時計用語辞典

リュウズ

Crown

ゼンマイを巻き上げる、または時分針を合わせるための部品。ハンターケースの懐中時計では、カバーを開閉させるために先端にプッシュボタンを設ける場合もある。ゼンマイを巻き上げる鍵が必要ないため、キーレスワインディングと呼ばれることもある。現在確認できる範囲で、ゼンマイを巻き上げ、時間も調整できるリュウズは、1820年にジョン・アーノルドが開発している。44年にルイ・オーデマが特許を取得。同年、アドリアン・フィリップはスライディングギアを使ったメカニズムを開発。これが現在に続くキーレスワインディングの原型となった。47年にはアントワーヌ・ルクルトが、リュウズとダボ押しを併用する時間合わせ機構を発明。時間を合わせる際に誤操作が起こりにくいため、後にアメリカの鉄道時計が採用した。