映画監督、俳優として高評価を受けるデンゼル・ワシントンの腕時計

LIFEセレブウォッチ・ハンティング
2020.11.06

一流のセレブたちは一体どんな腕時計を選ぶのか? 世界のセレブたちのワンシーンを切り取り紹介する連載コラム「セレブウォッチ・ハンティング」。今回はハリウッドの実力派俳優、デンゼル・ワシントンの腕時計を紹介しよう!

デンゼル・ワシントン

デンゼル・ワシントン

Photograph by ZUMA Press/Aflo

 1954年にアメリカ・ニューヨークで生まれたデンゼル・ワシントン。81年に「ハロー、ダディ!」で映画デビューを果たすと、アカデミー賞の助演男優賞に2度ノミネートされ、89年の「グローリー」でアカデミー助演男優賞を受賞、そして2001年の「トレーニング デイ」でアフリカ系アメリカ人でふたり目となるアカデミー主演男優賞を受賞するなど、演技派として高い評価を受けてきた名俳優だ。

モンブラン スター クラシック オートマティック

 今回は2018年に公開されたアクション映画「イコライザー2」の記者会見でデンゼル・ワシントンが着用していた腕時計にフォーカスしてみよう。左手首に写るのは、モンブランのドレスウォッチ「モンブラン スター クラシック オートマティック」である。


モンブラン「モンブラン スター クラシック オートマティック」

モンブラン スター クラシック オートマティック

Ref.107072。自動巻き(Cal.モンブラン 4810/408)。27石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約42時間。SSケース(直径39mm、厚さ8.9mm)。30m防水。アリゲーターストラップ。34万5000円(税別)。2012年発表。 

「スター」は現在のモンブランの基幹モデルだ。2001年から展開されており、その前身は1997年にモンブランが初めて発表した時計コレクション「マイスターシュテュック」である。その特徴は丸みを帯びたケースサイドのラウンドケースや、オニオン型のリュウズであり、これらは懐中時計に見られた意匠を受け継いだものだ。なお、マイスターシュテックとはモンブランが1924年に発表した万年筆の名称でもある。モンブランの万年筆の愛用者にも好まれる時計をコンセプトに生まれたこのモデルには、2013年までケースサイドに「Meisterstuck」という刻印が施されていた。現在は「スター レガシー」コレクションに統合されている。

 デンゼル・ワシントンが着用する「モンブラン スター クラシック オートマティック」は2012年に発表されたモデルだ。ETA2895-2をベースに、6時位置にスモールセコンドが配されている。そのスモールダイアル内にあしらわれたモンブランの星型のエンブレムのさりげなさが粋だ。


人格者、デンゼル・ワシントンが選ぶ腕時計

 2020年9月より日本でも上映され、ヒットを記録している「TENET テネット」で主演を務めるジョン・デヴィッド・ワシントンは、デンゼルの長男である。ジョン・デヴィッドもまたモンブランの腕時計を着用していた。デンゼルが贈った可能性もあるが、そうではなく息子が父親の影響を受けて同じブランドの腕時計を選んだのならばデンゼルへの敬愛が垣間見えるようでもある。

 ハリウッドにおけるアフリカ系の俳優といえば、かつては脇役しか演じる機会を与えられなかったが、そんな慣習を打ち破ったことで知られるのがデンゼルだ。誇り高い姿を演じて人々を魅了し、社会派俳優として確固たる地位を築いてきた。彼の人徳を伝えるエピソードも数多い。かつて大学の演劇コースで学ぶ費用がなかった俳優の卵のためにデンゼルが学費を負担していたという事実が、かなり年月を経た後に話題となったことも記憶に新しい。そんな人格者、デンゼル・ワシントンの選ぶ腕時計が「モンブラン スター クラシック オートマティック」なのだ。

高井智世

2020年11月6日掲載記事


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