2024年 モンブラン新作時計を一気読み!

FEATURE2024年新作時計
2024.04.25

2024年に発表されたモンブランの新作時計を一挙紹介。本年は、4810mの高い防水性能を備えた「モンブラン アイスシー ゼロ オキシジェン ディープ 4810」や、モノプッシャークロノグラフの新作「モンブラン 1858 アンヴェールド ミネルバ クロノグラフ」など、特筆すべきモデルが豊富にラインナップされている。


モンブラン アイスシー ゼロ オキシジェン ディープ 4810

モンブラン アイスシー ゼロ オキシジェン ディープ 4810

 2022年発表の「モンブラン アイスシーコレクション」に、海抜マイナス4810mという新たな領域に挑戦した「モンブラン アイスシー ゼロ オキシジェン ディープ 4810」を発表した。

 モンブラン アイスシーコレクションのデビューに伴って、モンブランはダイビングウォッチのラインナップ拡充を図った。そんな拡充の一環として、今回発表されたのがモンブラン山の高さと同じ4810mの防水性能を有したモンブラン アイスシー ゼロ オキシジェン ディープ 4810である。

モンブラン アイスシー ゼロ オキシジェン ディープ 4810

モンブラン「モンブラン アイスシー ゼロ オキシジェン ディープ 4810」Ref.133268
自動巻き(Cal.MB 29.29)。21石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約120時間。Tiケース(直径43mm、厚さ19.4mm)。4810m防水。130万200円(税込み)。

 高い防水性能を実現するケースは直径43mm、厚さ19.4mmと大ぶりながら、チタン製とし、かつラバーストラップを組み合わせたことで軽量に仕立てている。さらに、モンブランの得意とする「ゼロ オキシジェン」技術を採用。このテクノロジーは、ケース内の酸素をゼロにすることで急激な気温変化による曇りを解消するだけでなく、部品、潤滑油の酸化を防止して信頼性を高めている。

 コレクションに共通する特徴として、ダイアルには網の目のような結晶が見られる。この結晶は氷河湖「メール・ド・グラース」からインスピレーションを受けた模様であり、伝統的な手法の「グラッテボワゼ」によって施している。本作では、深みのあるブルーカラーを採用。深い海の中で見られる氷の色調を表現しており、4810mの防水性能をイメージさせる仕上がりだ。


モンブラン アイスシー オートマティック デイト

モンブラン アイスシー オートマティック デイト

 「モンブラン アイスシー コレクション」に、新作2モデルが発表された。氷河の景観に沈む夕日の温かな色調からインスピレーションを受けた意匠が特徴だ。

 新作ひとつめは、ブラックのグレイシャー模様ダイアルと、たそがれ時を思わせる温かなブロンズトーンのケースを組み合わせたモデルだ。このケースに採用されるのが、銅とスズの合金であるブロンズよりも耐久性が約1.5倍高く、腐食やさびに対する耐性が高い銅アルミニウムである。本作は、銅アルミニウムの採用により、経年変化による緑青が生じることも特徴となっている。また、ベゼルはケースの色調と呼応する、ブラウンとブラックのツートンカラーとなる。

モンブラン アイスシー オートマティック デイ

モンブラン「モンブラン アイスシー オートマティック デイト」Ref.133300
自動巻き(Cal.24.17/SW200)。26石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約38時間。銅アルミニウムケース(直径41mm、厚さ12.9mm)。300m防水。56万2100円(税込み)。

 もうひとつの新作は、氷河にあたる夕日の深紅のカラーから着想を得たバーガンディーダイアルモデルだ。本作の一方向回転式ベゼルにはブラックセラミックス製のベゼルインサートが組み合わされる。ステンレススティール製ブレスレットと相まって、銅アルミニウムモデルに対して、よりモダンな仕上がりとなっている。

 コレクションに共通するグレイシャー模様のダイアルは伝統的な「グラッテボワゼ」による。氷河に見られるような、網目を思わせる結晶が表現された、独特なダイアルだ。

モンブラン アイスシー オートマティック デイ

モンブラン「モンブラン アイスシー オートマティック デイト」Ref. 132291
自動巻き(Cal. 24.17/SW200)。26石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約38時間。SSケース(直径41mm、厚さ12.9mm)。300m防水。48万9500円(税込み)。


モンブラン 1858 アンヴェールド ミネルバ クロノグラフ

モンブラン 1858 アンヴェールド ミネルバ クロノグラフ リミテッドエディション

 モンブランが得意とするクロノグラフモデルの新作として「モンブラン 1858 アンヴェールド ミネルバ クロノグラフ リミテッドエディション」が発表された。100本限定生産となる。サファイアクリスタル製のダイアルを備える本作には、新たなムーブメントであるCal.MB M17.26が搭載される。このムーブメントは、従来モデルに搭載されていたCal.M16.26と同様に、輪列をダイアル側に配置し、モノプッシャームーブメントの機構を鑑賞可能としたものだ。

モンブラン 1858 アンヴェールド ミネルバ クロノグラフ リミテッドエディション

モンブラン「モンブラン 1858 アンヴェールド ミネルバ クロノグラフ リミテッドエディション」Ref.133296
手巻き(Cal.MB M17.26)。26石。1万8000振動/時。パワーリザーブ約50時間。SSケース(直径43mm、厚さ14.78mm)。30m防水。世界限定100本。742万5000円(税込み)。

 Cal.MB M17.26は、柱の上に機構が載せられた構造が与えられている。この構造により、ダイアル側から射し込んだ光がムーブメントの奥にまで届き、立体感を生み出している。さらに、クロノグラフの機構を際立たせるため、1912年に特許を取得しているクロノグラフ ブリッジをムーブメントの上に積んだ構成を備えたものとなっている。本作では、この構造を映えさせ、モダンなエッセンスを加えるため、ジャーマンシルバープレートとブリッジをブルーに着色して他の部品とのコントラストを与えつつ、組み合わされるブルースフマート カーフレザー製ストラップとのコーディネートを生み出している。

 このような特徴的なムーブメントを搭載する本作は、ダイアルはサファイアクリスタル製とし、ケースにはサイドとラグ接続部に計5か所の窓が与えられた。この窓からも光が射し込みつつ、通常では見えないムーブメントの側面も鑑賞可能としている。


モンブラン 1858 ジオスフェール CARBO2 ゼロ オキシジェン LE 1969

モンブラン 1858 ジオスフェール CARBO₂ ゼロ オキシジェン リミテッドエディション - 1969

 二酸化炭素(CO2)を閉じ込めたCARBO2(カーボツー)をミドルケースに用いた「モンブラン 1858 ジオスフェール CARBO2 ゼロ オキシジェン」が発表された。本作は世界限定1969本生産となる。特徴のCARBO2は、二酸化炭素を含む粉末である炭酸カルシウム(CaCO3)とカーボンファイバーを混ぜ合わせた素材である。本作に用いるCARBO2の製造工程では、リサイクル工場で生じるミネラル廃棄物と、バイオガス生産から生まれる二酸化炭素によって生成した炭酸カルシウムを使用していることが注目点である。

モンブラン 1858 ジオスフェール CARBO₂ ゼロ オキシジェン リミテッドエディション - 1969

モンブラン「モンブラン 1858 ジオスフェール CARBO2 ゼロ オキシジェン LE 1969」Ref.132300
自動巻き(Cal.MB 29.25)。26石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約42時間。CARBO2ケース(直径43.5mm、厚さ13mm)。100m防水。世界限定1969本。130万200円(税込み)。

 CARBO2の外観的特徴は、カーボンファイバーに由来するグラフィカルな模様が生まれる点である。ダークなブラックやグレーの色調が本作のキャラクターを特徴づけており、それと呼応するブラックスフマートのダイアルが組み合わされる。ケースサイドには、モンブランの山の輪郭を彫刻し、そこに蓄光塗料を施すことで、暗所ではモンブランが太陽に照らされて輝く様子が表れるものとなっている。

モンブラン 1858 ジオスフェール CARBO₂ ゼロ オキシジェン リミテッドエディション - 1969

 本作には、ケース内の酸素をゼロにすることで、急激な温度変化による曇りを防ぎ、ムーブメントの潤滑油や部品の酸化を抑制する「ゼロ オキシジェン」技術が採用される。この技術により保護されるのがムーブメントCal.MB 29.25で、回転ディスク式の北半球と南半球を備えて複数のタイムゾーンを確認可能としつつ、デイナイト表示、24時間表示、デュアルタイム、日付表示を備えている。


モンブラン スターレガシー 二コラ・リューセック クロノグラフ マイスターシュテュック 100周年

モンブラン スターレガシー ニコラ・リューセック クロノグラフ マイスターシュテュック 100 周年

 筆記具の名作「マイスターシュテュック」の100周年を記念する「モンブラン スターレガシー 二コラ・リューセック クロノグラフ マイシュターシュテック 100周年」が発表された。本作は世界限定500本生産となる。モンブランおよび万年筆の代名詞とも呼べるマイスターシュテュックは、ブラックの葉巻型のデザインに3つのゴールドリング、ゴールドのペン先が特徴である。

 コレクション名に冠された二コラ・リューセックとは、経過時間をインクによって記録する機構を発案し、クロノグラフの原型を生み出した人物である。モンブランはこの功績と、得意とするインクを用いた万年筆との共通点からコレクションのコンセプトを着想した経緯がある。本作は、このような背景のもと、誕生100周年となるマイシュターシュテュックのデザインコードを落とし込んだものとなっている。

モンブラン スターレガシー ニコラ・リューセック クロノグラフ マイスターシュテュック 100 周年

モンブラン「モンブラン スターレガシー 二コラ・リューセック クロノグラフ マイスターシュテュック 100周年」Ref.133232
自動巻き(Cal.MB R200)。40石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約72時間。SSケース(直径43mm、厚さ15.01mm)。50m防水。世界限定500本。要価格問い合わせ。

 ダイアルには1920年の筆記具のブループリント(設計図)が描かれ、オフセンターされた時分表示ダイアルにはモンブラン エンブレムの寸法表がデザインされている。加えて、本作のふたつの回転式ドーム型ディスクの間にはゴールドカラーのブリッジ、ローズゴールドコーティングのドーフィン型時分針、アラビア数字など、マイスターシュテュックを思わせるアクセントが加えられている。ここにステンレススティール製ケースが組み合わされることで、万年筆のペン先のバイカラーデザインも想起させるものとなっている。

 搭載するCal.MB R200は、二コラ・リューセックへのリスペクトを表現した機構を備える。二コラ・リューセックによる機構を踏襲したふたつの回転式ディスクが、60秒の経過時間(8時位置)、30分の積算時間(4時位置)をカウントするもので、クロノグラフを作動させることでふたつのディスクが同期して回転し、経過時間を計測するものとなっている。


Contact info:モンブランお客様サポート Tel.0800-333-0102


モンブランの腕時計の特徴とは。その魅力やおすすめのモデルを紹介

https://www.webchronos.net/features/37043/
際立った個性が光るモンブラン流ダイバーズ。「モンブラン 1858 アイスシー オートマティック デイト」を実機レビュー!

https://www.webchronos.net/features/110240/
数少ないモンブランの高級スマートウォッチ、サミット 2/本田雅一、ウェアラブルデバイスを語る

https://www.webchronos.net/features/33851/