G-SHOCKに用いられるカシオのチタン合金。採用モデルの魅力に迫る

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2023.04.10

G-SHOCKが好きなら、チタンを採用したモデルがあることを知っておくのがおすすめだ。カシオ独自のチタンが使われたモデルを手に取れば、樹脂素材モデルとはひと味違った魅力を堪能できるだろう。G-SHOCKのチタンモデルの魅力に迫る。

G-SHOCK チタン


カシオのG-SHOCKに採用された独自チタン

チタンは他の素材と比べたメリットが多いため、G-SHOCK以外にも多くの時計で採用されている。まずは、チタンの特徴とカシオ独自のチタン素材について理解を深めておこう。

時計にチタンを採用するメリット

チタンは軽量かつ錆びにくい特徴を持つ金属である。高級時計の世界では最もスタンダードなステンレススティールより軽く、軽快な装着感を得られる。

金属アレルギーを起こしにくいことも大きなメリットだ。アレルギーが心配で金属製の時計を着用できなかった人でも、チタンを用いた時計なら身に着けられる可能性が高い。

かつてのチタンは加工しにくかったことから、時計の素材には向かないとされてきた。しかし、合金化したグレード5の普及や加工技術の向上により、現在はチタンを用いた時計が増えている。

独自チタン「Super-TIX 20AFG」の特徴

G-SHOCKは2023年、新たに開発されたチタン素材TranTixxiiの「Super-TIX 20AFG」を採用したモデルを発売し始めている。カシオが日本製鉄と約6年の歳月をかけて共同開発した、G-SHOCK用のチタン合金だ。

Super-TIX 20AFG

軽量・高耐食性・低アレルギー性といったチタンの特徴を備えながら、純チタンの約2倍の硬度を持つことが、Super-TIX 20AFGの大きな特徴である。

これによりステンレススティールと同等の鏡面性を発揮できるようになったため、Super-TIX 20AFGを採用したモデルでは、G-SHOCK初となる天面フルミラー仕上げが施されている。


Super-TIX 20AFGを用いたG-SHOCK

カシオの独自素材であるSuper-TIX 20AFGは、ふたつのG-SHOCKに採用される。ステンレススティールに匹敵する美しさを備えた2モデルの特徴を見ていこう。

天面フルミラー仕上げ「GMW-B5000TR-9JR」

「GMW-B5000TR」は、G-SHOCKで初めてSuper-TIX 20AFGを採用したモデルだ。新しいチタン合金によるベゼルとブレスレットの天面フルミラー仕上げが美しい。

GMW-B5000TR

G-SHOCK「GMW-B5000TR」
タフソーラー。フル充電時より約10カ月駆動(パワーセービング時約22カ月)。Tiケース(縦49.3×横43.2mm、厚さ13mm)。20気圧防水。生産終了。

ブレスレットにはパーツごとに複数色のIP加工を施し、遊び心のある独創的なデザインとなっている。文字盤もマルチカラーに仕上げ、ポップさと高級感の両立を実現した。

スマートフォンリンク機能を使えば、各種設定も簡単にできるだろう。カシオ独自のソーラー充電システムを搭載しており、フル充電時からソーラー発電なしの状態でも約10カ月駆動する。

IPとレーザーの合わせ技「GMW-B5000TCC-1JR」

2018年に発表された「GMW-B5000」は、初代G-SHOCK「DW-5000C」をフルメタル化したシリーズである。「GMW-B5000TCC-1JR」は、GMW-B5000シリーズから新しいチタン合金を採用したスペシャルモデルとして、2023年1月にリリースされた。

GMW-B5000TCC

G-SHOCK「GMW-B5000TCC」
タフソーラー。フル充電時より約10カ月駆動(パワーセービング時約22カ月)。Tiケース(縦49.3×横43.2mm、厚さ13mm)。20気圧防水。21万4500円(税込み)。

デザイン面でまず目を引くのが、サーキットボードカモフラージュである。ブラックIPとレーザー刻印で、ブレスレットやバックルにまで丁寧に模様が施されている。

密閉性を高めるDLCスクリューバックにより、優れた気密性を実現していることも魅力だ。「マルチバンド6」やフルオートLEDバックライトを搭載し、実用性も兼ね備えている。