カルティエは、大阪・国際万博でのウーマンズ パビリオンのオープニングセレモニーの翌日に、堺市民芸文化ホールで、カルティエ ウーマンズ イニシアチブのインパクト アワード授賞式を開催し、9名の優れた女性起業家を表彰した。
カルティエ ウーマンズ イニシアチブの歩みと支援内容
この授賞式は、カルティエが2025年大阪・関西万博に共同出展しているウーマンズ パビリオンの開幕イベントと同時期に開催され、カルティエ ウーマンズ イニシアチブのインパクト アワード ウィークのクライマックスを飾るものだ。「Forces for Good」(変革をもたらすチカラ)という同イニシアチブのテーマのもとで開かれた授賞式は、「女性が輝けば、人類・社会全体が輝く」というカルティエの信念を再確認するものとなった。
カルティエ ウーマンズ イニシアチブは、設立以来、66カ国から330名の女性起業家を支援し、1200万ドルを超える助成金を提供してきた。同イニシアチブでは受賞者に、助成金のほか、INSEADエグゼクティブプログラムへの参加資格、個別のビジネストレーニング、ピアメンタリング、国際的なメディア露出を含む1年間のフェローシッププログラムが提供される。
2025年度の受賞者とその功績
2025年度の受賞者と受賞者の功績を紹介しよう。世界中の女性が社会問題解決のためのアクションを起こしている。
地球の保護
- Vivid Edge(アイルランド)/トレーシー・オルーク:企業のCO2排出量を削減するためのエネルギー効率最適化サービスを提供。
- Elvis & Kresse(英国)/クレッセ・ウェズリング:使用済み消防ホースなどを再利用したサステナブルなラグジュアリーグッズを製造。
- Saathi(インド)/クリスティン・カゲツ:バナナ繊維を使った生分解性の生理用品で農村女性の支援と環境負荷低減に取り組む。
生活の向上
- Flare(ケニア)/ケイトリン・ドルカート:東アフリカ全域で救急医療サービスの応答時間を大幅に短縮するプラットフォームを開発。
- Banka Bioloo(インド)/ナミタ・バンカ:バイオトイレを通じて公衆衛生と環境を改善。
- IRIBA Water Group(ルワンダ)/イヴェット・イシムウェ:太陽電池を利用した「水のATM」で清潔な飲料水を提供。
機会の創出
- Little Thinking Minds(ヨルダン)/ラマ・ケヤリ:子どものアラビア語教育向上を目指したデジタルプラットフォームを展開。
- Safe YOU(アルメニア)/マリアム・トロスヤン:AI活用の支援エコシステムでジェンダーに基づく暴力のサバイバーをサポート。
- Essmart(インド)/ジャッキー・ステンソン:ソーラーランタンなどの生活改善製品を農村に届けるラストワンマイル流通を構築。
セレモニーの模様とハイライト
セレモニーの幕開けは、渋谷慶一郎(ピアノ)、廣津留すみれ(ヴァイオリン)、堀田千晶(ダンス)によるパフォーマンスで飾られた。特別に作曲された楽曲「Ring for Violin and Piano(2025年)」が披露された後、ショートフィルム「Shaping the Future」の上映とともに式典が正式にスタート。
ホストは作家でジェンダー平等の提唱者として知られるサンディ・トクスヴィグ。カルティエ ジャパンの宮地純プレジデント&CEOが登壇し、女性リーダーシップの重要性を語るキーノートスピーチを行った。
その後、カルティエ ウーマンズ イニシアチブ グローバルプログラム ディレクターのウィンジー・シンとトクスヴィグによるファイヤーサイドチャットが実施され、受賞者によるライトニングトークやパネルディスカッション、ショートフィルム上映と続いた。
セレモニーのフィナーレは、カルティエ カルチャー&フィランソロピー会長シリル・ヴィニュロンによるスピーチと、カオリアライブによるダンスパフォーマンスで締めくくられた。
今後の展望
2026年度のカルティエ ウーマンズ イニシアチブは、タイで開催される授賞式にて、合計30名の女性起業家が表彰される予定である。「サイエンス & テクノロジー パイオニア アワード」および9つの地域アワードから構成され、経済的・社会的・人的支援が包括的に提供される。
カルティエは引き続き、女性の起業活動を支援し、持続可能な未来の実現に向けてコミットしていく。