外装良し、デザイン良し!「ティソ PRX」 のクロノグラフモデルはミドルレンジクロノの大本命?

FEATUREその他
2022.10.06

タウンユース向けのスッキリとした文字盤

PRX 文字盤

縦方向のサテン仕上げを施したラッカー文字盤。細めのインデックスや、あえて目盛りを省いたリングなど、スポーティかつ上品な仕上がりが特徴。

広田それから、文字盤のラッカー仕上げも良くできていますね。

土井そうですね。角度によって結構、表情も変わって見えます。

鈴木あと、視認性もそんなに悪くなかったです。反射しすぎないし。

土井PRX全体として、インデックスが若干細いんじゃないかっていう意見もあるんですけど、視認性には影響はないように思います。

鈴木細いけど、ちゃんと読めるから気にならなかったね。

広田文字盤はスポーティーというよりも、ドレッシーに振ってますよね。あえて4分の1秒刻みのインデックスを省くことによって、文字盤をスッキリさせたのは、割り切りとしてすごくいいなと思います。

細田タキメーターも付けていないですし。

鈴木現代では、クロノグラフは実用性よりもどっちかというとファッションだから。タウンユースとしてほど良いですね。

広田あと、針にもちゃんとお金がかかっています。ダイヤモンドカットで多面体になっていて。ちょっと今までのティソとは違う。

鈴木安っぽくないです。

広田この価格帯でこんな針が載る日が来るとは思わなかったです、正直。

鈴木分針の長さもちゃんとしてます。これがちょっと足りてないとすごい残念な感じになっちゃうけど、リングにちゃんと届いていて。

鈴木あとは好みによりますが、日付はいらないな。

広田7753系は10時位置のプッシュボタンで日付を変えなきゃいけないしね。

鈴木それを考えるとやっぱり、潔く日付は省いてもいいかなぁ。

細田とはいえ、誰もが何本も時計を買うわけではないから、1本に機能を盛り込むことを考えて日付を付けたんでしょうね。


プッシャーの操作性にも、最大限の努力が

PRX ケースサイド

やや大きめのスクエア型プッシャー。操作性しやすく、軸のガタつきも少ない。

細田プッシャーも良かったですね。スクエアですごく押しやすかったです。7750系は重いことが多いけど、大きめのプッシャーでしっかり押せるから、割と気にならなかった。

鈴木7750系はリセットが特に重いから、このくらい大きいと操作しやすいね。

土井スクエアのプッシャーにありがちなガタつきも少なめだと思いました。

広田そうでした。

鈴木プッシャーの軸がちゃんとしていないと時間を正確に測れないから、出来が良い証拠です。

細田見た目としてもスクエアの方がケースの形にも合っていますよね。70年代っぽさもありますし、そもそものPRXのデザインも崩してない。よく考えられてます。

土井はい。違和感なく、PRXがクロノグラフの形になってます。

広田これでプッシュボタンやリュウズの質をさらに上げたらもっとバチバチに仕上がったんでしょうけど、そうすると価格が跳ね上がるので、詰めるところを選んで、それ以外のところは抑えたのはティソらしいなと思います。

細田ティソの難しいとこって、価格を上げてもいいよって言われても、質と価格を上げると今度は社内ピラミッド的にロンジンと肉薄しそうになるっていう問題がある。その意味で、制限の中で戦っているのは伝わってきます。

広田この割り切りは、僕は好きです。見栄えを良くするとこにはお金をかけて、それ以外のところはまあまあ抑える。

鈴木この価格帯の中では最大限にやっていますよね。他社ではこの価格・スペックでは出せない。

広田もうほんとに、ケースの上面の仕上げに、鬼集中してる。スウォッチ グループ強ぇな、と改めて思いました。

鈴木これは他ではできないです。


総合評価:今では数少ない自動巻きクロノグラフのエントリーモデル

Cal.A05 H31

満足感を高めるトランスパレントバック。機械式時計初心者から愛好者にまで応えられるだろう。

細田今って、1本の時計を一丁羅的に持ちたい人のエントリークラスがほとんどなくなっちゃった。昔だったら、タグ・ホイヤーあたりに30万円台くらいの自動巻きクロノグラフがあったけど。その意味で、今、機械式時計の入り口としてもハマるモデルだと思います。

広田意外とありそうでないジャンルの時計ですよね。

鈴木そうですね。ラグスポの中に入っていて、価格的にも手が届くし。ちゃんとメカニカルで。

土井同じ価格帯のライバルだと、モーリス・ラクロア「アイコン」のクロノグラフモデルあたりですかね。30万円台後半からラインナップされています。

広田ただ、アイコンよりもこちらの方が、デザインとしてはシンプルで正統派ですよね。

鈴木アイコンは縦3つ目だから、その点も好みが分かれるかな。あと、この価格帯では10万円以上の差は大きい。

細田多分、本当に価格も近い競合っていうと、ハミルトンなのでしょうね。やっぱりこの価格帯で作れるライバルは、同じグループ内になる(笑)。そもそもクロノグラフで汎用ムーブメントのものが最近あんまりないですからね。

広田それを考えると、これは外装も今の加工精度で作り込まれていて上質で。スウォッチ グループの底力がものすごく強烈に効いたモデルになってます。

鈴木3針のPRXで物足りない人にもオススメですね。


Contact info: ティソ Tel.03-6427-0366


1970年代のスポーツウォッチを彷彿とさせる、ティソ「PRX オートマティック クロノグラフ」が発売

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