約85億円でMLB移籍の今井達也。高級時計を身に着け記者会見に臨んだ

ポスティングシステムを利用してMLB移籍を果たした今井達也投手が、ヒューストン・アストロズと3年間で総額5400万ドル(約84億7800万円)で契約合意した。異例の厚遇には、2026年と2027年のシーズン終了後にオプトアウト(契約破棄)が可能な条項が盛り込まれており、1年目から大活躍すれば、さらなる大型契約を勝ち取る道も開かれている。そんな注目を集める今井が、1月5日の入団会見で袖口に着けていたのは、オーデマ ピゲの「ロイヤル オーク ダブルバランスホイール オープンワーク」だった。

今井達也

写真:AP/アフロ
アストロズの入団会見に、ユニフォームとチームカラーのネクタイを身につけ、登場した今井達也。袖口にはスケルトン仕様のロイヤル オークが確認できる。ポーズは、ヒューストンの頭文字「H」だ。
写真:AP/アフロ
沼本有佳子:文
Text by Yukaco Numamoto
土田貴史:編集
Edited by Takashi Tsuchida
[2026年2月1日掲載記事]

3年間で約84億7800万円――世界が注目した移籍劇

 2026年1月5日、アストロズの本拠地、アメリカ・ヒューストンのダイキン・パークで行われた入団会見。今井達也は「What's up? H-Town」と流暢な英語で挨拶し、場内を沸かせたのだった。チームカラーであるオレンジのネクタイを締め、袖口には色彩を合わせた!? オーデマ ピゲの「ロイヤル オーク」が輝いている。並外れた安定感と奪三振能力を武器に、今井達也はいよいよMLBという最高峰の舞台に参戦する。

 アストロズは、2017年と2022年にワールドシリーズ制覇を成し遂げた強豪だ。リーグ優勝は2005年、2017年、2019年、2021年、2022年と5度を数え、地区優勝に至っては2017年から2024年の間に7回を記録している。過去には松井稼頭央、青木宣親、菊池雄星がこのチームに在籍しており、今井は彼らに続く4人目の日本人選手となる。

 優勝を十分に狙えるチームへの入団会見で、今井は「I'm Tatsuya Imai. I'm ready to chase the World Championship. Let's go Houston! Thank you so much.」と力強く自己紹介。埼玉西武ライオンズのエースとして2024年には187奪三振で最多奪三振のタイトルを獲得し、2025年には防御率1.92、178奪三振、そしてリーグ最多となる3完封を記録した右腕の活躍に、会場から大きな期待が寄せられた。

 その契約内容も話題を呼んでいる。3年間で総額5400万ドル(約84億7800万円)という破格の条件に加え、投球回数によるインセンティブが設定され、さらに1年ごとにオプトアウト(契約破棄)が可能という異例の契約形態だ。つまり初年度から圧倒的な成績を残せば、より好条件を求めて他球団と交渉することも可能になる。メジャーリーグという舞台で、今井の真価が改めて問われるところだ。

真っすぐとスライダーを武器に、甲子園から世界へ

 今井達也が野球を始めたのは小学校1年生のときだ。中学時代にはクラブチームに所属し、全国大会に出場。高校ではエースとして迎えた夏の甲子園で注目を集めた。初戦で自己最速の151km/hを記録すると、第2戦ではさらに記録を更新する152km/hを計測。プロのスカウトたちが色めき立った。

 決勝まで勝ち進んだ今井は、9回1失点の快投で優勝投手に輝き、その存在感を全国に知らしめた。2016年にプロ志望届を提出すると、ドラフト会議で埼玉西武ライオンズから単独1位指名を受ける。デビュー戦では6回1失点の好投で先発勝利を挙げているが、これは同球団では松坂大輔以来の快挙である。

 2019年には開幕ローテーション入りを果たし、この年の推定年俸は3500万円。その後も安定した活躍を続け、2025年には松坂大輔が保持していた球団記録(16奪三振)を更新する1試合17奪三振を記録し、シーズン初完封勝利をおさめた。選手間投票では2年連続3度目となるオールスターにも選出され、名実ともにライオンズのエースとしての地位を確立したのだった。

 そして2026年1月、ポスティングシステムを利用してMLB移籍を実現。日本で積み上げた実績を背負い、世界最高峰の舞台へと羽ばたいている。

入団会見で輝いたオーデマ ピゲのオープンワーク

 そんな今井達也が入団会見で着用していたのは、オーデマ ピゲの「ロイヤル オーク ダブルバランスホイール オープンワーク」だった。直径41mmのこのモデルは、ステンレススティールケースにピンクゴールド色を基調としたオープンワークのムーブメントを搭載している。インナーベゼルとカラーを合わせたベゼルのビスがアクセントとなり、蓄光処理を施したホワイトゴールドのアプライドアワーマーカーとロイヤル オーク針により、夜間の視認性も確保している。

 このモデルの最大の特徴は、ふたつのテンプとふたつのヒゲゼンマイを同軸上にセットした「ダブルバランスホイール」機構だ。搭載されるムーブメントはCal.3132で、既存のムーブメントをオープンワーク化したのではなく、最初からオープンワークありきの設計思想で作られている。そのため、見た目のインパクトを高めながらも構造の最適化が図られており、機能とビジュアルが高次元で両立されている。

今井達也時計

写真:AP/アフロ
今井達也の背番号は45。これは、自身が「こんな投手になりたい」と思うヤンキースのゲリット・コールとフィリーズのザック・ウィーラーが着けていた背番号だ。チームカラーがオレンジとネイビーのヒューストン・アストロズだが、そのカラーコーディネートに腕時計が合っていると感じるのは筆者だけだろうか?
写真:AP/アフロ

チームへの敬意とカラーコーディネートのセンス

 今井達也がこの時計を選んだ理由について、本人からの直接コメントはない。しかし、チームカラーのオレンジを意識して、トーンの近いピンクゴールドが輝くこのモデルを選んだのではないかと推察される。興味深いのは、影となったベゼル部分がまるでもうひとつのチームカラーであるネイビーのように見えることだ。これは偶然なのか、それとも計算されたカラーコーディネートなのか。

 入団会見という注目が集まる場で、チームカラーに寄り添った時計選びをする。これは、新天地での決意表明であり、ファンや関係者に対する敬意の表れとも受け取れる。またオープンワークという透明性の高いデザインは、「全てをさらけ出して戦う」という今井の覚悟を象徴しているようにも感じられる。

 これまで今井達也の時計コレクションについて語られることはほとんどなかったが、この一本の選択から、彼の美的センスと状況に応じた配慮の細やかさが垣間見える。単なるアクセサリーではなく、チームの一員としてファンに受け入れてもらい、自分自身の気持ちを高めていくために熟考を重ねて選ばれた時計だと言えるだろう。

 日本最高峰の右腕のひとりとして君臨してきた今井達也が、いよいよMLBの舞台で牙をむく。強豪アストロズのローテーションを担い、ワールドシリーズ制覇という夢に向かって突き進む彼の活躍に、大いに期待したい。

オーデマ ピゲ

オーデマ ピゲ「ロイヤル オーク ダブル バランスホイール オープンワーク」Ref. 15407ST.OO.1220ST.02
自動巻き(Cal.3132)。38石。2万1600振動/時。パワーリザーブ約45時間。SS(直径41mm)。5気圧防水。価格要問合せ。

Contact info: オーデマ ピゲ ジャパン Tel.03-6830-0000


革新的な機構が日々使う楽しさに。オーデマ ピゲ「ロイヤル オーク パーペチュアルカレンダー」を阿形美子が推す

FEATURES

SUPER BEAVER・渋谷龍太の一筋縄ではいかない“カッコよくなる”ための腕時計コレクション

FEATURES

山本由伸、メジャーで活躍する彼の腕にワールドクラスな高級腕時計が多数かがやく

FEATURES