時計用語辞典

エナメル

Enamel

①装飾技法のひとつ。琺瑯(ホーロー)、七宝焼き、本七宝、ハードエナメル、ホットエナメルとも。最近はグラン・フー・エナメルともいわれる。金属板などにガラス質の釉薬を焼き付けたもの。主に文字盤に使われる。独特の光沢を持つが、歩留まりが悪く耐久性は低い。エナメルで絵を描いて焼いたものを「ペイントエナメル」、金属を彫り込んでエナメルを流し込んだものを「シャンルベ」、金属線の枠内にエナメルを施したものを「クロワゾネ(有線七宝)」という。なおエナメル文字盤を製造する主なメーカーにははスイスのドンツェカドラン、日本の安藤七宝などがある。
②エナメル塗料のこと。表面の仕上げは本七宝に似ているが、表面を覆っているのはガラス質の釉ではなく、あくまで塗料である。ソフトエナメル、ペイントエナメルとも。