時計用語辞典

コート・ド・ジュネーブ

Cotes de Genéve

装飾模様のひとつであり、主にムーブメントのブリッジに加えられる波状の装飾を指す。切り出したブリッジを移動させ、上から回転させたバイトを当てて模様を施す。スイスの古典的な手法ではなく、主に19世紀後半に広まったもの。普及の理由には諸説あるが、アメリカの消費者が好んだためという意見もある。現に20世紀初頭のIWCは、ヨーロッパとアメリカ市場で明確に仕上げを分け、前者には金メッキのムーブメントを、後者にはコート・ド・ジュネーブを施したニッケル(またはロジウム)メッキのムーブメントを提供していた。原産地により「グラスヒュッテ模様」や「トーキョーストライプ」と呼ばれることもある。