オーデマ ピゲが創業150周年を記念し、各地域に分散していた技術部門を集約した新たな製造拠点「Arc(アルク)」を開設した。働き方の変化に対応できる、柔軟なインフラや自然との共存を目指すエコな設計、そして最先端テクノロジーを特徴としている。
創業150周年の節目を飾る、新たな製造拠点
2025年に創業150周年を迎えたオーデマ ピゲが、その節目を記念し、スイスのル・ブラッシュに新たな製造拠点を開設した。これまで各地域に分散していた技術部門を1カ所に集約することで、ジュウ渓谷での継続的な投資と貢献を果たしていく狙いだ。創業初期のエタブリサージュの時代から同社が大切にし続けてきた、協働の精神とも調和した試みである。

「Arc(アルク)」と名付けられた新たな製造拠点は、ジュネーブを拠点とする建築事務所de Giuli & Portier によって設計、Alpenda SA により施工された。スイスの建築認証規格であるMinergie-ECO®(ミニルギー・エコ)を取得し、将来の働き方の変化に対応できる柔軟なインフラを備えた、環境と従業員に優しい現代的な建築であることが特徴だ。
最大で700名の勤務が可能な2万3700㎡の広さを誇り、従業員の想像力を増幅させる広々とした会議室や、集中を促すためのスペースも用意されている。電気調光技術を取り入れたガラスファサードは、外光や熱に合わせて自動で色調を変化させることが可能であり、眺望と快適性を両立させている。

屋上緑化による周辺の森林との共存や、木材燃料ヒーティングプラントからの再生可能エネルギーの補完的利用など、環境配慮型のアプローチを取り入れていることも見逃せない。ル・ブラッシュ駅に隣接し、合計502台分の駐車スペースを備えるなど、アクセスの利便性も魅力だ。

製造拠点として近代的な設計であることも特徴だ。効率的な製造のための最適な動線確保や最先端設備の導入、一部の手作業工程を自動化することによって、職人が持ち前の技術を発揮すべき作業に集中できる環境を整えている。
ロボットを用いた最先端の在庫管理システムも採用されている。在庫を集中管理し、シャトルを利用して各ワークショップへと必要な部品を届ける仕組みである。
脈々と受け継がれてきた職人技と、最先端のテクノロジーを組み合わせたアルク。それは、オーデマ ピゲの150年の歴史とこれからの未来を描き出す舞台なのである。




