OCTA LUNE 3rd Generation Model
自社製の外装をまとったサードモデル

第3世代のリュヌ。見た目は第1世代にほとんど同じだが、その内容は大きく進化している。自動巻き(Cal.1300-3)。39石。2万1600振動/時。パワーリザーブ約120時間。18KRG(直径38mm)。参考商品。
キャリバー1300-3の投入で、ひと通りの完成を見たオクタコレクション。しかし近年は外装の仕上げが改善され、時計としての完成度はいっそう高まった。
まずジュルヌが手を加えたのは文字盤である。「年間数百枚という小ロットで文字盤を作ってくれる会社がなかったから2000年にカドラニエ・ジュネーブを買収した」と語るジュルヌ。数年かけて生産体制を整えた後、彼は自らディレクターに就任した。その結果には目覚ましいものがある。プレスで施すギョーシェは角が出るようになり、以前見られたメッキのばらつき(ロットごとに色が違っていた)も、今やほとんどわからなくなった。加えて下地の荒らし方もいっそう密になり、印字も高く盛り上がるようになったのである。正直、初期のオクタには手づくりならではの面白みがあった。しかし時計としては、間違いなく現行品の方がはるかに良くできている。
加えてF.P.ジュルヌはケースメーカーのエリノーを買収し。パリから従業員と設備をジュネーブに移転させ「ボワティエ・ジュネーブ」として整備したことで、一貫生産体制を整えつつある。もともとジュルヌのケースはクォリティが高かった。しかし移転以降ケースの磨きが改善され、以前より面が平滑に出るようになった。とはいえジュルヌの見識は、精緻な面を与えるため下地をCNCで整えきることはせず、意図的に「揺らぎ」を残した。あまりにも歪みがないと、逆に高級感が損なわれてしまうことを、彼は直感として分かっているに違いない。卓越したパッケージングに加えて、巻き上げ効率に優れた自動巻きムーブメントと、良質な外装を持つに至った現在のオクタ。時計愛好家ならば、一度は見るべき、そして手にすべき時計である。

