【結果発表】ワナバイ ウォッチ グランプリ2018

FEATUREその他
2018.12.30

「〜50万円」「51〜100万円」「101〜300万円」「301万円〜」(いずれも税別)という4つの価格帯の中から、読者のみなさんにそれぞれ最も欲しいと思う2018年発表モデルを1本投票していただいた「ワナバイ ウォッチ グランプリ2018」。10月9日〜11月30日の期間に投票を募った結果、977もの票が集まりました! 以下に広田雅将編集長による総評とそれぞれの価格帯におけるベスト5ウォッチの紹介、さらに上位3モデルに関してはその時計に投票していただいた方のコメントを発表いたします!!

広田雅将編集長 コメント

社長のごり押しで始まった本企画。蓋を開けたところ、「豪華なプレゼントを付ければ票は集まるんじゃないか」という甘い予想をはるかに超えた投票数を得た。ご協力いただいた皆さま、ありがとうございます。プレゼントは、順次発送いたします。遅れているのは、人手がかなり足りないためw

驚かされたのは、選ばれたモデルの確かさ。いわゆる定番をきちんと抑えつつも、好事家好みの時計がしれっと入選するあたり、ありきたりの投票企画とは一線を画している。正直、こんな時計を選ぶ読者に記事を提供するのはますます怖いなあ。ロンジン「ロンジン レジェンドダイバー」、ジャガー・ルクルト「レベルソ・トリビュート・スモールセコンド」、ショパール「L.U.Cクアトロ」、クレドール「叡智Ⅱ」なんて、普通選ばないでしょう。今回は、価格帯別に総評を述べた。


〜50万円部門

第1位
ボーム&メルシエ「クリフトン ボーマティック」

自動巻き。SS。33万円(税別)。㉄ボーム&メルシエ ℡03-4461-8030

第2位
セイコー「プレザージュ 七宝限定モデル SARX059」

自動巻き。SS。15万円(税別)。㉄セイコーウオッチお客様相談室 ℡0120-061-012

第3位
クロノトウキョウ「CHRONO TOKYO #1」

自動巻き。SS。販売終了。㉄スピンドル新丸ビル店 ℡03-3211-5117

第4位
チューダー「ブラックベイ GMT」

自動巻き。SS。38万円(税別)。㉄日本ロレックス ℡03-3216-5671

第5位
ロンジン「ロンジン レジェンドダイバー」

自動巻き。SS。28万6000円(税別)。㉄ロンジン ℡03-6254-7351

〜50万円部門ベスト3 投票理由〜

1位 ボーム&メルシエ「クリフトン ボーマティック」

・新開発ムーブメントで、長時間パワーリザーブ(これからは普通になってくるでしょうが)を備え、なおかつC.O.S.C.クロノメータまで用意してこの価格帯なら、買いでしょう。(つばさ)
・日付がセンターに寄って見えないようインデックスの外に分表示をあしらっており、全体のバランスを崩さないように配慮している点。もちろん全体のバランスも秀逸。(もーりー)
・時計を複数本運用している者としてはロングパワーリザーブは非常にありがたい。精度も優れているしストラップの交換にも配慮されていて文句のつけようがない。(つーはん)

2位 セイコー「プレザージュ 七宝限定モデル SARX059」

・日本の伝統技術を駆使した美しいダイアルが、メイドインジャパンを強く感じさせるモデルである。(悠治)
・GPHGにノミネートされた事も理由のひとつですが、やはりこの価格帯で出した事が凄いと思います。(raika)
・日本の伝統工芸技法が用いられており、ディープブルーの波模様が海を連想させてくれる。実物を見たら間違いなく買ってしまう。(なかぬ)

3位 クロノトウキョウ「CHRONO TOKYO #1」

・浅岡肇氏が、デザインのみでなく製品の量産時の品質まであわせて監修しているところこそが、この時計を唯一格別にしている点でしょう。(ししゃも)
・アンダー20万円でこだわり抜いた設計、デザイン。こんな値段とは想像付かずノーマークで買いそびれました。残念!(五十嵐 博之)


広田編集長による総評

名作・傑作のそろったアンダー50万円の部。堂々の1位を獲得したのは、ボーム&メルシエの「クリフトン ボーマティック」だった。本誌でも大絶賛の同モデル。高い耐磁性と長いパワーリザーブ、抑えた価格を考えれば当然か。2位に選ばれたのは、クロノス日本版読者からの評価が高いセイコー「プレザージュ 七宝限定モデル SARX059」。SNSなどでの評価を見れば、選ばれたのはさもありなんだ。3位のクロノトウキョウ「CHRONO TOKYO #1」は、浅岡肇氏とチックタックによるコラボレーション作。10万円台という価格を感じさせない作り込みや、卓越したパッケージングが評価の理由か。生産本数が少ないのに上位に食い込んだあたりに、読者からの期待がうかがえる。4位のチューダー「ブラックベイ GMT」は妥当な選択。面白かったのは、5位のロンジン「ロンジン レジェンドダイバー」だ。これは2018年に発表された直径36mmの小ぶりなモデルである。発表当時、好事家たちは熱狂していたが、まさか、ワナバイの5位に入選するとは思わなかった。選んだ人たちはよほどの目利きに違いない。


51〜100万円部門

第1位
ロレックス「オイスター パーペチュアル GMTマスターⅡ」

自動巻き。SS。88万円(税別)。㉄日本ロレックス ℡03-3216-5671

第2位
オメガ「シーマスター ダイバー300M マスター クロノメーター」

自動巻き。SS。52万円(税別)。㉄オメガお客様センター ℡03-5952-4400

第3位
カルティエ「サントス ドゥ カルティエ」

自動巻き。SS。74万円(税別)。㉄カルティエ カスタマー サービスセンター ℡0120-301-757

第4位
ゼニス「デファイ クラシック」

自動巻き。Ti。74万円(税別)。㉄ゼニスブティック銀座 ℡03-5524-6420

第5位
ジャガー・ルクルト「レベルソ・トリビュート・スモールセコンド」

手巻き。SS。85万5000円(税別)。㉄ジャガー・ルクルト ℡0120-79-1833

51〜100万円部門ベスト3 投票理由〜

1位 ロレックス「オイスター パーペチュアル GMTマスターⅡ」

・カジュアルとフォーマルの絶妙なデザインながら、高い実用性も兼ね備えている、このブランドならではのアイコン的存在だと思います。(しろぷぷ)
・ステンレススティールケースに赤青ベゼルの組み合わせというデザインが最新の技術で復刻した待望のモデル。(加藤善規)
・色褪せないデザイン、堅牢なケース、ハイスペックな自社製ムーブメント、対する価格設定、総じて死角無し。(Y.H.)

2位 オメガ「シーマスター ダイバー300M マスター クロノメーター」

・工業製品としての極致。(ひろゆき)
・ウェーブパターン復活でこれほど印象が変わるとは思わなかった。また全体的に洗練され、おっさん臭い感じがなくなった。飽きが来ずに長年愛用できそう。(結局時計はIWC)
・50万円台というリーズナブルな価格設定でコーアクシャル マスター クロノメーターが手に入るなんて数年前は思ってもみなかった。自分用に欲しいのはもちろん、時計にさほど興味のない友人にもブランドのネームバリューも相まって自信を持ってオススメ出来る。(KF55)

3位 カルティエ「サントス ドゥ カルティエ」

・100年以上続く歴史的なモデルで、コレクション的にも、実用的にも高い完成度だと思います。(せんちゃん)
・これまでもベルトチェンジが簡単に行える時計はあったと思うが、誰から見ても分かるブランド「カルティエ」で気軽にブレス、ベルト、違うベルトなど1日単位で違った表情を楽しめるのは良いと思う。100万円までであれば時計に興味のない人も買う価格帯だと思うので、1本で何度も美味しいカルティエは重宝しそう!(Taka)


広田編集長による総評

51万〜100万円台のミドル・アッパーミドルには、“いかにも”な時計が揃った。ペプシベゼルのロレックス「オイスター パーペチュアル GMTマスターⅡ」に、オメガ「シーマスター ダイバー300M マスター クロノメーター」、カルティエ「サントス ドゥ カルティエ」と、良質な実用機がずらっと顔をそろえた。4位のゼニス「デファイ クラシック」は、玄人好みの名作。デザインは一見、ウブロの「クラシック・フュージョン」に見えなくもないが、ムーブメントは自社製のエリートであり、より高級感がある。おそらく、この改良された自社ムーブメントを搭載したことが選に入った理由だろう。5位のジャガー・ルクルト「レベルソ・トリビュート・スモールセコンド」、これを選んだアナタはすごい。名作「ビッグ・レベルソ」の後継機にあたる本作は、より高精度になった改良版のCal.822と、装着感に優れたケースを持つ。好き嫌いを言えば、ビッグ・レベルソに軍配が上がるが、モノとしての完成度はレベルソ・トリビュート・スモールセコンドのほうがいっそう高い。さておき、ここに挙がった5本を買っておけば、まず損をすることはなさそうだ。


101〜300万円部門

第1位
ヴァシュロン・コンスタンタン「フィフティーシックス・オートマティック」

自動巻き。SS。128万円(税別)。㉄ヴァシュロン・コンスタンタン ℡0120-63-1755

第2位
グランドセイコー「スポーツコレクション キャリバー9S 20周年記念限定モデル SBGJ229」

自動巻き。セラミックス×Ti。販売終了。㉄セイコーウオッチお客様相談室 ℡0120-061-012

第3位
オーデマ ピゲ「ロイヤル オーク オフショア クロノグラフ」

自動巻き。Ti。290万円(税別)。㉄オーデマ ピゲ ジャパン ℡03-6830-0000

第4位
IWC「ポルトギーゼ・ハンドワインド・エイトデイズ “150 イヤーズ”」

手巻き。SS。102万5000円(税別)。㉄IWC ℡0120-05-1868

第5位
ショパール「L.U.C クアトロ」

手巻き。18KRG。295万円(税別)。㉄ショパール ジャパン プレス ℡03-5524-8922

101〜300万円ベスト3 投票理由〜

1位 ヴァシュロン・コンスタンタン「フィフティーシックス・オートマティック」

・決して手の届かない女神のような存在が向こうから手を差し伸べて、僕のことを待ってくれている。そんな気にさせてくれるから。(壬生俊輔)
・かつての洗練されたデザインを復刻しており、実用性、コストパーフォーマンスいずれも秀逸である。今後のヴァシュロン・コンスタンタンの定番モデルになるポテンシャルを秘めたモデルと言えよう。(NW86NS)
・圧倒的に「夢」と「ロマン」があると感じるからです。ジュネーブ・シールを取得しないなんていうバランス感覚、いえむしろ尖り具合に感動しました。(みちる)

2位 グランドセイコー「スポーツコレクション キャリバー9S 20周年記念限定モデル SBGJ229」

・守りから攻めに転じたグランドセイコーの未来に投票したい。(オパネ)
・日本人ならひとつは手に入れたいグランドセイコーのメカニカル。しかも最高クラスのハイビートで限定モデルならば、垂涎級間違いなし。仕上げにも手抜き無しの日本品質、素敵です。(つばさ)
・ブルーが美しすぎる。(ぬー)

3位 オーデマ ピゲ「ロイヤル オーク オフショア クロノグラフ」

・雲上の中で永遠であり1番の憧れです。やっと時代が追いついてきたかのような斬新なデザイン。そしてメーカーの代表モデル。(海治 元)
・歴史、美しさ、堅牢性、ステータス。チャンスがあるならぜひとも欲しいが、ほぼ不可能なのでさらに欲しくなる。(きよぽん)


広田編集長による総評

101万円〜300万円の部門には、やはり傑出した時計が集まった。ヴァシュロン・コンスタンタン「フィフティーシックス・オートマティック」は、同社による野心作。SSケースでジュネーブ・シールなしにもかかわらず、本誌はそのパッケージングに対して高評価を下したし、読者も同様だった。1位は妥当だろう。2位のグランドセイコー「スポーツコレクション キャリバー9S 20周年記念限定モデル SBGJ229」は、セラミックスとチタンのハイブリッドケースを持つモデル。GSらしからぬ価格帯だが、時計としての完成度は高いし、実際売れている。クロノス日本版読者、webChronosの読者ともに国産時計のファンが多いことを考えれば、2位入賞は納得できる。面白かったのは3位以下の選択だ。個人的にはまったく文句なしだが、よく見ているなあというのが正直な感想だ。オーデマ ピゲ「ロイヤル オーク オフショア クロノグラフ」は、1993年モデルの完全な復刻版。旧作のダルさがなくなり、好ましいまとまりを得た。販売分がすでに完売しているのも納得だ。IWC「ポルトギーゼ・ハンドワインド・エイトデイズ “150 イヤーズ”」は、重厚なラッカー仕上げの文字盤を持つモデル。ポルトギーゼファンとしては、これが選ばれたことを素直に喜びたい。ショパール「L.U.Cクアトロ」は、いかにもクロノス日本版、webChronos読者らしい選択だ。コスメティックチェンジをしただけだが、価格は極めて戦略的だし、内容は今なお第一級だ。こういうモデルをサラッと選ぶあたり、クロノスの読者は相変わらず恐ろしい。


301万円〜部門

第1位
A.ランゲ&ゾーネ「トリプルスプリット」

手巻き。18KWG。予約受付終了。㉄A.ランゲ&ゾーネ ℡03-4461-8080

第2位
クレドール「叡智Ⅱ」

手巻きスプリングドライブ。18KRG。430万円(税別)。㉄セイコーウオッチお客様相談室 ℡0120-061-012

第3位
F.P.ジュルヌ「クロノグラフ・モノプッシャー ラトラパンテ」

自動巻き。Ti。696万円(税別)。㉄F.P.ジュルヌ東京ブティック ℡03-5468-0931

第4位
オーデマ ピゲ「ロイヤル オーク・“ジャンボ”・エクストラ シン」

自動巻き。Ti×Pt。365万円(税別)。㉄オーデマ ピゲ ジャパン ℡03-6830-0000

第4位
パテック フィリップ「ノーチラス 永久カレンダー Ref.5740/1」

自動巻き。18KWG。1297万円(税別)。㉄パテック フィリップ ジャパン・インフォメーションセンター ℡03-3255-8109

301万円〜ベスト3 投票理由〜

1位 A.ランゲ&ゾーネ「トリプルスピリット」

・私の中で、機械式時計の象徴と言ってもいいほどの美しさです。皆さんと同じように?このメーカーのムーブメントでお酒が飲めるほどです(笑)(しろぷぷ)
・分積算計と時積算計用に各1本ラトラパント針を追加。その機能、どんなシーンで使うんだろう。(toshi)
・複雑時計の圧倒的造形美と完成させた技術者に敬意を感じます。(やすひろ)

2位 クレドール「叡智Ⅱ」

・日本人に似合う、シンプルイズベストを教えてくれる時計だと思います。(せんちゃん)
・高額時計となると、手仕事による仕上げは欠かせないでしょう。それ自体は数多くのメーカが実践していますが、インデックスさえも手書きはなかなかない。また、日本独自のスプリングドライブ搭載でありながら、パワーリザーブインジケータを裏面に配置、正面からはシンプルそのものの白文字盤にブルースティールの中3針、日本人らしい奥ゆかしさも感じます。(つばさ)
・これを買ったら、人に高い時計と思われない時計を選ぶ自分に惚れてしまいそう。(あざらし)

3位 F.P.ジュルヌ「クロノグラフ・モノプッシャー ラトラパンテ」

・日本で着けている方がいるなら、写メで時計関係サイトに投稿してほしいほどレアな時計。(マンセル)
・兎に角憧れのブランド。しかも「オンリーウォッチ」チャリティーオークションに出された逸品と同様のモノプッシャーラトラパンテ(ビッグデイトが追加されている分こっちの方がすごいのかも)。この時計に限らずF.P.ジュルヌの時計は、いつか手にできたらと思う憧れの時計である。(中略)私はこのブランドの時計を身に着けるだけの資格をまだ持っていないし、一生持てないかもしれない。それ程遠い憧れなのだ。(サンディパパ)


広田編集長による総評

301万円以上のハイエンドも、傑出したモデルが並んだ。1位「トリプルスプリット」2位「叡智Ⅱ」3位「クロノグラフ・モノプッシャー ラトラパンテ」、4位の「ロイヤル オーク・“ジャンボ”・エクストラ シン」と「ノーチラス 永久カレンダー Ref.5740/1」。ロイヤル オークとノーチラスは当然すぎるほどの選択だが、上位3つには、他のランキングではまずお目にかからないであろうマニアックな時計が並んだ。1位のトリプルスプリットは、A.ランゲ&ゾーネ畢竟の大作。ダブルスプリットの改良版と思いきや、中身は大きく変わっている。また装着感も、ダブルに比べて改善された。クロノス日本版、webChronos読者のA.ランゲ&ゾーネ好きを考えれば1位は納得だ。意外だったのは、2位の叡智Ⅱである。既存のモデルに比べて仕上げが良くなり、ケースの磨きも改善された2018年版モデルが、これほど高評価を得るとは思ってもみなかった。叡智Ⅱ推しの筆者としては嬉しい結果だが、店頭になかなか並ばないのは悩ましい点だ。3位の「クロノグラフ・モノプッシャー ラトラパンテ」は、古典的なクロノグラフ愛好家ならば、一度は手にすべき時計だろう。本誌で再三述べてきたとおり、その論理的な設計は、時代を超えた造形美をこのムーブメントに与えた。またプッシュボタンの感触も良好である。


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