ベル&ロスの「BR-03」シリーズから、新作モデルがリリースされた。「BR-03 クロノ ラファール・ソロ・ディスプレイ」だ。2025年6月、同ブランドが正式に公式パートナーとなることを発表したラファール・ソロ・ディスプレイとのコラボレーションモデルであり、この関係性を表現した特別仕様があふれる、パイロットたちのための計器らしい腕時計となっている。

ベル&ロス×ラファール・ソロ・ディスプレイのつながりが表現された新作「BR-03」が登場!
1994年にフランスで創業したベル&ロス。アイコニックなスクエア型のケースや視認性に優れた文字盤を持つ、計器らしい腕時計を製造してきたことで知られている。そんなベル&ロスの中心的なコレクションが「BR-03」である。航空機のコックピットの、計器としてのパネルに組み込まれた時計を腕時計にアレンジするといった発想の下に生まれており、スクエアケースの中に丸い文字盤、そして4本のネジがあしらわれたスタイルを有している。
そんなBR-03に新たに加わったモデルが「BR-03 クロノ ラファール・ソロ・ディスプレイ」だ。

自動巻き(Cal.BR-CAL.301)。37石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約42時間。セラミックケース(直径42mm)。100m防水。世界限定500本。90万2000円(税込み)。
2025年6月、ベル&ロスはフランスのル・ブルジェで開催された第55回パリ航空ショーで、フランス空軍および宇宙軍が運営する、ラファール戦闘機の公式飛行デモンストレーションプログラム「ラファール・ソロ・ディスプレイ」とのパートナーシップを正式に発表した。同ブランドはフランス航空宇宙軍のアクロバット飛行チームである「パトルイユ・ド・フランス」のパートナーを務めており、さらにラファール・ソロ・ディスプレイと連携することで、航空専門家との結びつきを、いっそう強固なものとしたのだ。
ベル&ロスの時計は、ラファール戦闘機のコックピットに自然に溶け込むものだ。この調和は単なるデザインにとどまらず、さらに重要な、哲学や卓越性を追い求める姿勢による。実際同ブランドは、創業当初から航空界と深く結びつき、民間、軍、そしてプロフェッショナルのパイロットから選ばれてきたことで、航空分野への揺るぎないコミットメントを確立してきた。
一方のラファールは、世界最高峰の戦闘機のひとつである。卓越した技術力と飛行時の高い機動性により、製造元であるダッソー・アビアシオンの旗艦機であると同時に、フランス航空宇宙産業の卓越性を象徴する存在にもなっている。この優れた飛行性能を広く示すために、フランス航空宇宙軍が実施するのが空中デモンストレーションだ。ラファール・ソロ・ディスプレイのチームは、空軍および宇宙軍に所属するパイロットと整備士によって構成されており、フランス航空宇宙軍の公式アンバサダーの一員として、「エル・フランセーズ(フランスの翼)」を体現する存在でもある。約9分間にわたる飛行演技は、国際航空ショーや航空イベントにおいて、あらゆる気象条件に適応しながら観客を魅了してきた。なお、マルセル・ダッソーが技術者たちに「美しい航空機とは、よく飛ぶ航空機のことである」と語った言葉が体現されており、ここにおいてもベル&ロスと共鳴すると言えるだろう。
特別仕様にあふれる1本
そんな両者のコラボレーションモデルは、マイクロブラスト加工が施された、ツール感あるブラックセラミックス製ケースを伴って登場している。文字盤もマットブラックとなっており、見る人に精悍な印象をもたらすとともに、ホワイトのX1グレードのスーパールミノバがインデックスおよび時分針に施されることでブラックとのコントラストを成して、優れた判読性を実現している。なお、これらのスーパールミノバは、暗所ではグリーンに発光する。

クロノグラフ秒針の先端、3時位置のスモールセコンドおよび9時位置の30分積算計の一部、6時位置の日付表示の小窓枠にも蓄光塗料が塗布される。ユニークなのは、色分けされていることだ。とりわけオレンジに輝く9時位置のインダイアルとクロノグラフ秒針の先端は目立っており、本作の特別感を押し上げてくれる。
ちなみに日付の窓枠のイエローの点線や、クロノグラフ計測針に使われたオレンジカラーは、精密性を象徴的に表現しているのだという。

クロノグラフを搭載しているため、ケースの2時位置と4時位置に制御用のプッシュボタンが設けられている。2時側にはオレンジのラッカーで「START」が、4時側にはイエローのラッカーで「RESET」の文字が刻印されており、さらにこれらも蓄光塗料が施され、暗闇でもオレンジまたはイエローに発光する。こういった色分けは意匠の点で大きなアクセントになると同時に、どんな状況下でも時刻や計測時間の確認に支障がないということを示す。ラファール・ソロ・ディスプレイの、時速200〜1100kmにおよぶ高速飛行での使用には大切な要素となっているのだ。
また、6時位置およびケースバックには、ラファール・ソロ・ディスプレイのロゴが配された。

搭載するムーブメントはCal.BR-CAL.301。パワーリザーブ約42時間だ。
ストラップはラファール・ソロ・ディスプレイのロゴの入ったブラックのオープンワークラバー、および優れた耐久性を持ったブラックカラーの合成ファブリック素材のものが付属する。
本作は世界限定500本のみが生産され、販売価格は90万2000円(税込み)となっている。