日本に再上陸を果たしたオートランス。ブランドマネージャーが語る日本市場参入の理由

2026.04.10

「ヌーシャテル」のアナグラムをブランド名に冠するオートランスが日本に再上陸を果たした。決して売るのが容易ではない時計だが、その意気込みをブランドマネージャーに尋ねてみた。

スフィア シリーズ3

スフィア シリーズ3
セドリック・ヨースがブランドのシグネチャーと語る「スフィア」は第3世代で大幅な小型化を実現した。加えて文字盤には大胆なスケルトン化が施されている。シリーズ1、2も並行して販売される。手巻き(Cal.A82)。37石。2万1600振動/ 時。パワーリザーブ約72時間。Tiケース(縦37×横45mm、厚さ17.4mm)。10気圧防水。1383万8000円(税込み)。
Photographs by Yu Mitamura
Edited & Text by Yuto Hosoda (Chronos-Japan)
[クロノス日本版 2026年3月号掲載記事]


型破りな独立系ブランドがついに日本再上陸

 時には計時の機能すら持たないモデルを生み出すほどに、独特な “ウォッチメイキング” を続けてきたオートランス。同社が新たにH.モーザー ジャパンが展開するブランドのひとつとして、日本に再上陸を果たした。H.モーザーもオートランスも同じMELBホールディング傘下のため、盤石の体制で日本市場でのリスタートを切ったと言えそうだ。

 そんなオートランスのリローンチに先駆けて、ブランドマネージャーのセドリック・ヨースが2025年12月に来日。もともとヨースは同年3月に同職へ就いたばかりということもあり、今回は日本市場の視察だけではなく、メディアや顧客への顔見せも兼ねていたようだ。なぜ、再度日本市場に参入したのかを聞いてみた。

セドリック・ヨース

ブランドマネージャーのセドリック・ヨース。ブヘラでオンラインセールスを務めた後、H.モーザーで顧客関係管理のマネージャーを経て、現職。まだ30代と若いが、大抜擢された。

「日本は時計に対する知識が非常に深いマーケットだと考えています。まずはブランドの知名度を上げて、しっかりとしたブランドイメージを形成していく必要があります。そのひとつに、デジタル上でのプレゼンスを上げていくための施策も考えています」

 ひとつ気がかりなのは、日本のマーケットは保守的だという点だ。ただでさえ今は小径ケースやドレスウォッチがトレンドにもなりつつあるが、日本人に刺さるプロダクトはどの辺りを想定しているのか。「確かに日本では小さい時計が好まれる傾向にありますが、それで言うと、新作の『スフィア』はブランドのシグネチャーモデルをより小型化しました。また、今動いている新しいプロジェクトは、ドレスウォッチ好きに響くと思います」。

 これまでオートランスの時計といえば手に取る機会が圧倒的に少なかった。しかし今後は、まず手始めとしてISHIDA表参道とoomiya心斎橋の2店舗が正規店として販売を開始する。

オートランス

今回、ヨースが持ち込んだ現行モデル。写真中央のスフィアのほか、ワンダリングアワー機構を採用するヴァガボンドや1940年代のラジオ受信機をテーマにした「レトロヴィジョン’47」など。



Contact info:オートランス/H.モーザージャパン Tel.03-6807-5880


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