世界的名声を誇る独立時計師と、日本を代表する名工が一堂に会し、技巧を実演するイベント「時の技巧展 - Masters of Horological Craftsmanship」。稀少な実機展示とトークセッションは、価値ある内容だ。
Edited by Yuto Hosoda (Chronos-Japan)
[クロノス日本版 2026年1月号掲載記事]
国内外の時計師たちが集う「時の技巧展」
東京・渋谷で2026年1月に開催される「時の技巧展 - Masters ofHorological Craftsmanship」。本展は、世界的評価を得る独立時計師と日本の機械式時計を牽引する名工が集い、実演と展示を行う稀少な場である。
参加者は、AHCI会員でGPHG受賞のベルナルド・レデラー、第1回LVウォッチプライズ受賞のラウル・パジェス、「Kodo コンスタントフォース・トゥールビヨン」開発者のセイコーウオッチ川内谷卓磨、クレドールで彫金師として活躍するセイコーウオッチの小川恒、現代の名工にしてAHCI会員、LVウォッチプライズ専門家委員会委員を務め、HAJIME ASAOKA、タカノ、クロノトウキョウを主宰する浅岡肇、そして大塚ローテック創業者の片山次朗の6名だ。
会場では各時計師がムーブメント組み立てや部品製作を実演する。展示作品はGPHG受賞作のレデラー「セントラル インパルス クロノメーター」をはじめ、パジェスの「RP2」や「ソバリーオニキス」、グランドセイコー「Kodo コンスタントフォース・トゥールビヨン」、クレドール「ゴールドフェザー」、タカノ「シャトーヌーベル・クロノメーター」、クロノトウキョウ「2025 JubileeSensu EOL 白藍」、大塚ローテック「6号」「5号改」と最新作「9号」などの注目作が並ぶ。
さらにトークセッションも充実。10日はパジェス、レデラー、浅岡による「AHCIとは何か」、11日は川内谷、片山による「GPHG受賞を語る」、12日は国際時計博物館の副キュレーターであるナタリー・マリエロニを迎え「世界最大の時計博物館の舞台裏」が語られる。最前線に立つ時計師の技術と思想に触れ、未来を見通す場となるだろう。
時の技巧展 - Masters ofHorological Craftsmanship
会期:2026年1月9日~12日
時間:11:00~19:00(最終日は18:00まで)
場所:東京都渋谷区神宮前6-20-10
MIYASHITA PARK SOUTH 3F
「時の技巧展 ‒ Masters of Horological Craftsmanship」は、著名な独立時計師および日本の名工による特別企画。ムーブメント組み立てや部品製作のライブ実演、GPHG受賞作を含む実機展示をはじめ、AHCIやGPHGをテーマにしたトークセッションが実施される。入場無料、事前予約制。詳細は主催者HP(https://pwtokyo.co.jp/)にて後日発表。主催/東京時計精密。共催/セイコーウオッチ。協賛/外務省、在日スイス大使館、独立時計師協会(AHCI)。



