【2023年新作時計】パテック フィリップから新作ムーブメントを搭載した「カラトラバ24時間表示トラベルタイム5224R-001」が登場

NEWSニュース
2023.04.24

パテック フィリップは2023年の新作として、第2タイムゾーンを表示するトラベルタイム機構を搭載した「カラトラバ24時間表示トラベルタイム5224R-001」を発表した。本作は新しい自動巻きムーブメントCal.31-260 PS FUS 24Hを搭載している。

5224R-001

パテック フィリップ「カラトラバ24時間表示トラベルタイム5224R-001」
自動巻き(Cal. 31-260 PS FUS 24H)。44石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約48時間。18KRGケース(直径42mm、厚さ9.85mm)。3気圧防水。771万1000円(税込み)。


トラベルタイム・デュアル・タイムゾーン機能と24時間表示

5224R-001

24時間表示とデュアル・タイムゾーンを備える。

 パテック フィリップが展開する多彩なコンプリケーションのうち、第2タイムゾーンを表示するトラベルタイム機構は、操作の容易さと優れた視認性により、きわめて大きな成功を収めている。

 すでにカラトラバ・パイロット・トラベルタイム、ノーチラス・トラベルタイム・クロノグラフ、アクアノート・トラベルタイム、レディスモデルであるアクアノート・ルーチェ・トラベルタイムにおいて、この機構をバラエティに富んだスタイルと文字盤デザインに組み合わせてきた。

「カラトラバ24時間表示トラベルタイム5224R-001」は、このトラベルタイム機構を搭載した2023年の新作モデルだ。


昼夜を区別する24時間表示

5224R-001

スモールセコンド部分と24時表示の部分の重なりを採用したデザインにも注目したい。

 本作の特徴は、2本のセンター時針による現地時刻と出発地時刻の独自性溢れる24時間表示である。

 パテック フィリップでは過去にすでに24時間表示を使用しており、20世紀初頭にはゴンドーロ&ラブリオ社のために製作された「クロノメトロ・ゴンドーロ」に採用されていた。そのうちのひとつ、1905年に製作された懐中時計は、現在もパテック フィリップ・ミュージアムに展示されている「Inv.P-527」である。

 本作では、24時間表示を現代的に再解釈し、正午を通常のように6時位置ではなく12時位置に配置することにより、昼間時刻の表示の視認性を高めている。


新たな自動巻きムーブメントCal.31-260 PS FUS 24H

5224R-001

新たな3件の特許が組み込まれた新ムーブメントCal.31-260 PS FUS 24H。

 これらの機能を提供するために、パテック フィリップの技術陣は超薄型基本キャリバー
31-260を採用し、24時間表示機構とトラベルタイム・コンプリケーションを追加した。2011年にレギュレーター・タイプ年次カレンダー5235モデルに搭載されて発表されたこのムーブメントは2021年、インライン表示永久カレンダー5236P-001モデルのために再設計された。

 このキャリバーは2万8800振動/時の振動数、トルクが20%増加した主ゼンマイ、ゴールドよりも比重の大きいプラチナ製のマイクロローターにより強化された巻き上げパワー、ゼンマイを手で巻き上げる際、摩耗を減らす目的で自動巻き機構を切り離す減速歯車などを特徴としていた。2022年、パテックフィリップはこのムーブメントを年次カレンダー・トラベルタイム5326G-001モデルのために再設計し、複数の技術革新により8件の技術特許を出願している。

 5224R-001に搭載された新しいムーブメントであるCal.31-260 PS FUS 24Hは、これら8件の技術特許のうち、3つのポジションを持つリュウズによる時刻調整、リニア・タイムゾーン・スプリング、慣性デルタの3つの特許が採用されている。

5224R-001

ケースの厚みは9.85mmを実現し、クラシックなカラトラバの雰囲気を守っている。

 透明なサファイアクリスタル製のケースバックを通して見えるCal.31-260 PS FUS 24Hはプラチナ偏心マイクロローターを備え、厚さ9.85mmというスリムなケースを実現した。

 パテック フィリップは、ケースの滑らかなラインを維持するために、通常ケースの側面左側にある現地時刻調整ボタンを、リュウズを中間一に引き出して1時間単位で前進・後退の調整を行う特許取得のシステムに置き換えた。この機構は、2022年に5326G-001で採用されたものをモデルにしている。

 全面ポリッシュ仕上げのローズゴールドケースは2019年に発表されたカラトラバ・ウィークリー・カレンダー(5212A-001)からインスピレーションを得ており、カーブした2段ラグが特徴である。


視認性の高い文字盤とエレガントなカラーリング

5224R-001

ケースと同様にポリッシュ仕上げが施された時分針はシリンジ型で高い視認性を保証する。

 ネイビーブルーの文字盤は、時・分の二重のシュマン・ド・フェール(レール)型スケールが優れた視認性を実現している。24時間表示には、交互に配置されたアラビア数字とインデックス、およびカボションの5分マーカーがすべてローズゴールド製で合計44個、手作業で植字されている。トラベルタイム・デュアル・タイムゾーンはローズゴールドの3本のシリンジ(注射器)型の時・分針によって表示される。

5224R-001

夜光塗料が塗られているため、暗闇でも時刻を正確に知ることができる。

 現地時刻時針と分針は夜光付き、出発時刻時針は中央にオープンワークが施されている。また回転縞模様のセンター、回転サテン仕上げのアワーサークル、およびローズゴールドの縁取りを施した微細な同心円模様のスモールセコンド目盛が、洗練された仕上げにより艶やかな光を生み出している。

 多彩なラインナップを備えるカラトラバ・コレクションの中にまたひとつ個性的なモデルが加わった。ローズゴールドの柔らかな色合いと知的なネイビーブルーのコントラストを旅先で楽しみたい。



Contact info: パテック フィリップ ジャパン・インフォメーションセンター Tel.03-3255-8109


2023年 パテック フィリップの新作時計まとめ

https://www.webchronos.net/features/93342/
パテック フィリップ「カラトラバ トラベルタイム 5224R」。これは24時間時計の完成形か?

https://www.webchronos.net/features/94226/
パテック フィリップの逸品カラトラバのおすすめ3選。魅力と選び方

https://www.webchronos.net/features/45456/