドルレンジウォッチらしからぬ、高い拡張性も持っていた。

 理由のひとつは、文字盤の面積が大きかったことだ。結果ベル&ロスは、文字盤の色やデザインを変えるだけで、モデルの印象を一新することができた。これはロレックスが好む手法だが、ミドルレンジで大々的に取り組んだのは、ベル&ロスが端緒ではなかったか。もうひとつは、搭載するムーブメントを汎用エボーシュ、しかも薄いETA2892A2系統(現在はセリタSW300も併用している)に限ったこと。その証拠に、BRシリーズのモデル名は、末番にすべてETAのムーブメントナンバーを冠している。2892を載せた3針は92、2894を載せたクロノグラフは94などだ。結果、新興メーカーらしからぬ信頼性を得ただけでなく、ETA2892A2向けに設計された多様なモジュールが搭載できた。最後がサイズにおける拡張性である。2005年に発表されたBR01は、ケース径46㎜もあったが、搭載するムーブメントは直径25.6㎜しかなかった。つまりケースサイズの縮小は極めて容易だったのである。こうした要素を持つBRシリーズが、毎年バリエーションを増していったのは当然だった。

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