圧倒的な知名度と安定した人気を誇るタレント・上田晋也が新たな挑戦に乗り出した。TBSの新番組「上田晋也のサンデーQ」でMCを務め、生放送の情報番組という初の舞台で持ち前の話術を発揮している。芸歴35年を誇るベテランの右腕を飾るのは、パテック フィリップの「コンプリケーション」Ref.5170G-010。さらりとカジュアルに着けこなすそのたたずまいが、彼ならではのセンスの良さを物語っている。

Text by Yukaco Numamoto
土田貴史:編集
Edited by Takashi Tsuchida
[2026年4月12日掲載記事]
41年ぶり、TBS日曜昼の新番組MCに就任
2026年4月5日から、TBSの日曜昼帯に新番組「上田晋也のサンデーQ」が始まった。「アッコにおまかせ!」が40年以上の長きにわたって守り続けてきた枠を刷新する形での登場だけに、注目度は高い。
番組のコンセプトは「あなたもニュースの当事者です!」。一見すると自分とは無関係に思える国内外のニュースを、視聴者一人ひとりの問題として捉え直すウィークリー生放送情報番組だ。パネラーが芸能人として持論を語るのではなく、子育て世代や現役大学生など、さまざまな立場の“一般市民”として専門家に疑問をぶつける構成となっている。疑問がリアルタイムに解消されるライブ感が特徴で、1週間分のニュースを井戸端会議のような和やかな雰囲気で深堀りしていく。
MC就任にあたり、上田晋也は「僕自身も知らないことばかりなので、日々勉強しながら視聴者の皆さんと一緒に学び、考え、時には皆さんに教えていただきながらやろうと思っています」と意気込みを語った。「サンジャポ」プロデューサーをはじめとする経験豊富な制作陣が揃う本番組がどのような独自色を打ち出していくか、今後の展開が楽しみだ。
生放送の情報番組MCは今回が初という上田晋也だが、幅広い年齢層に親しまれる人柄と軽妙な話術を持つ上田晋也は、新番組にとってこれ以上ない適材といえるだろう。現在、「Going! Sports&News」「上田と女が吠える夜」「しゃべくり007」など、コンビと個人を合わせて約10本のレギュラー番組を抱えながら、さらに新たな舞台へと活躍の場を広げている。
運命のコンビ誕生から、35年の芸歴へ
芸歴35年を迎えた上田晋也は、現在55歳。長年コンビを組む有田哲平とは高校のラグビー部の同級生で、当時の2人の共通の話題はプロレスとお笑いだった。上田は「将来はプロレスの記者かお笑いをやる」と有田に語っていたこともあるという。コンビ結成の経緯も劇的で、事務所へ履歴書を送る前日にたまたま有田と再会し、そのまま一緒に応募することになったというから、まさに運命のコンビだ。
当初のコンビ名は「海砂利水魚」。当時は番組企画内で定期的に改名対決が行われており、それはウッチャンナンチャンの内村光良が各コンビの特徴をヒアリングしたうえで新しい名前を提案するという趣向だった。海砂利水魚の共通点だったラグビーから「ザ・トライ」への改名候補も上がっていたというが、ある対決で対戦相手の「バカルディ(現・さまぁ~ず)」が敗れて先に改名。しかしその翌年のリベンジ対決では今度は海砂利水魚が敗れ、「くりぃむしちゅー」として再出発することになった。
改名後はコント中心の芸風からバラエティ番組を中心としたタレント業へとシフトし、現在の幅広い活躍へとつながっていった。テレビの企画上、「さまぁ~ず」との“因縁のライバル”関係が演出されることもあるが、実際には両コンビの仲は良好だという。
さだまさし、えなりかずきとの3ショットにある友情
さだまさしの公式インスタグラムに、上田晋也が写った1枚がある。2022年、東京国際フォーラムで開催されたさだまさしのツアーに、上田晋也とえなりかずきが揃って訪れた際のものだ。
2022年6月19日、さだまさし公式インスタグラムの投稿画像。屈託のない笑顔のオフショットが印象的だ。手巻き(Cal.CH 29-535PS)。2万8800振動/時。パワーリザーブ約65時間。18KWGケース(縦39.4mm、厚さ10.9mm)。3気圧防水。
上田晋也とえなりかずきは、2人きりで国内外へ旅行に出かけるほど親密な間柄。さだまさしが主催する食事会「さだまさしを囲む会」にも2人は頻繁に参加しており、カズレーザー、劇団ひとり、古坂大魔王、ノブコブ吉村といったメンバーとも交流を深めている。業界の垣根を越えた豊かな人間関係もまた、上田晋也という人物の魅力のひとつだろう。
そしてこの3ショットをよく見ると、上田晋也の右腕に腕時計が確認できる。
上田晋也の右腕を飾っていたのは、パテック フィリップの「コンプリケーション」Ref.5170G-010だ。ホワイトゴールドケースにブラック文字盤を組み合わせた知的な印象の一本で、クロノグラフ機能を備えながらもスポーティな軽快さよりも圧倒的にエレガンスが勝るモデルである。
このモデルの歴史を振り返ってみたい。パテック フィリップが自社製ムーブメントを搭載した初の手巻きクロノグラフ「5170J」(イエローゴールド)を発表したのは2010年のこと。ケース径39.4mmとコンパクトなサイズを採用し、ブレゲ数字とパルスメーターの組み合わせが斬新と評された。ホワイトゴールドケースの「5170G」が追加されたのは2013年で、上田晋也が着用するブラックダイアルが登場したのは2015年のことである。ブラックダイアルではパルスメーターが省略された分、ブレゲ数字が大きくレイアウトされ、視認性もいっそう高まっている。
上田晋也同様に、時計を右腕に着用する芸人には、「さまぁ~ず」の大竹一樹がいる。大竹の場合、相方の三村マサカズにツッコミを入れる際に時計が当たらないよう右手に着けているというエピソードが知られている。「くりぃむしちゅー」のツッコミ担当を務める上田晋也も、舞台での立ち位置と所作から同様の理由で右腕にしているのかもしれない。さらに、所ジョージ、明石家さんまといった面々も右腕着用者であり、もしかしたら司会中に周囲に気づかれずに時刻を確認しやすいというメリットもあるのだろう。
数々の高級腕時計を所有していると噂される上田晋也。なかでもパテック フィリップの「コンプリケーション」は、価格帯からすれば普段使いに少し躊躇を覚えても不思議ではない一本だ。それをさらりとカジュアルに、しかし自然体で着けこなしてしまうあたり、さすが一流タレントと唸らせるほどの余裕がある。時計スタイルまで板についている……それが上田晋也だ。



