いま銀座・和光で手に入れるべきグランドセイコーの限定モデル

FEATURE本誌記事
2022.06.09

セイコー誕生の地、銀座を拠点とする「グランドセイコーフラッグシップブティック 銀座」は、世界のグランドセイコー販売の旗艦店となる特別なブティック。2フロアにわたりブランドの世界観が広がるこの場所には、時計通こそ注目すべきトピックがある。それが、今回紹介する数量限定モデルと和光専用モデル、そして特別なカスタムオーダープランだ。

江藤義典:写真 Photographs by Yoshinori Eto
土井康希(本誌):取材・文 Edited & Text by Kouki Doi (Chronos-Japan)


銀座・和光で出合う、特別なグランドセイコー

グランドセイコー

(右)「グランドセイコー ヘリテージコレクション 和光専用モデル SBGH241」。自動巻き(Cal.9S85)。37石。3万6000振動/時。パワーリザーブ約55 時間。SS(直径37mm、厚さ13.3mm)。10気圧防水。和光専用モデル。66万円(税込み)。
(中)「グランドセイコー ヘリテージコレクション 銀座限定2022モデル SBGH297」。自動巻き(Cal.9S85)。37石。3万6000振動/時。パワーリザーブ約55時間。SS(直径40mm、厚さ12.9mm)。10気圧防水。銀座限定260本(グランドセイコーフラッグシップブティック 銀座など5店舗のみで販売)。77万円(税込み)。※好評につき、発売時予約完売の可能性あり。
(左)「グランドセイコー エボリューション9 コレクション クロノグラフ15周年記念限定モデル SBGC249」。自動巻きスプリングドライブ(Cal.9R96)。50石。パワーリザーブ約72時間。ブライトチタン(直径45.3mm、厚さ15.8mm)。世界限定700本(うち国内300本)。143万円(税込み)。

 銀座のシンボルである和光は、建物の名称を2022年6月10日の「時の記念日」に「セイコーハウス銀座」に変更する。それに伴い、1階と2階で展開される「グランドセイコーブティックフラッグシップ 和光」は「グランドセイコーフラッグシップブティック 銀座」にグレードアップして生まれ変わる。グランドセイコーの売り場も一部リニューアルされる。今回は、この旗艦店で6月10日から29日まで開催される催事「グランドセイコー ウオッチコレクション」で並ぶ注目のモデルと、特別なカスタムオーダープランを紹介する。

 和光ならでは、という点で外せないのは、店頭のみで販売される「ヘリテージコレクション 和光専用モデル」SBGH241。6、9、12にアラビア数字を配したシャンパンゴールドカラーの文字盤と、通常のメカニカルハイビートモデルのラインナップにはない直径37mmケースが特別感を演出する1本だ。毎秒10振動のハイビートを刻む青い秒針が映え、シンプルな中にも個性が表れている。

 スカイブルーの文字盤がひときわ目を引くのは「ヘリテージコレクション 銀座限定2022モデル」SBGH297。“銀座の光あふれる街並み”を表現した文字盤には、和光周辺の街路をかたどった「銀座グリッドパターン」があしらわれる。魅力的な文字盤は、発表後、問い合わせが殺到するほど注目を集めた。ボックス型サファイアクリスタル製風防がクラシカルさを残し、ケースにはブランド哲学である「実用性の進化」を体現した傑作モデル「62GS」の現代デザインを採用している。

 一方で深みのあるブルー文字盤を採用するのは、グランドセイコーのクロノグラフ誕生15周年を記念した「エボリューション9 コレクション クロノグラフ15周年記念限定モデル」SBGC249。月差±10秒まで精度を追い込んだ高精度スプリングドライブ、キャリバー9R96を搭載する本作は“時を司る宇宙の瞬き”を表現した限定モデルである。外装に使用されたブライトチタンが軽量化に貢献し、ケース径45.3mmという迫力ある見た目に反して腕なじみが良く着けやすい。この快適性を得るため、ケースとブレスレットをつなぐラグ幅を広くし、重心を低くしたのだ。

グランドセイコーフラッグシップブティック 銀座

 そして、この催事期間中に実施されるのが「グランドセイコー カスタムオーダー 〜クロノグラフ〜 承りの会」。用意されたパーツの色を組み合わせ、世界で1本だけのオリジナルモデルを作ることができる特別なプランだ。2階では「グランドセイコー ビスポークウオッチ」と題したフルオーダーを受け付けているが1650万円〜とハイプライスな設定だった。しかし今回はSSモデル198万円、SS×18Kゴールドモデル297万円と価格を下げてカスタムオーダーをより現実的なものにしたのである。

 対象となるモデルは、機能性を高め、スポーティーにまとめたデザインが魅力の「自動巻スプリングドライブ クロノグラフGMT」。9種類の文字盤(針・略字)、5種類のセラミックベゼル、それぞれ3種類のベゼル飾り縁・リュウズ・クロノグラフボタン・中留ワッペン(同色)、4種類の裏蓋獅子の紋章、そして6色のストラップから選択可能だ。店頭では和光の販売員と相談しながら、サンプルパーツを実際に組み合わせて各パーツを決めてゆくので、完成形のイメージもつかみやすい。手の届く“ビスポーク”という選択肢も大いにアリではないか。

●「グランドセイコー カスタムオーダー ~クロノグラフ~ 承りの会」予約フォームは次のURLより https://airrsv.net/wako-watch-GS/calendar

カスタムパーツ

6月10日(金)~29日(水)の催事と同期間に実施される「グランドセイコー カスタムオーダー ~クロノグラフ~ 承りの会」は10本のみの受け付けで、インターネットでの事前予約が必要だ。予約確定後は和光の店頭へ赴き、用意されたパーツを組み合わせ、サンプルを確認したら当日オーダー。約半年後に納品となる。対象モデルは「自動巻スプリングドライブ クロノグラフGMT」だ。裏蓋には「CUSTOMIZED MODEL」という特別なプリントが入る。自動巻きスプリングドライブ(Cal.9R86)。50石。パワーリザーブ約72時間。SS、仕様により18KYGまたは18KPG(直径43.8mm、厚さ16.1mm)。10気圧防水。先着10本(完全予約制)。SSモデル198万円(税込み)、SS×18Kゴールドモデル297万円(税込み)。納品は2022年12月末~2023年1月末頃を予定。