オリスの歴史においてカギとなる25の出来事について

FEATUREWatchTime
2019.12.10

スイスの時計ブランドであるオリスは、2002年に導入された赤い自動巻きローターでよく知られている。オリスのローターは、機械式腕時計に対する情熱を表すシンボルであると同時にユーザーの心をつかみ、会話の糸口ともなるものである。他にオリスに関するどんなことをご存じだろうか? ここではさらに会話が弾むように、1904年の創業時から現在に至るまでの、オリスの歴史における25のキーポイントを紹介する。

Originally published on watchtime.com

1.1904年

 オリスはスイスのへルシュタインで、ル・ロックル出身のポール・カッティンとジョルジュ・クリスチャンによって創業された。社名は近くを流れる小川の名前に由来する。

オリス創業者、ポール・カッティン。

オリス創業者、ジョルジュ・クリスチャン。


2.1906年~1925年

 スイス国内に5つの生産拠点を開設。


3.1910年

 約300人の社員を抱えるオリスは、へルシュタインで最も大きな企業となる。

1929年に描かれたオリスの生産拠点を紹介する図版。


4.1927年

 ジョルジュ・クリスチャンが他界し、オリスはクリスチャンの一族の友人たちによって構成されたグループに買収される。アントワーヌ・ルクルトの孫であった時計師ジャック=ダビッド・ルクルトが社長となる。彼は当時、ルクルトのマネージングディレクターでもあったが、ルクルトは1937年にエドモン・ジャガーと合併しジャガー・ルクルトとなる。


5.1928年

 ジョルジュ・クリスチャンの義理の兄弟であったオスカー・ヘルツォークがマネージングディレクターとなる。


6.1939年~1945年

 第2次世界大戦中、オリスは腕時計よりもアラームクロックの分野でその名を馳せる。

オリスのアラームクロック

1940年代のオリスのアラームクロック。


7.1952年

 ブランド初となる自動巻き腕時計を発表する。

オリス初の自動巻き腕時計。1952年発表。自動巻き(Cal.601)。17石。パワーリザーブ約36時間。SS。 レザーストラップ。販売終了。


8.1956年

 オスカー・ヘルツォークがロルフ・ポートマンを採用し、オリスがピンレバー脱進機からより高額なスイスレバー脱進機へと製造を移行することを妨げていたスイスの法律を克服できるように任務を与える。その法律とは1934年成立の「Watch Statute」で、どのような時計会社も上記のような変更は、スイス政府の許可なくしては移行できないというものであった。オリスはこの許可申請を何度も却下されている。


9.1966年

 数十年にも及んだ「Watch Statue」の壁を破る施策の結果、ポートマンはついに成功を収め、オリスのスイスレバー脱進機製造が可能となる。最初に搭載されたのは、自動巻きキャリバー645であった。


10.1968年

 オリスはキャリバー652で初めてのスイス公式クロノメーター検定機関C.O.S.C.の認定を、ヌーシャテル天文台で取得する。