5月のカレンダー

1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31

最近のコメント

がーひらさんのブログ

(一般に公開)

ゼニス「クロノマスター エル・プリメロ」 レビュー2020年05月11日14:21
今回はゼニスのエル・プリメロを1週間程使ってみてのレビューをしていきます。
使用したのは1週間なので不完全な部分もあるかと思いますが、購入を検討している方の参考になれば幸いです。

まず、この時計を着けてみて感じたのは、着け心地が良くないという事です。ブレスレットに比べてヘッドが重く、ブレスレット自体も1連で1コマの長さも長いので、快適な着け心地に調整するのは難しいと思います。ブレスレットは平坦な作りで、立体感も無く、高級感は感じられませんでした。また、ケースとブレスレットのエッジも緩く、僕がいつも見ているグランドセイコーと比べて、面も歪んでいる様に見えました。
ケースは裏蓋が大きく張り出していて、腕との接地面積が狭く、かんの形状は好みではあるのですが、もう少し裏蓋側に曲げた方が良いように思います。反対に、素晴らしかったのはベゼルの形状と仕上げです。目にすることが多い部分なので、時間を確認する度に惚れ惚れしてしまいました。

文字盤にも良い所と悪い所があります。
ブランドロゴの下の星マークは立体的かつ仕上げも綺麗で、インダイアルの発色も良いのですが、下地処理の仕上げが少し雑な印象でした。しかし、表面を荒らした文字盤と、ポリッシュ仕上げの針、インデックスの対比によって視認性はとても高かったです。また、文字盤と風防のクリアランスは狭く、高級機らしいのですが、時計を斜めから見ると平坦に見えてしまうので、より立体感があれば良いと思いました。

続いて、竜頭とプッシャーの触り心地なのですが、これは総じて良いとは言えません。
時計を手にして最初に手動でゼンマイを巻いてみたのですが、小さなバネがつかえている様な、嫌な抵抗のある感触でした。クロノグラフプッシャーも硬かったので、僕の好みではありませんでしたが、プッシャーは軽すぎると誤作動を起こす可能性も上がるので、好みが分かれる所だと思います。それでも、36,000振動のクロノグラフ秒針の動きはとても美しいので、何度もクロノグラフを作動させて、観察していました。

そして、この時計の一番のセールスポイントであるムーブメントは、やはり素晴らしい物でした。面取りも無く、仕上げこそ素っ気無いですが、、特別な何かを感じます。ムーブメントに関する沢山の逸話や歴史、そして生粋の自動巻きクロノグラフとして生まれてきたという設計を考えると、この時計を着ける喜びは何物にも代えがたい物になります。

僕が使ったのは38mmのモデルだったので、手首への収まりも良く、キーボードを打つ時もバックルが邪魔になることは無かったです。
エル・プリメロは時計界で一番と言っていい特別なムーブメントではあるのですが、ここまで書いてきた外装の仕上げや触り心地を加味して考えると、僕は購入を躊躇ってしまいます。
エル・プリメロというムーブメントにどれ程拘りを持っているか、どこまで特別さを感じられるかが、この時計を購入する際のポイントになると思います。

ここまで、いい所、悪い所どちらも書いてきましたが、やはりエルプリメロは特別で格好いいと思いますし、着けている人を見れば、センスの良い人だと感じます。僕自身の感想とは別に、歴史的に見ても、一つの製品としても良い時計だと思いました。

以上がエル・プリメロのレビューです。
上手く書けたのかは分かりませんが、いずれ機会があればほかの腕時計のレビューも書きたいと思っています。
  • レビュー

コメントを書く

本文
写真1
写真2
写真3
Chronos定期購読のお申し込み