ステンレススティールとは?素材の基本とメリット・デメリットを解説

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2023.04.20

ステンレススティールを使う高級時計ブランド

ステンレススティールを採用しているブランドは多い。今回は、3つの高級時計ブランドを紹介しよう。

オメガ

シーマスター ダイバー300M コーアクシャル マスター クロノメーター

オメガ「シーマスター ダイバー300M コーアクシャル マスター クロノメーター」
ダイバーズモデルの「シーマスター ダイバー300M」が、ケースとブレスレットに採用するのはSUS316L。2021年に公開された映画『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』でジェームズ・ボンドが着用していたモデルはグレード2チタン製だった。自動巻き(Cal.8800)。35石。2万5200振動/時。パワーリザーブ約55時間。SSケース(直径42mm)。30気圧防水。79万2000円(税込み)。

スイスの高級時計ブランドとして日本でも高い知名度を誇るオメガ。ブランドのアイコンともいえる「シーマスター」や「スピードマスター」は、ケースやベゼルはもちろん、一部のモデルではブレスレットにも「SUS316L」を採用している。

どちらも高い防水性と耐衝撃性を誇り、NASAの公式装備品であったり、映画『007』ではスパイの装備品として登場するなど、さまざまな分野で活躍している。

パネライ

ラジオミール 8デイズ

パネライ「ラジオミール 8デイズ−45mm PAM00992」
1935年に製作されたオリジナルの「ラジオミール」にオマージュを捧げた、独創的なデザインが目を惹くモデル。SUS316L製のケースにはパティーナスティール仕上げを施し、ヴィンテージ感を漂わせる。手巻き(Cal.P.5000)。21石。2万1600振動/時。パワーリザーブ約8日間。SSケース(直径45mm)。10気圧防水。121万2200円(税込み)。

イタリア海軍の軍用時計を製造していた歴史を持つパネライは、軍用時計を民間向けモデルに変えて発表したことで、時計愛好家を中心に高い支持を得る人気ブランドへと発展。

「デカ厚」の愛称を持つ、肉厚でボリュームのあるデザインが特徴で、中でも「ラジオミール」は、「ルミノール」とともにブランドを象徴するコレクションへと成長した。ケースには「SUS316L」が採用されており、モデルのデザインに合わせて仕上げを変えている。

ロレックス

サブマリーナー

ロレックス「サブマリーナー」
現行の「サブマリーナー」は、ケースとベゼル、ブレスレットにオイスタースチールを採用。優れた耐蝕性により、ダイビングで着用する際の信頼性を高めているのはもちろん、艶やかな質感も好評を得ている。自動巻き(Cal.3230)。31石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約70時間。オイスタースチールケース(直径41mm)。300m防水。108万4600円(税込み)。

上記の2ブランドを含め、多くの高級時計には「SUS316L」が採用されているが、ロレックスは、他のブランドとはまた異なるステンレススティールを使っている。それが、1985年に初めてロレックスが採用した「SUS904L」、別名スーパーステンレスだ。

ロレックスではオイスタースチールと呼ばれ、もとは宇宙など科学の分野で使われていた素材。金銀プラチナなど、貴金属に匹敵するほどの耐食性を持ち、光沢を放つことも特徴のひとつ。採用当初はダイバーズウォッチでの使用がメインだったが、現在はすべてのステンレススティールを「SUS904L」にしている。


高級時計御用達のステンレススティール

ステンレススティールの特性を知れば知るほど、腕時計の素材として採用される理由がよく分かる。愛用のモデルにどのような素材が使われているかを知ることで、さらに時計への興味と愛着が深まるだろう。


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