セイコーウオッチ株式会社は、同社の高級クロックブランド「デコールセイコー」より、銘木の美しい表情を生かした新作置き時計2種を発表した。それぞれ「バーズアイメープル」と「エボニー(黒檀)」という銘木を使用しており、高級家具を手掛ける老舗メーカーの職人技術によって、工芸品とも呼ぶべき置き時計に仕立て上げられている

銘木と職人技が実現した至高の置き時計
デコールセイコーは、セイコークロックが展開する主要ブランドのひとつだ。日用品としてのみならず、美術工芸品や宝飾品としての側面を強く持つプレステージラインとなっている。その製作過程では、素材の選定から仕上げに至るまで、熟練の職人技と高い美意識が貫かれている。

クォーツ。電池寿命約3年。木枠(高さ183×幅240×奥行き77mm)。重さ1.9kg。77万円(税込み)。
2種の新作の魅力は、杢目(もくめ)が際立つ優美な木枠にある。杢目とは、年輪のような通常の木目とは異なる、独特の表情のこと。新作では、厳選された銘木のみを使用したつき板が、熟練の技術を持つ職人の手によって丹念に貼り込まれており、木材特有の温かみと優れた質感を持つ。この木枠によって、高級家具のような、ラグジュアリーな表情が与えられているのだ。

使用される銘木は、明るく華やかな色調が魅力の「バーズアイメープル」と、シックな印象を醸し出す「エボニー(黒檀)」の2種。前者は、鳥の目を思わせる独特の杢目が特徴だ。差し色としてローズウッドが木象嵌で組み合わされており、全体の印象がシャープに引き締められている。

クォーツ。電池寿命約3年。木枠(高さ183×幅240×奥行き77mm)。重さ1.9kg。77万円(税込み)。
一方、後者のエボニーを使った置時計には、ハードメープルの木象嵌がアクセントとして施されており、濃色の力強いストライプとの組み合わせが、モダンで洗練された佇まいを見せている。なお、これらの精緻な木枠製作には、老舗高級家具メーカーである「松創」の卓越した技術が生かされている。
いずれも時計部には、まるで宙に浮いているかのような印象を与えるクォーツスケルトンムーブメントを搭載する。ダイアルからのぞく精緻な輪列機構は機械式時計を彷彿とさせつつ、クォーツ式クロックとして高精度に時を刻み続ける。
松創とは?

世界の美術品から学びつつも、府中家具の伝統を継承し、進化を続ける老舗高級家具メーカー。160年を超える歴史の中で培った、優れた材料を見抜く目、素材を最大限に生かす技術、そして細部にまで神経を行き届かせる職人芸によって、妥協のない唯一無二の逸品を常につくり続けている。