時計用語辞典

航空時計

Pilot watch

パイロットの使用に適した時計のこと。1920年代後半のドイツ軍はすでにパイロットウォッチの原形を採用していたが、本格的な航空時計として有名なのは32年のロンジン「アワー・アングル」。秒針を止めずに時間設定ができるほか、標準時から太陽時への変換も容易だった。40年代に航空レーダーが普及すると、航空時計には耐磁性能が要求されるようになる。代表例はハック機能と超耐磁機能を備えたIWCのマークXI(48年)。一方でパイロットに必要なインフォメーションを与える航空時計がブライトリングのナビタイマー(52年)である。回転ベゼルを使うことで掛け算や割り算、時間や単位の換算が行えるほか、フライトに必要なマイル(MPH)、キロ(km)、海里(NAUT.)、法定マイル(STAT.)の単位を追加している。→アビエーションウォッチ