だんだんと年末を意識し始めると同時に、来年の運勢が気になってくるこの季節。書店には『ゲッターズ飯田の五星三心占い2026』が平積みされ、すでに多くの人が手に取っているようだ。この占術を編み出したのが、赤いマスクがトレードマークのゲッターズ飯田。芸能界最強と称される占い師が愛用する時計は、ロレックス、サブマリーナーのコンビモデルである。そのインスタグラム投稿から、占い師としての姿とともに垣間見えた一本に注目した。

Text by Yukaco Numamoto
土田貴史:編集
Edited by Takashi Tsuchida
[2025年11月9日掲載記事]
独自の占術が特徴的な占い師
五星三心占いとは、姓名判断、四柱推命、星占い、手相、生年月日、心理学など複数の要素を組み合わせた独自の占術である。「五星」は中国に古くから伝わる「五行」の「木・火・土・金・水」の5つに陰陽の考えを加えたもので10通り。「三心」は心の動きを表す「天・海・地」の3通りがあり、これにも陰陽があると考えて6通り、さらに金銀(表裏)の考えが加わり12通り。「五星」と「三心」を掛け合わせることで、120通りに細かく分析できるのが特徴だ。
これを手掛けるゲッターズ飯田は、これまで7万5000人を超える人々を無償で占い続け、“紹介がないと占わない”というスタンスが業界で話題となった占い師である。20年以上占ってきた膨大な実績をもとに独自の統計学を編み出し、この五星三心占いを確立した。
テレビ、ラジオ、雑誌やウェブなど数多くのメディアに登場し、著書の累計発行部数も1000万部以上という実績は、まさに売れっ子占い師と言えるだろう。トレードマークの赤いマスクと帽子は、本人の占いにより「顔は出さないほうがいい」と出たためだという。
2025年9月に発売された『ゲッターズ飯田の五星三心占い2026』(朝日新聞出版刊)がそろそろ書店に平積みとなる11月。迫り来る翌年に備えて、来年1年を占う時期となった。今年ももう残りわずかだね。
お笑い芸人から占い師となった異色のキャリア
ゲッターズ飯田は、元々お笑いコンビ「トノサマガエルアマガエル」を組み、そのコンビ名を「ケミカルコミカル」「ゲッターズ」と改名した経緯がある。占いを始めたきっかけは、大学で所属していた落語研究会のネタ作りのためだった。実際に占ってみたところその面白さにハマり、独学で学びデータを蓄積。それにより、独自の統計学を編み出すに至っている。
お笑いコンビは2005年に解散したが、当初は本名の飯田延孝として活動を継続しつつ、やがて占い師として本格的に始動した。2020年から放送されている占いバラエティ番組「突然ですが占ってもいいですか?」には、不定期でスペシャルゲスト占い師として出演し、多くの視聴者を魅了している。
インスタグラムで発見したロレックス
ゲッターズ飯田のインスタグラムに、腕時計を着用している投稿があった。2024年11月13日に投稿された画像には、ラジオ番組「ゲッターズ飯田 ラジオで占いまSHOW」の収録風景が収められており、その手首にはロレックスのサブマリーナーが確認できる。
この番組では電話で占って欲しい人からの応募も受け付けており、ファンにとっては直接話せる貴重な機会となっている。投稿に添えられたコメントには、新著が完成した報告と共に、創作の苦労を感じさせる言葉が綴られていた。
「占いは占い師になるのではなく占いを受ける側でいい 漫画は漫画家になるより漫画を読むだけの方がいい 料理も料理人よりも料理を食べるだけの方がいい その方が楽だし楽しいし 文句も言えていい(後略)」という率直な表現は、生みの苦しみを味わった後だからこそだろう。そして文末は「他の人の相談や悩みも聞いてみるとあなたに役立つヒントがあるかもしれない」と、リスナーへの優しいメッセージで締め括られている。
プロフェッショナルのためのサブマリーナー
ゲッターズ飯田が着用しているのは、ロレックス「オイスター パーペチュアル サブマリーナー」Ref.126613LBと思われる。オイスタースティールとイエローゴールドを組み合わせた3列オイスター ブレスレットに、ブルーのセラクロムベゼルインサートを配した、高級感と実用性を兼ね備えたモデルである。ルミネッセンスを施した大きなアワーマーカーが配置されたロイヤルブルーのダイアルが特徴的で、サブマリーナーならではの存在感を放っている。

自動巻き(Cal.3235)。31石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約70時間。SS×18KYGケース(直径41mm)。300m防水。258万1700円。
ベゼルは逆回転防止仕様であり、そのエッジ部分はグローブを着用したままでも水中で確実に操作できるように設計されている。アワーマーカーは三角形、円形、長方形というシンプルな形状で、幅広の時針と分針と相まって、高い視認性を確保。水中でも瞬時に正確な時刻を読み取ることができるのは、場合によってはダイバーの生死を分けることになるため、非常に重要な要素である。
搭載されているムーブメントは2020年から置き換わったCal.3235で、高精度クロノメーター(COSC認定後、ケーシング後にロレックス認定)仕様となっている。本ムーブメントでロレックスは新規に特許を14項目取得しており、パワーリザーブも約70時間にまで延長され、実用性も大幅に向上させている。まさにプロフェッショナルのための時計と言えるだろう。
さて、ゲッターズ飯田は直近のブログ記事の中で、「占いは生活を良くするというよりも普通の状態に戻すだけ どの自分の状態が一番心地がいいのか どこが一番楽なのか もっともその人らしい状況にするかだけ」と投稿している。占いを通じて、その人本来の姿に戻すことを手伝う――そんな真摯な姿勢が感じられる言葉だ。
年末年始は全国各地で開運トークライブや書店イベントが開催される予定で、かなり先までスケジュールが組まれている。なかには、今からでもチケットが間に合う会場もあるようだ。抽選で占いをする企画もあるため、直接占ってもらえる貴重な機会となるかもしれない。
彼には、多くの人の悩みや迷いを明るい方向へと導く占いを、これからも続けていってほしい。



