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(一般に公開)

『村上館長の講話を聴いて』(エピローグ)~2019年04月23日06:27
↑ 岩手山の藍色と言うか、朝顔、紫陽花、露草、紺碧のようなブルーの七変化が良い。



村上さんが講話会の最後に述べた言葉は、いみじくも2007年に
信州マイクローティスト工房の塩原さんの台詞と同じであった:

『人工衛星からの電波捕捉で精度競争には終止符が打たれた。
 これからはユトリが求められるだろう』

***

弊HPから当時の塩原さんの台詞を引用すると以下となる:

『公演の最後に塩原氏が触れていたのは、これからの時計に求められるのは『ゆとりの大切さ』ということ。

精度競争は電波時計の登場で終止符が打たれ、機械式と言えどもCOSCやGS規格にパスしたレベルでは日常生活で支障を来たすことはまずない。何よりも腕時計を身に付けなくても携帯電話があれば支障は無い時代である。精度や時間に束縛されるのではなく、『ゆったりとした自分の時間を大切にする』ことをコンセプトにした時計の開発が課題であるそうだ。フランクミュラーのカサブランカなどはまさにそうしたコンセプトに立脚したモデル。行き着くところはデザイン勝負になると思うが、SEIKOとしてどのような『ゆとり』を具現化してくれるのか楽しみだ。時計の為の時計ではなく、新素材やら新機構開発競争から距離を置いた、ゆとりある時間を楽しむ為の時計の開発を心底期待したいものである。 (2008/09/07)』


***

奇しくもあれから12年後に、セイコー経営幹部にも在籍された村上さんから
同じ発言が飛び出すとは、正直、少々複雑な感慨を抱いたのだ。

直言すれば、セイコーはユトリの具現化に迷いがあるのだろうか?
デザインが追い付かないのか?
進むべき方向性に迷いがあるのか?

一方で、エレガンス・コレクションを発表するなど、
GSを見てもデザインの多様化は明らかにその裾野を広げている。
一体、『ユトリ』の向かう先にSEIKOは何を見据えているであろうか。

***

現実にはビジネスの世界で生き抜く以上、『結果』を残すことが至上命題、である。
ここで参考までに、国産3社の2018年3月期決算で比較してみる。
眼前に立ちはだかる巨大スイス勢の壁を前にして、SEIKOの立ち位置が明白に分かるであろう。




注)上記SEIKOとはSEIKO HD(ホールディングス)の数字。例えばSEIKO EPSONは独立した
   別経営の会社であり、HDの出資比率は約4%に過ぎない。
   EPSONの連結業績は売上11,021億円(2018/3月期)、資本金532億円、
   連結従業員数は81,393人(2018/9月時点)と巨大である。
  • SEIKO
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  • スタイル

コメント

1番~7番を表示

2019年
04月23日
06:31

SEIKOの創始者である服部金太郎翁の有名な台詞に次の言葉がある:

「すべて商人は、世間より一歩先に進む必要がある。ただし、ただ一歩だけでよい。何歩も先に進みすぎると、世間とあまり離れて予言者に近くなってしまう。商人が予言者になってしまってはいけない」

***

村上さんは冗談を交えて自嘲気味に、
『ある時期SEIKOは時代を先読みしすぎてしまった。
やはり先読みしすぎるのも良く無いのである』、、、と。

それが何を指すのかは読者諸兄の御想像にお任せするとして、
これも非常に含蓄ある言葉ではあるまいか。

***

次の厄員会では金太郎翁の理念についても深く考察したいと思っている。

2019年
04月23日
19:16

一歩の踏み出し具合にも、いろんな解釈がありそう。
でも踏み出す勇気は、評価したいものです。

切っても切っても…ってアメじゃないですよね、次回の厄員会w
明日は健康診断、昨年のランゲの食事のワインを思い出しつつ、サウナで最後の悪あがきしてきますwww

2019年
04月23日
20:09

サウナも良いですが、中で一晩明かさぬ様にご注意を。
昔、いたんですよ、そんな御仁が。
そのままかぐや姫が待つ別世界に逝かれましたけど。

ランゲの食事は最高でした。某51階もこれまた素敵。
っっって、人様のご相伴に与りっ放しで御座います・・・(>_<)

果たして次回の厄員会日程は???

2019年
04月23日
20:24

シチズンは3,500億円の売り上げイメージでしたが、
一気に1,000億円減らして驚きました。
ラ・ジュー・ペレ、フレコン、アーノルドサンの買収が
響いているのでしょう。

GPS補正で精度競争が終わりと言われる中、あえて
年差1秒のキャリバー100を発表するシチズンは、
精度競争が終わっていないの意思表示なのでしょうか。

ユトリ、ある意味生活を彩る為の腕時計は、同様に
財布にもユトリが必要な価格帯になりました。

2019年
04月23日
21:09

>財布にもユトリが必要な価格帯になりました。

あぁ~、それです、それです。
そう思えば全てが納得ですね。
ユトリ世代にTARGETを絞る何ぞは、
SEIKOさん、早くからシルバー富裕層狙いだったんですね。

やっと謎かけの意味が判明して、
ようやく溜飲が下がりましたYO!




なんちゃって。

2019年
04月23日
21:18

6: LEM

それはセイコー、シチズン共にそうでしょう。
ターゲットを若者には全く置いていない。
数年前、日本の腕時計を若者にもっと広めたいという貴重なやる気マンマンの若者がいました。
カシオが第一志望でセイコーもシチズンも入社試験を受けました。
僕も出来る限り協力して結構いいところまで行ったのですが、
最終的にはどこにも採用されませんでした。
自己アピールで若者のファッションに腕時計をもっと復活させたいというのが全くウケていなかったようです。セイコーとシチズンはハッキリと若者をターゲットにしていなからと面接で言い切ってたようです。

2019年
04月24日
06:54

LEMさん、
富裕層狙いでもいいんですけど、その為になにをするのかが大きな壁でしょうね。
長年、国民的時計を生産して来た国産各社ともに、宝飾や先進技術に頼らない作り方は
ノウハウ蓄積が浅いので、よって、漆やエナメル技法を取り入れていることも『ゆとり』の一環と
捉えることは出来ます。
『やる気マンマン』君は今でも各社に潜在的に居ると思いますよ。
その内に『爆発』してくれることを願っております。

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