時計専門誌『クロノス日本版』編集部が取材した、時計業界の新作見本市ウォッチズ&ワンダーズ2025。「ジュネーブで輝いた新作時計 キーワードは“カラー”と“小径”」として特集した本誌でのこの取材記事を、webChronosに転載する。今回は、新型ムーブメントと新デザインが採用された「ランドドゥエラー」を中心に、ロレックスの新作モデルを振り返る。

ロレックス「オイスター パーペチュアル ランドドゥエラー 40」
W&WG 2025最注目モデルのひとつ。ナチュラル脱進機を発展させた、ダイナパルス エスケープメントを搭載する。またシロキシ・ヘアスプリングの採用と併せて、毎秒10振動のハイビートと約66時間のパワーリザーブを実現した。ベゼルのみ18KWGが使用される。自動巻き(Cal.7135)。3万6000振動/ 時。パワーリザーブ約66時間。SS×18KWGケース(直径40mm)。100m防水。
W&WG 2025最注目モデルのひとつ。ナチュラル脱進機を発展させた、ダイナパルス エスケープメントを搭載する。またシロキシ・ヘアスプリングの採用と併せて、毎秒10振動のハイビートと約66時間のパワーリザーブを実現した。ベゼルのみ18KWGが使用される。自動巻き(Cal.7135)。3万6000振動/ 時。パワーリザーブ約66時間。SS×18KWGケース(直径40mm)。100m防水。
三田村優:写真
Photographs by Yu Mitamura, Ryotaro Horiuchi
広田雅将(本誌):取材・文
Text by Masayuki Hirota (Chronos-Japan)
Edited by Yuto Hosoda (Chronos-Japan)
[クロノス日本版 2025年7月号掲載記事]
Photographs by Yu Mitamura, Ryotaro Horiuchi
広田雅将(本誌):取材・文
Text by Masayuki Hirota (Chronos-Japan)
Edited by Yuto Hosoda (Chronos-Japan)
[クロノス日本版 2025年7月号掲載記事]
ロレックスの未来を示す、新型ランドドゥエラー
今年のウォッチズ&ワンダーズ ジュネーブ2025のハイライトは、間違いなくロレックスの「オイスター パーペチュアル ランドドゥエラー」だ。搭載するCal.7135は、全く新しいダイナパルスエスケープメントに、シリコン製のシロキシ・ヘアスプリングを採用することで、約66時間もの長いパワーリザーブと、3万6000振動/時という超高振動を実現した。加えてムーブメントが薄くなった結果、本作は、今のロレックスらしからぬ軽快な装着感を持つようになった。
ロレックス「オイスター パーペチュアル ランドドゥエラー 36」
40mm径モデルのほかに、36mm径も同時発表されたランドドゥエラー。18Kエバーローズゴールドとプラチナのケースには、ベゼルとインデックスにダイヤモンドを配したモデルもラインナップされる。自動巻き(Cal.7135)。3万6000振動/時。パワーリザーブ約66時間。18KRGケース(直径36mm)。100m防水。
40mm径モデルのほかに、36mm径も同時発表されたランドドゥエラー。18Kエバーローズゴールドとプラチナのケースには、ベゼルとインデックスにダイヤモンドを配したモデルもラインナップされる。自動巻き(Cal.7135)。3万6000振動/時。パワーリザーブ約66時間。18KRGケース(直径36mm)。100m防水。
ロレックス「パーペチュアル 1908」
パーペチュアル 1908の18KYGケースには、コレクション初のブレスレットが追加された。セッティモと呼ばれる7連ブレスレットは、1908専用設計。オイスターケースよりも薄型のヘッドを持つ同作との相性は良好だ。自動巻き(Cal.7140)。38石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約66時間。18KYGケース(直径39mm)。50m防水。
パーペチュアル 1908の18KYGケースには、コレクション初のブレスレットが追加された。セッティモと呼ばれる7連ブレスレットは、1908専用設計。オイスターケースよりも薄型のヘッドを持つ同作との相性は良好だ。自動巻き(Cal.7140)。38石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約66時間。18KYGケース(直径39mm)。50m防水。

セッティモブレスレットのしなやかさが伝わるカット。堅牢さが重要なプロフェッショナルウォッチとは対照的に、7連ブレスレットは装着時には軽快さすら感じる。
意外な伏兵は「パーペチュアル 1908」に加わったブレスレットモデルだ。時計としてのまとまりはランドドゥエラーに勝るどころか、現行品では有数かもしれない。面白くないという声も聞いたが、こういう地味なモデルを作り込むのはさすがロレックスだ。加えて量産の難しい中間色の文字盤で、他社との差別化を図ったのもうまい。
ロレックス「オイスター パーペチュアル コスモグラフ デイトナ」
ターコイズブルーダイアルをゴールドケース×オイスターフレックス ブレスレットと組み合わせた注目作。厚く塗られた文字盤のラッカーは、その後研ぎ出すことで強いツヤ感を得ている。入手困難となること必至だ。自動巻き(Cal.4131)。47石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約72時間。18KYGケース(直径40mm)。100m防水。
ターコイズブルーダイアルをゴールドケース×オイスターフレックス ブレスレットと組み合わせた注目作。厚く塗られた文字盤のラッカーは、その後研ぎ出すことで強いツヤ感を得ている。入手困難となること必至だ。自動巻き(Cal.4131)。47石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約72時間。18KYGケース(直径40mm)。100m防水。
ロレックス「オイスター パーペチュアル GMTマスター II」
左リュウズモデルには18KWGケースが追加された。ベゼルのセラクロムインサートは既存と同じく緑黒だが、こちらは文字盤カラーがグリーンに変更になった。ブレスレットもオイスター ブレスレットが備わる。自動巻き(Cal.3285)。31石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約70時間。18KWGケース(直径40mm)。100m防水。
左リュウズモデルには18KWGケースが追加された。ベゼルのセラクロムインサートは既存と同じく緑黒だが、こちらは文字盤カラーがグリーンに変更になった。ブレスレットもオイスター ブレスレットが備わる。自動巻き(Cal.3285)。31石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約70時間。18KWGケース(直径40mm)。100m防水。
もっとも、全部が全部良いというわけではない。例えばブレスレットまでゴールドのスカイドゥエラー。時計としての見栄えはいいが、従来以上のヘッドヘビーだ。ベースムーブメントが薄くて大径のものに置き換われば、この年次カレンダーははるかに使いやすくなるだろう。(広田雅将:本誌)
ロレックス「オイスター パーペチュアル スカイドゥエラー」
白、黒、金、もしくは中間色系の色味ばかりだったスカイドゥエラーの文字盤。2025年新作は待望のグリーン文字盤が追加された。こちらは左右で掲載されるモデルのグリーンとは対照的に、彩度が高めで、深い色味を持つ。自動巻き(Cal.9002)。45石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約72時間。18KYGケース(直径42mm)。100m防水。
白、黒、金、もしくは中間色系の色味ばかりだったスカイドゥエラーの文字盤。2025年新作は待望のグリーン文字盤が追加された。こちらは左右で掲載されるモデルのグリーンとは対照的に、彩度が高めで、深い色味を持つ。自動巻き(Cal.9002)。45石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約72時間。18KYGケース(直径42mm)。100m防水。
ロレックス「オイスター パーペチュアル41」
オイスター パーペチュアルに追加されたグリーンは「ピスタチオグリーン」と呼ばれる、くすんだ色味を持つもの。他のオイスター パーペチュアル同様、6層のラッカーを塗り重ねたのち、クリアニスが塗布され、最後に研磨される。自動巻き(Cal.3230)。31石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約70時間。SSケース(直径41mm)。100m防水。
オイスター パーペチュアルに追加されたグリーンは「ピスタチオグリーン」と呼ばれる、くすんだ色味を持つもの。他のオイスター パーペチュアル同様、6層のラッカーを塗り重ねたのち、クリアニスが塗布され、最後に研磨される。自動巻き(Cal.3230)。31石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約70時間。SSケース(直径41mm)。100m防水。



