【クロノス日本版で読者プレゼントを用意!】ワイン好きなら知っておきたい、稀少な「スイスワイン」について

LIFE編集部ブログ
2023.02.03

世界でわずか0.3%の流通量しかない貴重なスイスワイン。その希少性の理由や味わいについて、老舗商社、杉山商事がスイスから直輸入を行う高級ワインブランド「やまきゅういちスイスワイン」さんに教えていただきました。

スイスワイン

文/髙井智世


高級ワインブランド「やまきゅういちスイスワイン」

 ワインがお好きな美食家の方には、自分の好みの味があるかと思います。本誌クロノスをお読みの方ですと、スイスワインの愛好家なんて方もいらっしゃるのでしょうか?  しかし、日本ではスイスワインになかなかお目にかかることができません。

 北のワインベルトに位置するスイスでも、もちろん古くからワイン作りが行われてきました。そしてスイス国民はワインが大好き。OIV(国際ブドウ・ブドウ酒機構)の2021年の発表によると、スイス人の年間消費量はポルトガル、フランス、イタリアに次ぐ4位の約36リットルです(ちなみに日本は約3リットルでスイスに比べると13分の1程度!)。つまり小さなスイス国で作られるワインは、国民によって国内でほぼ消費されているということです。

 スイス国外では非常に稀少なスイスワイン。今回はそのあらましや魅力について、老舗商社、杉山商事がスイスから直輸入を行う高級ワインブランド「やまきゅういちスイスワイン」さんに教えていただきました。

 さらに読者の皆さまへ、大変貴重なスイスワインのプレゼント(白ワインとロゼワインのセット)も頂戴しております!

スイスワインについて

※記載のデータ数値は、2016年版日本ソムリエ協会教本に準拠して「やまきゅういちスイスワイン」で紹介されたものを転用しています。

ワイン生産と輸出量

 スイスにおけるブドウ栽培面積は、1万4835ha(※2014年度)。これは全世界のブドウ栽培面積と比べると約0.2%に相当します。そしてワイン生産量は93万3649hl。これは全世界比の約0.3%に相当します。この0.3%の生産量のうち、輸出にまわされるスイスワインの比率は約2%のみ! このわずかな量が日本のみならず中国やイギリス、アメリカなどへも輸出されていることを考えると、日本で飲めるスイスワインの稀少性が理解できます。

主な生産地

スイスワイン

 スイスの主なワイン産地は、フランス語圏のスイス・ロマンド、ドイツ語圏のスイス・アルマンド、イタリア語圏のスイス・イタリエンヌの3つに大きく分けられます。ブドウ栽培面積の比率で見るとロマンドが1万1079haで約75%、アルマンが2636haで約18%、ティッチーノ州周辺のイタリエンヌが1120haが約7%(※2014年度)。

 最もワイン作りの盛んなフランス語圏のロマンドでは、ヴァレー州やヴォー州、ジュネーブ州といった産地が広がっています。

多彩なバリエーションと豊かな味わい

 スイスで生産されるワインの比率は赤が52%、白が48%。

 スイスでブドウが育つ畑が作られる場所は、主に北緯45~47度、標高450~1100m。スイスはアルプス山脈が国土総面積の3分の2を占めています。山々に守られるように、そして燦燦と太陽の光を浴びるようにブドウ畑は広がり、豊かな水資源によって育まれます。

 気候は、北からの寒帯性気候、南から地中海性気候、西から大西洋の海洋性気候、東から大陸性気候と変化に富み、土壌は、ジュラ紀・白亜紀の地層が中心となっています。これらの条件により、スイスのブドウの品種には、産地ごとに豊かな個性が表れます。

「スイス時計に見るような緻密で精巧な仕事ぶり」を感じる味わい

 スイスワインの味わいについて、やまきゅういちスイスワイン店長の杉山明美さんのコメントをご紹介します。
「自己を誇示することのない奥ゆかしさ、不器用なまでに自己を押し出すことをためらう引っ込み思案、慎ましやかさ、物事に向き合う時のまじめな態度、スイス時計に見るような緻密で精巧な仕事ぶり、これらのスイス人の特質は、そのままワインの味わいに反映されているようで、スイスワインの魅力として私には映っています」。

今の季節におすすめの2本

 やまきゅういちスイスワインより、春を先取りするような華やかさがある、今の季節におすすめの2本をセレクトいただきました。杉山さんのコメントを添えてご紹介いたします。

白ワイン「クロ・ド・サンペロ・ブラン 2018」

クロ・ド・サンペロ・ブラン

「スイス・ヴァレー地方を象徴するとも言えるふたつのブドウ品種(アイダとレーズ)をひとつにまとめて瓶詰めされています。レーズ(Reze)は、正真正銘、希少中の希少品種、アイダ(Heida)は、フランス・ジュラ地方の「ヴァン・ジョーヌ」を造るサヴァニャン品種です。気品があると同時に大変にバランスのとれたサンペロ・ブランは、鮮明な香りのワインとして際立っており、エキゾチックと香辛料の調子の対峙する組み合わせ、かすかな松脂(マツヤニ)の香りは、木樽での熟成に理想的な相性の良さを持っています」
やまきゅういちスイスワイン「クロ・ド・サンペロ・ブラン 2018」商品ページはこちらをクリック

ロゼワイン「トローズ・ロゼ 2020」

トローズ・ロゼ

「スイス3大ロゼワインのうちのひとつ、メルローのロゼワインです。ワイナリーはスイス・ティッチーノ州モルコーテに1930年に創業した「テヌータ・カステロ・ディ・モルコーテ」。ルガノ湖を上からのぞき込むような標高300~450mの高台に位置し、その城跡とともにスイスで最も美しいワイナリーのひとつと言われています。ブドウ畑の土壌のほとんどが2億5千年前のアルプス造山活動により出来上がった火山性赤色斑岩で、この地質が同ワイナリーのワインを特徴づけています。現・女性当主は6年前より有機無農薬ブドウ栽培を始めました。スイスでも、ほぼこの地、ティッチーノだけで造られている非常に珍しいロゼワイン仕立てのメルローです」
やまきゅういちスイスワイン「トローズ・ロゼ 2020」商品ページはこちらをクリック

クロノス最新号には、スイスワインの読者プレゼントがあります!

 稀少性、味わいについても大変興味深いスイスワイン。『クロノス日本版』最新号105号(2023年3月号)では、今回ご紹介した白ワイン「クロ・ド・サンペロ・ブラン 2018」とロゼワイン「トローズ・ロゼ 2020」のセットを1名様にプレゼントいたします。巻末のプレゼントページをご確認の上、ふるってご応募ください!

文/髙井智世



Contact info: やまきゅういちスイスワイン(杉山商事株式会社) Tel.03-3666-0124