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スウォッチ自動巻き発電!2018年07月09日23:43

スウォッチにも、セイコーのKINETICやAGSと呼ばれた自動巻き発電機構を搭載した時計があったことを知る時計趣味人は、どれくらいいるのだろうか?

1990年代後半に、オメガやロンジン、ティソに搭載された最初のETA製の自動巻き発電時計用機械。
それらは手巻きの充電はできたけれど、稼働時間はまだまだ短かった。
そんな中、突如として登場した真打ち本家のこの自動巻き発電時計。
高級時計搭載の機械と見比べると、地盤や構造は全く同じに見え、違いは仕上げとローターの形状と手巻き機構が外されたくらい。

機能の最大の違いは、リチウムイオン2次電池の採用で満充電で100日駆動を実現したことでした。
それと、分解が出来ない構造=充電用2次電池が劣化したら捨てるしかないスウォッチで敢えて採用したETAの本気。

その証明は、1998年モデルとして発売された使用20年目のこの2本のAUTOQUARZが今だに充電できて、一ヶ月くらい仕舞っていてもどちらも止まらないことです。

精度も、未だに月差数秒の凄さ。
ETA方式の利点は、SEIKO製に比べてローターの回転が圧倒的に軽快で、僅かな動きでローターがクルクルと回転し、シュシュという擦れ音で発電していることが感じとれます。
SEIKO製では、ローターの動きが鈍くてクルクルとの回転はどうやってもせず。
ギヤ比の関係でそれを補っているようですが、デスクワークでのゆっくりの動きでは発電に不安が残ります。

着用時に、時々左右に激しく(一秒間に20cmの間隔で2往復で振り続ける)ことを意識しなければいけないSEIKO式。

ズボンのポケットや鞄に入れて歩くだけで、軽快にローターが何回転もししっかりと充電できるETA方式。特にズボンのポケットに入れて歩くだけでの充電は、SEIKO製では厳しいです。

SEIKOの名誉のために書くとすれば、充電機構が簡易な構造のために故障の頻度が少ないことと、ダイバーズにも採用できる頑丈な設計でしょうか!。
90年代半ばの製品(三日駆動、七日駆動)が3本ありますが、機械は未だに異常無し。但し流石にどれもキャパシタは劣化し動作不良。最新のリチウムイオン2次電池に交換して数ヶ月駆動に大変身して復活しています。

スウォッチの一番の欠点はベルトやケースの素材にあり、純正ベルトは流石に10年以上も使えば加水分解で断裂。
ケースは、黒のものは大丈夫ですが、透明素材のものはベルトも含めて数年で黄ばんできてしまいます。でも、それらはスウォッチの欠点にならず。

この2本の時計も、ノーメンテで365日雨の日も真夏でも真冬でも自由に使い、中味の機械も未だにこのピカピカ状態です。

懸念のベルトも、一般市販の革ベルトを自ら加工して取り付けて、問題解決です。

今、多くの時計が目指している時計のメンテナンス期間延長は、スウォッチでは自動巻きも含めて登場時から問題にしていなかった気がします。

10年も使えればいいやとのコンセプトかもしれませんが、実はそうではなく。
90年代初期の自動巻き、クロノ等、未だに使えるスウォッチ、手元に沢山あります。
当然全てノーメンテです。

私は、ライブコンサートなどで自動巻き発電時計を連れ出し、右腕に着けてペンライトを振って合わせて充電することを長年続けていますが、一公演で数万回に及ぶ腕の振りに負けないSEIKOやETA製の自動巻き発電時計の凄さに、感心しています。

人の動きに敏感に反応し、人と一体になれる感が一番感じられる自動巻き発電時計。

このスウォッチの2本は、派手な回転音と共により一体感が得られる化け物認定の時計です。
2次電池の劣化と機械の劣化はあるのだろうかと、いらぬ心配をしてしまいます。

恐るべしスウォッチ。流石オメガやロンジン、ブランパンやその他の高級ブランドを従えるスウォッチグループの名を受け継ぐブランドだと、納得したのでした。
実はスウォッチが、一番一般の顧客に寄り添った良心的な高性能の先進的なスイス時計なのかもしれません。

スウォッチ自動巻き発電。実は価格に合わない凄い高級機械を内包したこの時計を、限定でもいいから最新仕様で再登場願いたいものです!。

この2本もまたライブに連れ出し、思いっきりシャカシャカするぞー^^。
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コメント

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2018年
07月10日
22:45

1: masa

裏から機械が見えるのも楽しいですね(^^

2018年
07月11日
00:25

masaさん。こんばんは。
>裏から機械が見えるのも楽しいですね(^^
一部を除いて、大半が中味を見せていますからね。先見性は素晴らしいですよね。
これはまた、最高の偽造防止策ですし、中にはこのストップ(ス)ウォッチのように透明ケースで全てが丸見えのモデルもありますし。

これは、最初のストップウォッチで91年のモデルですが、透明ケースで全て丸見えです。
裏を見ると、通常の2針または3針の時計ならば一つのステップモーターを搭載なのに、計4つ付いています^^。

なんでだろう?なーんて、その仕組みを知らない方々には、驚きの時計ですが、それも丸見えだからこそです。
廉価でも、実は凄い専用の超先進メカ搭載をさりげなく見せること。
自動巻き発電時計含めて、或る意味、スウォッチの皮肉かなと思っています。
スウォッチ、本当に凄い時計です。

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