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「プロフェッショナルコンセプター」(川上康介) 感想2020年07月12日15:37
今回は時計に関する本の感想を書いていきます。
今回の本は時計ブランド「リシャール・ミル」についての本で、リシャール・ミル氏本人へのインタビューと、リシャール・ミル・ジャパン代表取締役の川崎圭太氏への取材を通して書かれている文章が中心の構成になっています。

リシャール・ミル氏へのインタビューでは、リシャール・ミル氏が何を考え、どういった所に拘って時計を開発しているかが書かれています。リシャール・ミルは非常に素晴らしい時計なのですが、その時計がどういうプロセスでリシャール・ミル氏の頭の中から具現化され、製品化されていくのかが分かり、楽しく読めました。

もう一つの川崎圭太氏についての章では、リシャール・ミルの時計との出会いから始まり、販売について心掛けている事や情熱が語られています。時計を作る人の本は幾つかあるのですが、販売する人の想いや考えについて書かれている本は殆ど無いので、大変参考になりました。

しかし、その後に書かれているリシャール・ミル愛用者へのインタビューやリシャール・ミルの紹介は、余り好感の持てる内容ではありませんでした。そもそもがリシャール・ミルを褒める本なので、リシャール・ミルが良いと書かれているのは分かるのですが、その内容や書き方が恣意的に作られたものの様で、安っぽく、軽薄さを感じてしまいました。

一冊の本として考えると、参考になった部分はあるものの、内容は薄く、満足は出来ませんでした。
リシャール・ミル氏や川崎圭太氏について書かれている部分も、成功した事だけが書かれていて、苦労した部分や本人たちの苦悩は全く書かれていません。ブランドを興し、販売をする上で、壁にぶつかった事が無い筈は無いと思うので、そういった部分をもっと読みたかったと感じました。
リシャール・ミルが好きな人や、リシャール・ミルに興味はあるけどあまり詳しく無いという人は、楽しんで読めるかもしれませんが、僕は人に薦められる本では無いと思います。

今回は辛めの感想になってしまいましたが、他にも感想を書いていない時計関連の本があるので、機会があればまたレビューしたいと思います。
  • 時計本

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