時計用語辞典

真鍮

Brass

銅に亜鉛を混ぜた合金のこと。黄銅とも。堅くて展延性が高いため、地板や受け、時計の歯車などに使われる。亜鉛の割合は30〜40%程度。銅の含有量を増やすと赤みを増し、展延性が増す。時計に使われるのは、亜鉛を40%含んだ「四六黄銅」。最近では機械加工を容易にするため、鉛を2%以下含有させた快削黄銅も使われる。なお日本に真鍮が伝わったのは慶長年間だが、広まったのは文化文政年間といわれる(異説あり)。この時代、和時計の外装だけでなく、歯車にも真鍮が使われるようになった。なお、銅65%、亜鉛25%、ニッケル10%を含むのが洋銀(ジャーマンシルバー)である。