「ジラール・ペルゴ ブティック 大阪」顕現

2025.06.07

2017年の「ロレアート」で再び世界的な人気を得たジラール・ペルゴ。それは日本も例外ではないが、少量生産のため取り扱い店は少なく、時計をまとめて見られる機会も限られていた。しかし、2025年4月24日、ジラール・ペルゴは日本初となるブティックをオープンした。時計ブティックらしからぬ内装が示すのは、顧客との長い関係性を重視するジラール・ペルゴの哲学だ。

ジラール・ペルゴ ブティック 大阪

ブティックらしからぬ内装を打ち出した「ジラール・ペルゴ ブティック 大阪」。手前のドームに格納されているのは、何とコンプリケーション。ステンレススティールの壁面を一部くりぬいて時計を陳列するのも目新しい試みだ。天井は低いが、間接照明で圧迫感を和らげている。
広田雅将(本誌):取材・文
Text by Masayuki Hirota (Chronos-Japan)
Edited by Yukiya Suzuki (Chronos-Japan)
[クロノス日本版 2025年7月号掲載記事]


ジラール・ペルゴの哲学を反映する、他にはない居心地とサービス

 2025年4月24日、ジラール・ペルゴが日本初のブティックを大阪・心斎橋にオープンした。ロケーションは、多くのブティックが軒を連ねる長堀通り。2階建て、床面積44㎡のブティックには30本のモデルが陳列されるだけでなく、バックヤードを含めると70本もの在庫がそろう。これは間違いなく日本一のストック数だ。

ジラール・ペルゴ ブティック 大阪

入りやすさと居心地のよさを両立する試み。ブティックを進むと、奥にはコンプリケーションが展示され、低い椅子が置かれている。

ジラール・ペルゴ ブティック 大阪

階段を上り、世界地図を見つつ2階に至ると、木の内装がさらにパーソナル感を強調する(左写真)。左の壁に見えるのはロレアートのシェイプをモチーフにした装飾だ。マネージングディレクターのマーク・ミシェル=アマドリーが「2時間も滞在したお客様がいた」と語るのも納得だ。

 ブティックのコンセプトは、ジラール・ペルゴの哲学をじっくりと感じられる場所。そのため内装は、既存のブティックに準じて、ブランドカラーのゴールドとウッドでまとめられた。ブランドらしさではなく、居心地のよさを打ち出すのは、顧客との関係性を重視するジラール・ペルゴらしい。

 しかし、日本初のブティックに対して、ジラール・ペルゴは他にはない特徴を加えた。それが創業者一族のフランソワ・ペルゴが1860年にスイスから日本へ渡った歩みを記した世界地図。マネージングディレクターのマーク・ミシェル=アマドリーは、この世界初の試みを「日本と私たちの深い関わりを示したかったのです」と説明する。

ジラール・ペルゴ ブティック 大阪

このブティックのハイライトが、壁面に描かれた世界地図。創業一族のフランソワ・ペルゴは、世界各地を経由し、シンガポールで足止めを食った後、日本への入国に成功した。その壮大な足取りが、当時の資料などとともに展示されている。ブティック初の試みとのこと。

 このブティックでは、ストラップが全種類そろうだけでなく、すぐに交換してくれる。人気を集めるロレアートも、直径38mmと42mmの3針、そして直径42㎜のクロノグラフは、直接タッチ&トライが可能だ。保護カバーなしでロレアートを触れるのもまた他にはないサービスだ。

 ホスピタリティとサービスを前面に打ち出した唯一無二のジラール・ペルゴ ブティック 大阪。オーナーのみならず、時計好きならば訪れるべきランドマークと言いたいがひとつご注意を。長く滞在すると、ジラール・ペルゴの魅力に取りつかれること、間違いなしだ。

ジラール・ペルゴ ブティック 大阪

ジラール・ペルゴ ブティック 大阪

大阪・心斎橋の長堀通りに面した「ジラール・ペルゴ ブティック 大阪」。関西の時計愛好家は言うまでもなく、他のエリアから大阪へ時計屋巡りに訪れた際に、さまざまなルートからの流れで訪問するにも絶好のロケーションだ。日本最大のジラール・ペルゴ在庫数を誇るだけでなく、ロレアートを実際にタッチ&トライすることも可能だ。

住所/〒542-0086 大阪府大阪市中央区西心斎橋1-13-6
電話番号/06-6281-1791
営業時間/11:00~19:00
定休日/水曜日


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