2012年、スイスのヌーシャテルを拠点として設立された時計ブランド。ブランド名は「ハイドロ・メカニカル・オロロジスト」を意味し、“液体で時刻を表示する”ことをコンセプトに掲げる。幅広い分野のテクノロジーを用いて開発された独自の機構は、6時位置に配置されたふたつのベローズが収縮・膨張することにより、キャピラリーと呼ばれる円形に曲げられたプレキシガラス製チューブに満たされた2種類の液体を移動させ、その接する点で時刻を表示するというもの。1周が12時間となっているため。1日に2回、液体は元の位置にリセットされる。ベローズの動きは、この液体モジュールを駆動するために設計された、特殊な手巻きの機械式キャリバーによって行われる。ファーストモデル「H1」からこの機構を搭載しており、15年に発表した「H3」では、横長のケースに一直線に時間が遷移する様を表現した真横に走るキャピラリーを持ち、時表示のインデックスが切り替わることで24時間を表示する独創的な構造を採用している。19年には、ダイアル上に配置された313本の18Kゴールド製のピンと、その外周を取り囲むキャピラリーによってスカルを描き出した「SOONOW」を発表した。